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2007年07月21日

「体験・参加型研修の有効性と効果的な進め方」

人材開発の専門誌「企業と人材」(7月20日号)の巻頭解説記事として、

「体験・参加型研修の有効性と効果的な進め方」を寄稿させて頂きました。


File0283.jpg

File0284.jpg


以下は、記事の元となった原稿です。

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「体験・参加型研修の有効性と効果的な進め方」

近年、ユニークな「体験・参加型研修」を実施する企業が増えてきている。

それは何故なのか? そもそも「体験・参加型研修」とは何なのか?
自社で導入実施するとしたら留意点は何か?

これらについて本稿で探っていきたい。

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1.体験・参加型研修の定義


○体験・参加型研修とは?


まず「体験・参加型研修」とは何かについて、
「座学・講義型研修」との比較から見ていきたい。


座学・講義型研修は、いわゆるレクチャー形式の研修である。

前に立つ講師が、参加者に対してどちらかというと一方向で
情報を提供するスタイルである。


筆者は、座学・講義型研修を次のように定義している。

 座学・講義型研修 = 参加者が講師から情報を獲得する個人学習の場 


 
座学・講義型研修においては、講師が答えをもっていて、
それを参加者に提供するという前提がある。

講師が持っている情報を、参加者が獲得することが、
参加者が「学んだ」状態であると考える。

この場合、情報のやりとりは講師と参加者個々人の間が中心となる。

そのため大勢が参加する研修であろうとも、そこで起こっているのは
参加者各人の「個人学習」であると言える。

それに対して、体験・参加型研修は、ワークショップ(協同作業)
形式の研修である。

講師はファシリテーター(促進役)という位置づけで、
対話を重視した双方向のやり取りを通じて、参加者の学習を支援する。

定義は次のようになる。


 体験・参加型研修 = 参加者同士が主体的に学び合う集団学習の場 


体験・参加型研修の前提は、答えは一つではないというものである。

だからこそ、講師だけでなく参加者も自らの意見を示し、様々な考え方を共有する。
講師から教えられるというよりも、参加者同士が教えあい学びあうことで、
自分なりの答えを探求し、情報を共有していく。

そういった「集団学習」の場が、体験・参加型研修である。


====================================

○体験・参加型研修のメリットとデメリット

次に、座学・講義型研修と体験・参加型研修のメリット(長所)と
デメリット(短所)について見ていこう。

座学・講義型研修のメリットは、多くの情報を大勢に短時間で伝える
ことができるという点と、研修運営をコントロール(管理)という点である。


その反面、どうしても一方的な情報提供になりがちで、
参加者を「聞くだけ」の受動的な姿勢にしがちである。

また、参加者によって理解度にバラツキがでるといったデメリットがある。


 体験・参加型研修のデメリットは、講義型に比べて伝えられる情報量が
減るという点がある。体験・参加型においては、参加者自身が個人で
考える時間や、話し合う時間を重視する。

そのため一つのテーマ(主題)にかかる時間が長くなる。
その結果、伝えられる量そのものは減ってしまうのである。

また、参加者が話すということで、研修運営がコントロールしづらい
という難点がある。時間配分、予期せぬ展開、混乱状態など。


体験・参加型研修のメリットは、参加者が自ら能動的に学習する
という点である。参加者自身が動き体験し、考え話し合わなければ、
研修が進まないのであるから、参加者は主体的に研修に参画せざるを得なくなる。

そのような参加者自身の研修への積極的な関わりが、参加者全体の
理解度の向上にもつながってくる。

また協同作業や話し合いを通して、参加者同士や講師に対する
新密度も高まりやすいというメリットもある。

これは、参加者同士の結束を強め、研修から現場に戻った後も
密なやり取りが発生しやすいという観点からも見過ごせない点である。


====================================

2.体験・参加型研修増加の背景

○体験・参加型研修が増えてきている理由

企業内教育において、体験・参加型研修が増えてきている
要因には様々なものがある。

座学・講義型研修では集中力を持続できない若手社員の存在、
人材獲得策の一環としてユニークな研修の存在をアピールする必要性、
組織内のつながりが薄れてきた中で、研修を通して従業員同士の
コミュニケーションを密にしたいと考える企業側の想い、
正社員として定型業務ではなく応用力を身につけさせる必要性等。

加えて、体験・参加型研修のメリットとしてあげた「能動的な参加」は、
企業が求める「自ら考え行動する自律型人材」の育成にも合致する点であろう。

参加者を受動的にしがちな座学・講義型研修で、
参加者を能動的な自律型人材に変えるのは、難しいからだ。


また、前述したように参加者同士が親密になりやすいというのも、
企業が体験・参加型研修を実施する一つの要因であるといえる。

特に、企業への忠誠心が薄れ、若手の離職率も高まっている現在、
従業員同士が共通の経験を持てる体験・参加型研修の場は、
お互いの結びつきを強め、組織の一員としてのモチベーション(意欲)を
高める要因にもなりうる。


本稿では、体験・参加型研修のメリットの一つ「理解度を高める」
という点を企業が期待し、体験・参加型研修を導入・実施している
という観点から論を進めてみたい。


====================================

○体験・参加型研修は、参加者の「学び」を促進する


筆者は体験・参加型研修の有効性を次のようにとらえている。
「体験・参加型研修は参加者の学びを促進する」と。

では何故、体験・参加型研修が参加者の学びを促進するのか?
3つの学習理論と筆者自身の経験則から理由を述べたい。


【M.ノールズの成人教育学】

 アメリカの成人教育研究者であるM.ノールズは
「こどもを対象とした教育」としてのPedagogy(ペダゴジー)に対して
「おとなを対象にした教育」としてのAndragogy(アンドラゴジー)を提唱した。

このアンドラゴジー(成人教育学)は、「成人の学習を援助する技術と科学」
と定義される。つまりおとなを教えるための方法論である。

ノールズの考えにおいて重要な点は2つある。ひとつは、
学習者は「自己主導的」であること。もう一つは、
教育者は「学習援助者」であるという2点だ。

ノールズは、おとなは自発的・能動的に学習に関わると考え、
そしてその学習を援助するのが教育者の役割であるとしている。

彼がペダゴジーとして整理した一般的な学校教育は「教師主導的」であり
学習者は受動的に学ぶものとして見られている。

つまり座学・講義型研修は、ペダゴジー的であると言える。

おとなは「自己主導的」つまり自ら学ぶ内容を決め、
自ら主導権を発揮し学びに関わりたい。こちら側からの強制的な学習を好まない。

つまり、参加者自身が主体的に学びあう、体験・参加型研修は、
アンドラゴジー的なのである。


【J.メジローの変容学習論】

同じく成人教育学者のジャック・メジローは
「変容的学習(Transformative Learning)」という考え方を提唱した。

メジローは、おとなにとって重要な学習とは、自らの
「ものの見方(パースペクティブ)」を問い直し変えていくことだと主張している。

成人は自分なりの「ものの見方」をもっていて、それを通して
自らの経験を解釈すると考えたのである。

メジローの考え方のポイントは、おとなの教育においては
「ものの見方」を学習者自身が「問い直し」「変えていく」ことが
重要であるという点だ。

そして、問い直し変えていく際に重要な役割をになうのが、
「グループ・クラス討議」であるという点である。

自分ひとりで、自分の「ものの見方」を変えていくのは難しい。
他人の意見を聞いてはじめて「あ、なるほど。そういう見方もあるな。」と
気づくからだ。

自らの「ものの見方」をふり返るためにも、他者との意見交換や
経験共有が必要になる。

だからこそおとなの学習において、参加者同士の討議・ディスカッションは
大切なのだ。そして、それを実践する体験・参加型研修は、
参加者自身のものの見方を問い直し変えていく際に有効なのである。


【H.ガードナーの多重知能理論】

 ハーバード大学の心理学教授ハワード・ガードナーは、
人の脳の中に複数の知能が存在すると主張している。

・空間的知能(絵画表現や空間認識などの能力)
・身体運動的知能(身体を動かしたり、ものを作る能力)
・対人的知能(他者と意思疎通を図り協調する能力)
・内省的知能(自己分析する能力)
・音楽的知能(歌やリズムに関する能力)
・言語的知能(文章を書いたり話す能力)
・論理数学的知能(数字や論理思考に関わる能力)

多重知能理論のポイントは、人それぞれ得意とする「学び方」があり、
それに合った教え方をされるとよく学ぶことができる、という点だ。

ただ、単に話を聞かせる(言語的)だけの研修ではなく、
身体を動かしてやらせてみたり(身体運動的)参加者同士で
話し合わせてみたり(対人的)個人で考えさせてみたり(内省的)
模造紙に表現させてみたり(空間的)など、様々な知能を使って
学べるように研修を組み立てるのである。

それらを実践し、参加者各人の学び方に合わせやすいのが、
体験・参加型研修なのである。


【筆者の経験則】

 筆者は、座学・講義型研修は、もともと学ぶ力がある参加者は
多くを学べるが、そうでない参加者にとっては学びづらい形式であると感じている。

よく言われる「2:6:2」で考えると、上の2割の学ぶ力のある
参加者は多くを学べるが、中間から下の層にかけては、学びが少ない。

それに対して、体験・参加型研修は、参加者自身が学べるよう
上手く構成され、参加者同士がお互いに学びあう仕組みが
内包されていると感じている。

上の2割が、中間・下の層に教える場面も多く、
中間・下の層も学びが大きい。

また参加者の「気づき」を促すという効果も見逃せない。
人の話を聞き、本を読むだけでは、本当の意味では理解できないことを、
体験・参加型研修を通して深く理解するということは多々ある。

実際にやってみて、他の人の立場にたってみて、質問に対して
考えていく中で、「あ、なるほど!」と気づくことが多い。

それが体験・参加型研修である。

 
以上、3つの学習理論と筆者の経験則から、体験・参加型研修は
参加者の学びを促進し、参加者の理解度を高める。

それゆえ企業も体験・参加型研修を導入実施している
という点について述べてきた。


次に、具体的な体験・参加型研修の企画運営方法について
「企画・組立・運営・評価」の4段階に分けてみていこう。


====================================

3.体験・参加型研修の自社への適用

○体験・参加型研修の企画

体験・参加型研修企画の基本となる考え方は、
「参加者の問題解決」である。

参加者がどんな問題を抱えているのか、
それに対してどのような解決策を提供するのか、

それを考えるのが研修企画である。

 問題は、次のように定義される。 

  問題 = 現状 − 目標 


現状は、研修対象者の現在の状態である。

彼・彼女らの既存知識、経験、職場でおかれている状況、
携わっている仕事など。

目標は、研修対象者に望んでいる状態である。

企業として、彼・彼女らにどうなってほしいのか、
期待する知識、技術、態度など。

これらの現状と目標の「差」が「問題」であり、
その問題に対する「解決策」の一つとして体験・参加型研修を打つ
という流れになる。

つまり、最初に明確にすべきは参加者の現状と目標の差である
問題なのである。


 解決策として、何らかの研修を打つという方向性がでたならば、
次に行うべきは目的と目標の明確化である。

目的は、何のために研修を行うのかという「研修目的」であり、
目標は、研修終了時の参加者に望まれる状態「学習目標(ゴール)」である。

参加者が何のために研修に参加し(研修目的)、
研修に参加した結果何を得るのか(学習目標)。

目的は、総論として、例えば「チームの一員として必要な
コミュニケーション能力を習得する」などがある。

目標は、具体的な各論として、次のような表現が考えられる。

・チームにおけるコミュニケーションの重要性を理解する。
・自分の考えを整理して相手に伝えることができる。
・相手の意見を受け止める傾聴ができる。

学習目標は、「〜を理解する」「〜ができる」といった
具体的な表現が望ましい。

これらの目標が達成できたかどうかを測るのが、
研修評価と効果測定につながるからだ。

目的と目標を明確にしたうえで、体験・参加型研修を行うのか、
座学・講義型研修を行うのか、あるいはその混合で行うのかを
考えることになるだろう。

外部教育機関に委託する場合、少なくともここまでの情報
(参加者の問題、解決策の方向性、目的と目標)は詰めた上で
やり取りをして欲しい。

そうでないと、相談される外部機関側も研修内容を
詰めていくことができないからだ。


====================================

○体験・参加型研修の組立

体験・参加型研修を組立てる最の基本は、
「イントロダクション(導入)」「ボディー(本論)」
「クロージング(結び)」からなる「三部構成」である。

それぞれのポイントについて述べていきたい。


1)イントロダクション(導入)

 体験・参加型研修の最初は、イントロダクション(導入)である。
ここで行うべきことは、2つ。緊張感の緩和と参加意欲の向上だ。

体験・参加型研修においては、参加者同士の話し合いや作業などが多い。
お互いが良く知らない同士で話しあったりするのは難しいため、
まずはお互いの緊張感を緩和する必要がある。

そこで必要になるのが、アイスブレークと呼ばれる、
参加者同士の自己紹介や簡単なゲーム等である。


次に研修に主体的・能動的に関わってもらうためにも、
参加意欲を高める必要がある。この際に必要になるのが、
「研修への参加姿勢」を理解してもらうことである。

例えば「今回は、様々な体験や話し合いを通して、ご自身の経験を整理したり、
新しい発見をするような研修にしていきたいと思っています。

ですから講師である私の話を一方的に聞くというよりも、
皆さんに参加してもらい話し合ってもらうような研修となります」といったように。

これは特に体験・参加型研修を実施する際には重要な点である。
多くの参加者は、座学・講義型研修に慣れている。

「黙って聞いておけばいいだろう」と、そういう心持ちで
参加している場合も多いからだ。

また、体験・参加型研修の場合、ゲームやアクティビティーを
行うことが多いが、「何のためにそんなことやるのか?」という
疑問をもつ参加者もいる。

それらの疑問に答え、参加意欲を高めるためにも、
参加姿勢を理解してもらうことが重要なのである。


2)ボディー(本論)

ここでは、体験・参加型研修において
「何かを体験させること」という観点に絞って話を進めたい。

体験・参加型研修において、「何を」体験させるのか? 
体験させるものには、あえて分ければ、3つの種類があると考えられる。


(1)同質体験
 
 会社を深く理解するといった目的で行われる研修で、
 参加者が体験するのが「同質体験」である。

 関西電力の昇柱訓練は、同じ企業に属する他部署の人間が
 どんな仕事をするのかを体験するものであり、

 東芝のからくり人形作りや、出光興産のスタンド体験などは、
 創業者と同じ体験をさせたいという願いがこめられている。


(2)異質体験 

 参加者のマインド(心の持ちようや態度)に何らかの影響を
 与える目的で行われる研修で、参加者が体験するのが「異質体験」である。

 人生で二度と体験しないような、自衛隊への体験入隊や、
 寺院での修行、無人島でのサバイバルなどがこれにあたるであろう。


(3)疑似体験 

 参加者の業務に何らかの形で結びつくものを、違う形で
 体験するのが「疑似体験」である。

 室内ゲームや野外フィールドゲームなどを通して、
 チームワーク、組織内でのコミュニケーション、問題解決、
 PDCAサイクルの回し方等を疑似体験するのが、これらの研修である。


 上記の「同質・異質・擬似体験」という3つは、
 厳密にはわけられないケースもある。

 これらに共通しているのは、参加者にとって
 「やったことがないことを体験している」という点である。

 そして、そのときに参加者に起こっているのは、次のようなことである。


      試行錯誤/協同作業/自己省察 


 やったことない体験なのだから、当然試行錯誤を参加者は繰り返す。
 何が問題なのか、どうしたらよいのか、問題を把握し、仮説を設定、
 検証する。

 それらを一人で行うのではなく他者と協力しながら行っていく。
 更に、自分自身を省みて、様々に考えをめぐらせる。

 そして、この自己省察および、他者との共有が、
 参加者の学びを更に深めるのである。

 これら「試行錯誤・協同作業・自己省察」ができるのが、
 体験・参加型研修の体験部分における大きな特徴なのである。


3)クロージング(結び)

体験・参加型研修が、参加者にとって深い学びに
つながるかどうかの鍵は、この最後のクロージング(結び)にある。

体験した内容を振り返り、そこから何が学べたのか、
仕事にどう活かせるのかを考えることが、体験・参加型研修を
効果的なものにするために必要なのである。

もちろん、振り返りは、クロージングの部分だけでなく、
本論の中で数回に分けて行われても良い。

大事なのは、最後には必ず振り返るという点である。

体験・参加型研修の難しさの一つでもある時間配分に失敗し、
最後の振り返りができないという事態は、研修の効果を著しく下げるものとなる。

体験した内容を振り返り、そこから何らかの学びを得ると
いう考え方につながるのが、D.コルブの経験学習論である。


【D.コルブの経験学習論】

デビッド・コルブは、「経験学習論(Experiential Learning)」
という考え方を提唱した。

彼はおとなの学習においては「経験」が重要な役割を果たすと考え、
それを「学習サイクル」という考え方で示した。

簡単に言うと「体験→内省→教訓→試行」といった流れになる。

体験した内容を振り返り、教訓を導き出し、
試しに実践してみるという流れを促進するのが「質問」である。

質問によって参加者の学習サイクルを回しやすくするのである。

質問の例としては、以下のようなものが効果的である。

・体験の途中で、どんなことを感じましたか? それはどんなときですか? なぜですか?
・体験を振り返ってみて、気づいたことは何ですか? 
・もう一度やるとしたら、どのように行いますか?
・今回の体験から、どんな教訓が導き出せると思いますか?
・今回の体験を、職場で活かすとしたら、どのように活かしますか? ・・・

経験学習のサイクルを促進し、参加者の学びを深めるのは、
ファシリテーターの上手な質問なのである。


以上のように、体験・参加型研修を組立てる際の基本は、
イントロダクション(導入)、ボディー(本論)、クロージング(結び)の
三部構成である。


====================================

○体験・参加型研修の運営


組立てた体験・参加型研修をファシリテーターとして
運営する際のヒントを、いくつか述べたい。

体験・参加型研修においては、参加者同士の話し合いが
重要な要素になる。

そのためには、参加者同士が話し合いをしやすい雰囲気を
ファシリテーターが作る必要がある。

そこで重要なのが、前述したイントロダクションと、
そのほかに2つある。

一つは、ファシリテーターの「傾聴する姿勢」、
もう一つは「話し合わせる順番」である。

まず、ファシリテーターがどんな意見に対しても
尊重し受け入れる傾聴の姿勢を持つことで、
参加者は自分の意見を言いやすくなる。

正解は一つではないという体験・参加型研修の考え方も、
参加者の発言を勇気付けてくれる。


二つ目の話し合わせる順番は、次の通りである。
「個人作業→グループ討議→クラス共有」。

多くの参加者にとって、大勢の前でいきなり自分の意見を
言うのはためらいがある。

そのため、いきなりクラス全体に意見を求めても、意見は出づらい。

かといって、いきなりグループで話し合う形にすると、
個人の考えがまとまっていない状態で、話し合いに入るので、
話し合いが有効に働かない場合がある。

また、声が大きい参加者の発言が増える懸念もある。

そのためまずは個人で考える時間をとり、次に少人数で話し合い、
最後にクラス全体で意見を共有するという形にすると、
情報交換がスムーズに進みやすい。


体験・参加型研修のデメリットの一つに、
コントロールのしづらさがあるが、主たる理由は「参加者が喋る」
という点にある。

しかも、参加者によっては「話が長い」「自分の意見に固執する」
といった困った参加者もいる。

そういった「困った参加者への対応法」については、
誌面の関係で割愛せざるを得ない。

興味がある読者は筆者のホームページから、
無料の電子書籍を参照してもらいたい。


(ページの下に申し込みフォームあり)
 
  http://www.learn-well.com/

====================================

○体験・参加型研修の評価と現場フォロー


最後は、研修実施後の評価と現場実践のフォローになる。

体験・参加型研修は、直後の参加者アンケートでは、
良い結果が出やすい。

「楽しかった」「一番印象に残った」「話し合いが有意義」など。

これらはいわば、D.カークパトリックの
「研修効果測定の4つのレベル」のうち、
レベル1「Reaction(反応・満足度)」の部分である。

レベル2「Learning(学習・理解度)」においては、
研修企画の段階で立てた学習目標が達成できたのか?
理解した内容は?できるようになったことは?等を、
テスト、アンケート、ロープレオブザーブなどを通して、評価する必要がある。

レベル3「Behavior(行動)」とレベル4「Result(結果)」に関しては、
筆者自身は測定することも大事だが、現場実践を促すことの方が
更に重要と考えている。

これについては、別の機会に述べたいが、本稿においては、
研修で学んだ内容を思い出させることが、現場実践の促進に
必要であるという点を述べるにとどめる。

その方法論の一つとして、筆者自身は参加者への
メールフォローを行っている。

研修で伝えたこと、参加者から出た意見、職場での活用法などを、
研修終了1週間後に送る。

その後は1〜2ヶ月にいっぺんのペースで、
研修内容を思い出させるようなメールを送っている。

====================================

○結び

体験・参加型研修は、参加者の学びを手助けする
様々な仕組みを内包した研修形態である。

本稿が、体験・参加型研修を実施、導入検討をしている読者にとって
少しでも参考になることを願う。


************************************


(「企業と人材」編集部のOさん、ありがとうございました!)

2007年07月20日

「ヒューマンキャピタル2007」での講演

日経ビジネススクールさんからのご依頼で、

昨年に引き続き、ヒューマンキャピタル2007

展示会場における特別講演を実施させて頂きました。

30分間、展示会場に来ている方々の足を止め

話を聞いて頂くというなかなかタフな講演です。

講演テーマは、

「新入社員教育の盲点〜見過ごされてきた2つのポイント」

講演では、現在の新入社員教育の問題点および今後の方向性 

について、簡単にご紹介しました。


去年と同じように、今年も

・声の大きさ

・アクション

・ジェスチャー 

を駆使して、講演を行いました。

おかげさまで、30名分用意されたイスは、満席。

立ち見も出ました。


(このときのセミナーの様子は、一部

 雑誌「アントレ(8月27日号)」に掲載されます。)

用意していた資料70部も全てなくなり、

おかげさまで盛況でした。

ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。

そして、企画してくださったNBSの原科さん、ありがとうございました。

2007年07月19日

「ヒューマンキャピタル2007」での講演


日経ビジネススクールさんからのご依頼で、

昨年に引き続き、ヒューマンキャピタル2007

展示会場における特別講演を実施させて頂きました。

30分間、展示会場に来ている方々の足を止め

話を聞いて頂くというなかなかタフな講演です。

講演テーマは、

「新入社員教育の盲点〜見過ごされてきた2つのポイント」

講演では、現在の新入社員教育の問題点および今後の方向性 

について、簡単にご紹介しました。


去年と同じように、今年も

・声の大きさ

・アクション

・ジェスチャー 

を駆使して、講演を行いました。

おかげさまで、30名分用意されたイスは、満席。

立ち見も出ました。


(このときのセミナーの様子は、一部

 雑誌「アントレ(8月27日号)」に掲載されます。)

用意していた資料70部も全てなくなり、

おかげさまで盛況でした。

ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。

そして、企画してくださったNBSの原科さん、ありがとうございました。

2007年07月16日

「研修講師から見た研修施設の利用について」

社会経済生産性本部さんからのご依頼で

「生産性新聞」に、寄稿させて頂きました。


File0285.jpg


テーマは

「研修講師から見た研修施設の利用について」です。

以下は、記事の元となった原稿です。

(新聞本紙は「です・ます調」に変えてあります。)


=================================

「研修講師から見た研修施設の利用について」

 筆者は、参加型セミナーコンサルタントとして、
参加型研修(参加者同士の話し合いを中心とした研修スタイル)の
企画運営を専門とした活動をしている。

本稿においては、参加型研修講師の目から見た研修施設の利用について、
ハード(設備)とソフト(サービス)の両面から述べたい。

 参加者が学びやすい環境を提供することが、参加型研修講師の使命である。
そのためには、研修実施会場のハード(設備)面は非常に重要な要素となる。

参加型研修を実施する際に、使いやすい研修施設は、
ハード面において、次のような特徴を備えている。


1)空調・換気のよさ: 

 窓の開閉や温度調節が容易で、参加者に不快感を与えない。
 参加者同士の話し合いが多い参加型研修においては、
 休憩時間中に窓やドアをあけることで、換気や気分転換を図ることが多い。


2)調光の容易さ・プロジェクター画面の見易さ: 

 参加者の視覚に負担感を与えない。スライドに集中してほしいときは暗めに、
 個人で書き込む作業や話し合いをするときは明るめになど、
 参加型研修においては、調光も重要な要素となる。


3)机・椅子の移動しやすさ: 

 参加型研修の場合、机や椅子の移動が発生しやすい。
 スクール(教室)形式だけでなく、グループで島を作ったり、
 椅子だけで円形に座ったりもする。その際は、参加者の力を借りながら
 移動をすることが多いので、やはり動かしやすい机・椅子が望まれる。


4)壁面の利用可: 

 参加型研修においては、参加者の意見をフリップチャート(模造紙)に
 書き出すことが多い。その模造紙は、学習の過程を示す資料として、
 常に参加者の目に入る位置に示しておきたい。

 そこで、壁面に模造紙を貼ったり、マグネットでつけられるような
 施設であると使いやすい。


(以上の特徴は、あくまで「参加型研修」を実施する際のもので
 あることを強調したい。

 「講義型研修」を実施する際には、例えば、机や椅子の移動、
 壁面の利用などは必要なく、ホテルのような重厚な雰囲気の方が
 講師、参加者共に望まれるケースも多い。)


 次に、研修施設におけるソフト(サービス)面について触れたい。

 終日研修の場合、現行のサービスの一つとして、
 休憩時間にコーヒーやお茶が提供される場合がある。

 しかし、参加者の立場で考えると、最もコーヒー等が飲みたくなるのは、
 食後眠くなってくる時間帯である。逆に休憩時間中は、部屋の外に出て
 気分転換や業務連絡に費やしたいと考える参加者が多い。

 研修講師としては、例えば、昼食後に部屋の後ろにセルフサービスの
 コーヒーやお茶菓子などが用意され、研修時間中に参加者が自由に
 飲めるような状態を作り、休憩時間中に、コップの片付けなどをして頂けると助かる。


 また、現時点で実施している研修施設は無いと思われるが、
 参加者の「手慰み」用のおもちゃなどがあるとありがたい。

 参加型研修においては、参加者同士の話し合いを促進する
 ツールの一つとして、Koosh Ball(ゴム製のボール)、
 スポンジ素材や木製のおもちゃなどが、参加者に配られることが多い。

 何か手でさわっていると、脳が活性化されやすく、
 人の話も集中して聞け、自身も話がしやすいからだ。

 現在は、講師が自分でそういったツールを持ちこんでいるが、
 研修施設に常備されていてもよいかもしれない。


 
 以上、参加型研修講師の目から見た研修施設の利用について、
 ハード面とソフト面から述べてきた。


 現在、採用競争の激化と離職率の増加により、各企業での
 若手社員の確保が課題となってきている。

 そのような状況の中、企業内教育担当者は、若年層への教育に
 今後更に注力することが予想される。

 その対象者となる1980年代生まれの若手社員に対して、
 座学・講義型研修のみでは、集中力を持続させることは難しい。

 (これは日本だけの現象ではなく、筆者が参加したアメリカの
 ASTD2007においても同じような問題が提起されていた。)

 若手社員の積極的、能動的参加が促進される参加型研修に
 対するニーズは、今後益々強くなるであろう。

 研修施設には参加型研修への更なる対応も期待したい。


=================================

(ご担当のHさん、ありがとうございました!)

2007年07月15日

参加者の声

7月6日に日経ビジネススクールさんで実施した

「新入社員・若手社員指導スキル研修」に参加された方から

頂戴したメールです。


研修終了1週間後にお送りした「リマインダー(思い出し)メール」へのご返信です。

(研修内容の現場実践を促すためには、まず研修内容を思い出して頂く必要がありますからね。)

●参加者の方から頂戴したメール

○K様

===

株式会社ラーンウェル 関根様

先週の研修で大変お世話になりました。Kです。

研修内容のリマインダーメール、本当にありがとうございます!


> 1週間たつと、内容もうろ覚えになってくるかと思いますので(笑)

そうなんです・・・研修から戻って来てから、タイミング悪く仕事が
忙しくなってしまい、充分に研修内容を振り返る時間が作れないまま
今日まで来てしまったんです。
ですが、教えて頂いた これらのポイントを中心にまとめて、
その内容をコミュニティメンバーにフィードバックしようと考えています。

研修の際にも 少しお話ししましたが、
現在「若手社員の人材育成について」というテーマでコミュニティ活動
をしています。
テーマ名だけでは少しわかりにくいのですが、入社2〜3年目の若手社
員がOJT担当になるにあたって抱える不安を課題として、現在の制度
の改善を図るというものです。

そこでOJT担当になる可能性がある後輩社員達にヒアリングした結果、
もっとも多かったのが

(1)入社2〜3年目では 仕事の全貌が見えていない。
それなのに新人を教育するとなると、ちゃんと教えられるのかが心配

(2)上手な指導法を教えて欲しい

という2点でした。
これらの不安を取り除く手法として、今回の研修内容はとても役にたつ
だろうと感じました。

特に「ディスカッション」や「ロールプレイング」中心で進められた
「参加型セミナー」であったことが、自分にとってとても良かったと
思うのです。
まずは自分で考えること。実際にやってみること。こうやって学んだ内容
は印象深く、身に付き易くなると感じたからです。

これらを参考に、OJT担当になるの方々にも今回学んだ内容をフィード
バックしたいと思います。

また活動を進めていく上で、ご相談させて頂きたいことや、質問が出てく
ることと思います。その際には 協力していただける範囲で、ご教授いただ
きたく思います。

今後とも どうぞよろしくお願いいたします。

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(Kさん、ありがとうございました!)

2007年07月07日

新入社員・若手社員指導スキル研修

日経ビジネススクールさんで、4回目となる

「現場受入担当者・OJT担当者向け

  新入社員・若手社員指導スキル研修」

を実施させて戴きました。(07年7月6日)

研修の内容を、差しさわりの無い範囲でご紹介します。

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●研修への期待


参加者の皆さんが、今回の研修に期待されていたのは、

次のようなことでした。

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・何となくやっていることを整理したい
・暗黙知を形式知としたい

・社内の人事制度の充実
 (新卒に対する教え方を付与する研修)

・社内コミュニティー

・若手の心をつかむには

・教える側の意識、心構え

・新入社員への指導の仕方

・マニュアル化できない知識、スキルの伝達

・教育体系の構築
・新人育成の方法

・研修参加者の緊張感を払拭する方法

・指導する立場の心構え

・指導するスピードやレベルの合わせ方

・相手にあわせて指導したほうがよいのか、
 おおまかな方針を決めてブレークダウンした方がよいのか

・新人が職場に入ってきた際の教え方

・育成担当者、採用担当者としてのスキルアップ

・他の人がどのような教え方をしているのか知りたい
・教え方に違いがあるのか、それとも本質は一緒なのか

・年齢差、経験差がある人への教え方

これらの「研修への期待」にお応えできるよう、

研修を進めていく旨を伝えた上で、本論に入っていきました。

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今回も参加型で、参加者同士の情報共有や、ロールプレイ等の

実習を中心に研修を進めました。

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●教え下手とは?


・「見といて」といって放り出してしまう
(意図的かもしれないが、教わる側には伝わっていない)

・言っていることとやっていることが違う

・理想論ばかり言う人
・評論家タイプ

・一緒に行動せず口だけ

・専門用語を多用する

・自分で勝手にやってしまう
・結論だけもってくる

・若者を認めない

・話を聞かない

・結論を出さない

・責任をとらない

・感情的になりやすい

・本人がよくわかっていない
・熱く語って終わり

・漠然とした指示を出す

・自信がなさそうに教える
・歯切れが悪い

・途中から自慢話
・昔の成功体験ばかり、今通用するのかと思ってしまう

・仕事の目標、目的を伝えない

・質問に答えられない

・やった仕事に対してフィードバックがない

・教える側のペースで終始進める
(教わる側のことを考えていない)

●教え上手とは?


・やってみせてくれる

・相手の立場にたてる

・最初に意義、理由を説明してくれる

・話が明確

・ほめてくれる

・実演してくれる

・進み具合、理解度合いを確認してくれる

・フォローアップをきちんとしてくれる

・準備をしっかりしてくれる、きちんと考えられている

・自信をもって説明

・こちらの質問の意図を理解してくれる

・ポイントをつかんで答えてくれる

教え下手と教え上手を比較した上で、教え上手に共通する点は何か

を考えてもらいました。

●教え上手の共通点 「教え上手を一言でいえば・・・」


・相手の話を聞く人

・(教える、聴く)姿勢が良い人 → 信頼につながる

・ホメ上手、怒り上手

・任せ上手、フォロー上手

・前向き

・アクノリッジAcknowledgeされる人、できる人
 (相手に認められるし、相手を認められる人)

私からは、「教え上手=相手本位」「教え下手=自分本位」

という考え方をご紹介しました。


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教え上手な指導者のイメージを明確にした上で、

教え上手のキーワード「相手理解」「信頼構築」「学習支援」

と、それらの具体的な方法について確認していきました。

(この部分の詳細については、下記ブログをご参照ください。)

http://learn-well.com/blogosie/2007/03/post_26.html


最後に、研修に参加された皆さんの声をご紹介します。

(許可を得た方のみ抜粋して掲載)

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●学んだこと・気づいたこと

・「相手本位」すべてに通ずるすばらしい言葉を教わった。
 今までの厳しく、早く、たくさんという姿勢は、
 ただの自己満足であったと思い知らされました。

・採用市場の変化により、教わる側(新卒)の意識と、
 教える側の意識に、ずいぶんと差があることに気づきました。

・これまで新人教育について、漠然としか考えていなかったのを
 何が必要で、どうすることが新人の成長に役立てられるのかと
 いうことを学べて、具体的にどうすればよいのかが見えてきました。

・会社説明会などで、学生さんと話をすると「どんな教育制度がありますか?」
 「サポートは?」と、自分の利になることばかり聞かれて、
 そういう考えの人に教えたくないなーと思っていたのですが、
 ある意味、意欲の高い人なんだと思いました。

 この意欲を上手くのばし、社会人の一員としての窓口を作るのが、
 自分の仕事なのだなと思いました。

 「相手の立場に」を甘やかすのではなく、共に成長できるように
 使いたいです。

・「教える」ノウハウを形式知として理解できた。
 実践的なポイントを知ることができた。
 教える側と教わる側のくい違いの存在に気づいた。

・相手に質問させる、きちんとフィードバックするなど、分かってはいたが、
 実際やってみると大変、ということは、ちゃんとやっていないのかもしれない。

・教え方の基本が充分に理解でき、今後の自分自身の枠組みとして、
 若手への業務の説明としていきたい

・教えるということについて、今まで漠然としていたものが、
 どういうことに気をつけなければならないのかがわかりました。
 改めて教えることの難しさを実感しました。

・「仕事マップ」を作ることによって、自分の仕事を見直せた。

・OJTトレーナーへの教育の必要性を感じた。

・「教え上手」について、いくつかの切り口から研修して頂いて、
 「相手本位」で何をしたらよいのかつかめたように思う。

・品を変え、次々に興味をわかせる工夫が大切と改めて感じました。
・努力すれば、それだけの結果が出る。

・レベルに応じたティーチング、コーチングのタイミング

・マインドマップの作成をはじめてやりましたが、指導上役立ちそうです。

・「教え上手とは?」改めて考えさせられました。

・個々にあわせた指導方法の重要性
・コーチングとティーチングの境のヒント

・ティーチングとコーチングの使い分け

・こうした講座(学問)を学んだ上で、対応することの大切さ。

・人に教えるためのノウハウが、グループワークを通してよく分かった。

・関根さん以外からも学ぶことが多かった。
(色々な人とのコミュニケーション、グループワークができたこと)

・業務をわけて説明する、そしてその都度、相手が理解できているのか
 確認をすることがいかに重要か

・教えるためには、何ができていないのかを伝えられるよう、
 観察が必要なことも、ためになりました。

・新人に対して親身に考えていなかったと気づいた。
 自分の伝え方、指示の出し方、出した後の報告等を
 表面的なものだけで済ましていた。


●ご意見・ご感想

・新人教育に限らず、すべてのビジネスシーンで役立つと思います。
・子育てにも通ずると思います。

・普段考えもしなかったことを気づくきっかけとなりました。

・「なんとなく」が「明確」になった

・楽しく分かりやすく、また講義そのものが手本となっていたので良かった。
 自身の中にあった矛盾点を整理できた。ティーチング、コーチング等。

・飽きなかった 
・アクティビティー一つ一つに意味があった。

・迷っていた部分が少なからず明瞭になった。

・チャンスがあれば次回のセミナー(インストラクター養成講座)に参加したい。

・知識だけでなく、実習しながら学べるのがよかったと思います。

・対話形式は良い。

・指導のヒントが見つかった。

・新人との接し方を考えさせられた。


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ご参加くださった皆さん、ありがとうございました!


そして企画してくださったNBSの小川さん、
いつもありがとうございます!

2007年07月01日

モチベーションの低下を防ぐ!新入社員教育の取り組み

07年6月25日(月)に、日経ビジネススクールさんで、

人事・教育担当者向け情報共有セミナー


「モチベーションの低下を防ぐ!新入社員教育の取り組み

 〜春の新人研修のふり返りと今後のフォローアップ」

 http://www.nikkei-nbs.com/nbs/shinjin/index.html

を実施させて頂きました。

今回で4回目となる情報共有セミナー

おかげさまで満員御礼での開催となりました。


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セミナーの様子を、差しさわりの無い範囲でご紹介します。


まず参加者の皆さんが、今回のセミナーに期待されていたのは、
次のようなことでした。


●セミナーへの期待

・現在当社で実施している新人研修の妥当性を確認する
 不足があれば、その知識・ノウハウを得ること。

・早期退職防止のための職場配属後のフォローについて。

・モチベーション維持のポイント

・受身型社員にさせないためにどうしたらよいのか

・パンフレットに紹介されていた「モチベーションの低下を防ぐ」という部分に
 興味を持った。

・飽きっぽい新入社員への効果的な研修方法
 (例:講義型の内容をどうやって参加型へ導入できるか)

・現スタイルでの新入社員研修で3年経過したが、今年度は
 受講者の理解不足が感じられた。本セミナーを来年度への反映の参考としたい。

・社で現在行っている新入職員フォローについて変革を行う際のヒントとしたい。

・新入社員が1〜2年経過した際に陥りやすい仕事上のジレンマとは何か。
 そこを上手くリードする研修orコーチングにはどのようなものがあるのか。

・希望の業務につけなかった新人へのフォローの仕方

・受身ではなく能動的に学ばせるためには?

・今の新卒社員が教育に期待していることは何かを知る。

・他の企業が行っている新入社員教育の成功事例。

・配属後の新入社員モチベーションアップのヒント

・2年目、3年目社員教育の効果的な進め方、事例など。

・他社ではモチベーションを維持させるのに、どんな取り組みを行っているのか?
 それによってどのような結果が得られているのか?

・同じ人材育成に携わる人との人脈作り

・上司(リーダー)にいかに新人(部下)の人生そのものに関心をもたせるか。

・参加者(新卒)の個人差をいかにフォローするか
 いかに「理想と現実のギャップ」を埋め、リテインするか、
 集中管理のできにくいOJTの効果を担保するにはどうしたらよいか。

・現在実施しているOJT、10月の集合研修、面談の中では
 補いきれない部分があると感じているので。

・今年から新入社員研修を受け持つことになったので、
 内定者時の研修から入社時、配属後のフォローアップまでの一連の流れを
 どのようにすると効果的であるかのイメージを持ち帰りたいと思います。


セミナーは、参加型で各社の取り組み事例を共有するような形で進行しました。


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●07年の導入教育(4月の新人研修)で工夫したこと

・(旅行業界)空港やホテルなどの見学をする前に、Eラーニングで
 見学のポイント等を学習させた。

・毎日日報を書かせた。気づきや疑問点を書かせ、その日のうちに回収。
 翌日にフィードバックした。新人一人一人とのコミュニケーションを大切にした。

・グループで店舗調査をさせた。座学講義から体験型へ変えた。

・工場に仮配属させ、専任のOJT担当をつけた。
 現場で先輩が実践している問題解決技法を学ばせた。

・導入教育期間前半では講義、後半では講義内容を基に
 「会社パンフの作成」という課題を与えた。

・中長期的に「考える力」「人と協力する力」をつけるために、
 「新ビジネス提案」という課題を与えた。

・参加型の研修にした

・レポートを提出させた

・ロジカルシンキングを学習させ、現場で使わせてみた。

・導入教育の期間は短くし、その分、3ヶ月、5ヶ月後にフォローアップをする。

・アサーションの研修を実施 など

●07年の導入教育(4月の新人研修)で苦労したこと

・危険感受性の高め方

・新人の人数が増えた 講師の人数は変わらない カリキュラム調整が大変

・メリハリ (研修と休憩中)

・社会人としての意識付け

・チームに溶け込めない新人の扱い

・本社では総論的な研修にならざるを得ない

・現場とのギャップ

・日報へのコメントが大変

・学生から社会人へ どこまで教えるべきか(漢字や諺)

・話をうわべだけで聞いている

・OJTインストラクターの指導方法

・現場が忙しく面倒が見られない

・教育担当自身が忙しく時間を作ることが大変


07年導入教育での工夫と苦労を踏まえて、

来年(08年)に向けてどうしたらよいのかを考えてもらいました。


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●来年(08年)に向けて

・入社時の様子と配属後の様子を、ビデオ撮影し「顔つきの違い」を示す

・教える側も成長させるような仕掛け作りをしたい

・OJTの充実

・事前学習に力を入れる

・講義の前に、質問を考えさせる

・導入教育と現場教育のギャップを薄めるために、

 まず本社で教育し、仮配属する。

 仮配属中の様子を、新入社員から本社にフィードバックさせる。
 (本社でも現場の様子が分かる)

 そのあと、本配属する。

 つまり、本社教育直後に本配属ではなく、間に仮配属を挟む。 

・会社として新人の育成にもっと関心が向くようにしたい
(社員の関心が薄い)など


次に、新入社員の現場配属後の状況について話し合ってもらいました。


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●現場配属後、新入社員のモチベーションが下がる要因とは?

・理想と現実(仕事内容、認められない、報酬)

・人間関係

・上司の力量不足

・モチベーションの低い先輩の存在

・周りが楽しそうに働いていない

・周囲が細かく面倒を見られない

・OJTの徹底ができていない

・目標とすべき先輩がいない

・キャリアプランが見えない

・質問できない環境にある

・相談しても根性論で返される

・成長感を感じられない

・好きな仕事だけできない

・現実とのギャップ

弊社からは、


新入社員のモチベーションが下がるのは、

・有意義感

・達成感

・自己重要感

が満たされていないから。


という考えをご紹介しました。


現場配属後、新入社員のモチベーション(意欲)は下がります。


なぜなら「自分の思うようにならない」ということを実感するからです。

・希望の業務、配属地と違う
・職場の上司、先輩も懇切丁寧には教えてくれない
・自分のことをかまってくれない
・仕事も上手くいかない
・何をしたらよいのか分からない ・・・


仕事がおもしろくなってくるのは、
ある程度仕事が「できる」ようになってからです。


「仕事が出来ない、よく分からない」という状況を
楽しめる新人は、あまりいないものです。


つまり、新入社員のモチベーションが下がるのは

ある意味、当然なのです。

(この考え方を補足するために、

 P.Schempp教授の「The Five Steps to Becoming Expert」と
 G.Land教授の「Grow or Die」成長曲線という考え方をご紹介しました)


「新入社員のモチベーションを下げない」

というよりも、

「新入社員のモチベーションは下がるもの」

という前提で考える。

下がったモチベーションを「下がりっぱなし」にしないための、

そして、下がったモチベーションを高めるための

「フォローアップ」が必要ではないか。


という弊社の考えをご紹介しました。


その上で、各社でどんなフォローアップを行っているのかを

情報共有しました。

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●フォローアップの事例

・成功、失敗体験の共有
・現場での成果を、役員の前でプレゼンする
・キャリアプランを考えさせる研修を行う
・ガス抜き
・元気づけ
・導入研修で学んだ問題解決手法の再確認(現場での経験を踏まえて)
・入社時の目標、夢の確認
・不平不満、毒を出させる
・4月に立てた目標の達成状況を確認する
・EQのアセスメントを行い、結果をフィードバックする
・全社的ビジョン、経営理念の確認
・理想的な先輩像を洗い出し、自身のキャリアプランに結びつける など


フォローアップ研修は有効です。

なぜなら

・「学ぶ意欲」が高まっている

・「現場の状況」が分かってきている

・「ガス抜き」ができる からです。

新入社員は「仕事ができない」「どうしたらいいのか」等

様々な問題意識を抱えています。

つまり学習意欲が高まっているのです。


また、入社直後の導入教育時と違い、現場の様子も分かってきています。

ですから研修で伝えられる内容にも実感が伴ってきます。


さらに同期が集まることで、職場ではいえない悩みを吐き出すこともできます。

それによって溜まっていたネガティブな気持ちを外に出し

新しい気持ちで仕事に取り組み意欲も高まります。

現場配属数ヶ月してからのフォローアップ研修は、

 学習意欲・内容理解・モチベーション向上

という観点からも非常に効果的なのです。


「本人が困っている」


つまり「吸収力が高く、学ぶのに最も適した時」を逃してしまうのは

もったいないことです。


ここで、弊社がお手伝いしてきた

フォローアップ研修の事例をいくつか紹介しました。


1)ビジネスマナーの再確認とプレゼンテーションの練習

2)内定者教育との連動(内定者からの質問に新入社員が答える)

3)おもちゃを使って仕事の意義を理解

4)体験ゲームで、コミュニケーションとPDCAを再確認

これらの事例については、もう少し話を聞きたかったという方も

多かったです。


また改めてご紹介する時間を作りたいと思っています。


最後に、参加された皆さんの声をご紹介します。

●セミナーに参加して、学んだこと・気づいたこと


・他社の事例により、自社の抱えている問題が自社だけのものではない
 ということに気づき、少し安心したとともに、本日のようなセミナーにて
 他社担当者様と情報共有していく必要があると感じました。

・外からは「できない」感で落ち込んでいるように見える新人が、
 「学びたい」という意欲を強くもっているということ。

 フォローアップの方が、導入よりも実は大事かも、と感じました。

・導入研修時の新入社員=できないことに気づいていない
 フォローアップ時の新入社員=できないことに気づいている
 
 という視点がとても参考になった。

 「できないことに気づいている」のは成長したということ、
 今が成長のチャンスというメッセージを送って、気持ちを
 前向きにさせるような研修にしたいと感じた。

・OJT指導員へのトレーニングの重要性

・他社も同じような悩みを抱えていると思った。

・フォローアップ研修の大切さ、有効性

・新入社員のモチベーションを下げないためにどのようにすればよいかと
 考えていたが、そうではなく「モチベーションは下がるもの」として
 いかにフォローアップするかが大切なんだということに気づかされた。

・現場にあるよい事例を教育題材として取り込んでいくということを
 もう少しシステマチックにやりうるのではないかということ。

・教え上手 3つのキーワードのうち2つが「相手理解」「信頼構築」という
 知識ノウハウとは直結しないものであることを改めて認識、そして
 それをOJT関係者に伝える重要性

・タイムリーな企画で、フォロー研修のコンテンツに示唆を頂いた。
 
 特に落ち込むことを前提というのは、これまでの経験上からも正しいと思えた。

・他社の研修担当者と情報共有することで、当社の研修を工夫する切り口が
 与えられました。先輩社員とのフリーディスカッション、フォローアップ研修での
 内定者との接触など、小さくてもできることから着手していきたいと思いました。

・やれそうなことがたくさん出てきた。
 従来行っているものに、一工夫も二工夫もできることが見つかった。

・モチベーション低下のメカニズムが分かった。

・半日、新入社員一人一人のことが頭をよぎって考えられました。
 次回のフォローアップ研修に役立てます。

・先輩社員へのOffJTを導入していけたらと思います。
 (興味をもってもらうために)

 先輩と新人の場の共有を提供してみたい。

・具体的な事例を多く聞けたので、研修のベースは維持しつつ
 参考事例を上手く反映させてみたい。

・学習のタイミング(フォローアップ)の重要性

・現場の状況がわかった段階でフォローアップ研修を行うと効果的

・皆さん同じような悩みをもたれていることを共有できただけで、
 参加した意義がありました。

・モチベーションが下がるのはしょうがない。
 下がったものを下がりっぱなしにしない工夫。

・新入社員は一旦モチベーションが下がり、それが重要な過程であることが分かった。
 
 「モチベーションを下げない研修」から「下がるモチベーションを利用する研修」へと
 企画内容を考え直してみたい。

・すぐに取り入れたいと思う研修内容がたくさんあった。

・方法ばかり真似しても、きちんと落としどころをつけなければならないこと。

・モチベーション低下の原因がわかった。

・グループ討議による経験、ノウハウの共有化が有意義であった。

・新入社員の状況により、なすべき研修が違うこと。

・モチベーションの三要素「有意義感」「達成感」「自己重要感」を研修の中で
 どう展開していくかなどヒントを頂いた。

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●ご意見・ご要望・ご感想

・関根先生の講義、他社の皆さんとの情報共有、ともに有意義でした。

・具体的な事例が多く、実際の研修に取り入れられそうなものが多かったです。

・講師の方がとても親しみのある話し方をされたので、
 受講者同士も和気藹々とできました。

・一人で考えて悩んでいたため、色々な方とお話できて、
 モチベーションが少し上がりました。

・楽しくセミナーを受講することができました。
 講師の先生の明るい話し方を聞いていて、講義の雰囲気作りも大切だと
 いうことを改めて感じました。ありがとうございました。

・新入社員研修を実施するにあたり、来年の方向性をつかむことができた。

・力を入れるほどつまりがちなところを、
 少し距離をおいて再検討する機会になりました。

・OJTのバラツキをなくすという課題は、組織の分権主義等もあり、
 まだ難しい点が多いですが、ヒントはいくつか戴きました。

・具体的なソリューション提案もあり、今後に役立つ。

・参加者に恵まれて、関根さんの話以外の気づきもいくつもありました。
 この機会提供に感謝します。

・スムーズな進行でとてもよかったです。ありがとうございました。

・08年度の研修に活かせる情報を得られた。

・企画してみたい教育内容が具体化した。

・研修企画者、講師に使える部分を示してくれた。

・当社は離職率に非常に悩んでいます。育ててもすぐに辞めることから
 現場のモチベーションが下がっています。

 今日のセミナーを多方面に役立てたいと思います。ありがとうございました。

ご参加された皆さん、ありがとうございました!


企画してくださった

NBSの駒野さん、小川さん、ありがとうございました!

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そして、今回もサブ講師を務めてくださった多賀さん、

ありがとうございました!