教育担当者向け 【成果につながる営業教育】

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第十号 「営業マネージャーによる指導(2)」

皆さん、こんにちは。関根です。 さて、「成果につながる営業教育」第十号のテーマは前号に続いて「営業マネージャーによる指導(2)」です。 前号で、営業マネージャーには、営業の「質」と「量」を管理する必要がある。「質の管理」とは営業担当者が「質の高い面談」を実現するために「やるべきことをやっているのか?」を見ることであるということを確認しました。 また、忙しいマネージャーが効率的・効果的に部下指導を行えるよう、報告時、同行時、会議時を教育の機会として活かすべき、ということを確認しました。今回は「量の管理」について見ていきます。 「量の管理」とは創刊号、第二号でも見てきましたが、「面談すべき顧客」と面談する件数を管理することです。「行くべき先に行っているのか?」を見ることです。そこで、営業マネージャーによる「量の管理」には2つの検証が求められます。 1.「面談すべき顧客」への訪問計画の検証 基本的に、部下である営業担当者が、自分自身の「訪問計画」をたてます。自分の担当エリア、業界などから、「面談すべき顧客」をリストアップし、いつ頃何回ぐらい訪問するのか、訪問件数の配分をします。(詳細は添付資料をご参照下さい) 部下が立てた「訪問計画」から、マネージャーは2つのことを見ていきます。「面談すべき顧客」の見極めが正しいのか?訪問回数はそれで正しいのか? 「面談すべき顧客」の見極めについては、その会社の営業戦略、営業マネージャー自身の戦略、そして営業担当者の判断基準がそろっている必要があります。「量の管理」の研修を通して、見極めの基準を統一し、「面談すべき顧客」のリストアップをします。 「面談すべき顧客」のリストアップが出来たのなら、次はその優先順位付けです。優先順位が高い顧客に対しては、営業の訪問回数は多いはずです。月何回の訪問、半年で何回の訪問等、「面談すべき顧客」と定期的、継続的に面談し、商談が発生するようにする、または商談が出たときに土俵に乗れるようにしておく。 ただ、ここでマネージャーが気をつけなければならないのは、営業は「行きやすい所に訪問する」ということです。優先順位が高くて、本当は訪問回数を多くしなければならないのに、新規先で怖いから訪問回数を少なくしたり、あるいはなじみの客で訪問しやすいから、訪問回数を多めに設定したりするケースが見られます。 そこでマネージャーの方で、訪問「計画」の時点で、「本当にここは行くべき先なのか?」を検証します。 2.「面談すべき顧客」との訪問結果の検証 「訪問計画」に基づく営業活動が動き出したのならば、次にマネージャーがすべきことは「訪問結果の検証」です。「面談すべき顧客」と会っているのか?面談内容については「質の管理」で行いますので、単純に「行くべき先に行っているのか?」を見ます。これは「行ったなら行った」「行かないなら行かない」と事実を基に指導が出来ますので、指導しやすい部分です。ただ、指導しやすい分、あまり数字にこだわると、「何だよ、こっちの事情も知らないで、行けないのには理由があるんだよ。」と営業は否定的に受け取る傾向があります。 そこで、「面談すべき顧客」と会えない、行くべき先に行けていないとすれば「何故」なのか?どうすれば行けるようになるのか?原因を明確にすることと、その対策を考えることの方が、部下を成長させるという観点では当然有効です。「行くべき先に行けない」原因はいくつか考えられますが、営業担当者自身の苦手意識、相手の警戒心を解けない(つまり信頼構築が出来ない)、継続的に訪問するネタが無い、などがあります。それぞれの原因が分かれば、対策を打つことが出来ます。 訪問「結果」から、「行くべき先に行けたのか?行けないとすれば何故か?どうしたら良いのか?」という部下指導の切り口が得られます。 以上、「量の管理」を通した部下指導では、「計画」段階で部下の判断は間違っていないのか?を検証し、「結果」の段階で部下の行動を事実をベースに検証します。 ところで、皆さんの会社では、「面談すべき顧客」の判断基準が明確にありますか?検証の機会はありますか?

投稿者:関根雅泰

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最終号「何をもって成果とするのか?」

「何をもって成果とするのか?」 皆さん、こんにちは。関根です。 さて、「成果につながる営業教育」もいよいよ今号で最後となります。最終号のテーマは「何をもって成果とするのか?」です。 私たちはこの半年間「成果につながる営業教育」とは何で、具体的に何をすれば良いのかを見てきました。ただ、ここで一つの疑問が出てきます。「成果につながる営業教育」とは何をもって成果とするのか?営業教育をして結局何が得られるのか? これがはっきりしないために、研修教育という分野では「効果測定」という言葉が良く出てきます。「この研修をやった効果は?どうやって成果を測るのか?」私たちがこの半年間見てきましたように、単発の研修で成果を出すことは難しいです。よって研修効果を測ることも難しいですし、測れたとしても少しの成果しか示せないでしょう。 「成果につながる営業教育」では、その会社の営業戦略実現の手段としての研修という位置づけにする。「質」(営業スキル)だけでなく、「量」(マーケティング・訪問回数)も見ていく。研修の定着化を図るために、営業マネージャーと担当者が同じ研修内容を理解する共通言語化が必要。営業マネージャーによる指導も「質」と「量」を管理し、部下指導を研修内容に基づき行う。 ここまでやらないと、営業教育は成果につながりません。では、ここまでやった結果、どんな成果が期待できるのか?最終的に営業、マネージャー、会社として何ができるようになるのか?「成果につながる営業教育」によって、皆さんが「何を得ることが出来るのか」を見ていきます。 得られることは大きく3つあります。 1.営業担当者の売上数字があがる。 「量」と「質」の管理により、「面談すべき顧客」と「質の高い面談」をする。「質の高い面談」件数が増えれば、商談につながる件数も増える。商談において的確な提案をすれば、受注する件数も増える。 これら「商談率」「受注率」が高まれば、売上数字もあがります。今までは「行きやすい所」に訪問していた営業。話が出ればラッキー。出なくても行きやすいので訪問する。そんなレベルであったとしても「量」と「質」の管理により、受注の可能性が高い所に訪問し、質の高い面談をすれば、受注の確立が高まり、売上があがります。 「本当かな。こんなに上手くいくかなー。」という方もいるかもしれません。ただ、私は断言します。「量」と「質」の管理をすれば、売上数字はあがります。 私の経験の範囲で恐縮ですが、一社目の教材販売では、組織的にこれに取り組んで成果を出していました。(ただ、営業は仕組みの中の駒でしかなかったので、私には耐えられなかったのですが。)前職の研修会社でも、研修という「目に見えない商品」を社内で2番目に売っていたのですが、それも「量」と「質」の管理のおかげです。また、講師として様々な業界を見ても「量」と「質」の管理が出来ている営業担当者は、数字があがっています。 2.営業マネージャーによる指導の平準化が出来る。 「量」と「質」の管理の良いところは、営業マネジメントにおいて「何を、どのように見れば良いか?」が明確になるという所です。「量の管理」においては、「訪問計画と結果」を見れば良い。「質の管理」では、「プロセス」で面談の質を見る。といった具合に、営業マネージャーが部下指導をする際に、どこを見れば良いのかが明らかになります。 その結果、今までは自分の経験に照らし合わせてしか指導できなかったマネージャー、あるいはこの変化の時代に何をすれば良いのか、道が見えなかったマネージャー。そんなマネージャーに「成果を出すためには、これをすれば良いんだよ」と明確に示すことが出来ます。マネージャー自身が試行錯誤を繰り返しながら、成果を出そうとする。そこにかかっていた時間と労力を減らすことができます。 また、配属先のマネージャーによって、本来伸びるハズであった若手などがつぶされてしまう。将来の有望な人材の可能性をつみ取ってしまい、会社に見えない損害を与える。そのような今まで見えなかったコスト削減にもつながります。 3.会社として情報共有が出来る。 「成果につながる営業教育」の会社にとってのメリットは、今まで「KKD」(カン、経験、度胸)や「暗黒大陸」(何をやっているのかよく分からない)と言われてきた営業活動を「目に見える」ようにするということです。 今まで、どこをどういう基準で訪問しているのかもよく分からない。外で何をやっているのかも見えない。とりあえず客先を訪問していたら営業として仕事をしているように見えた営業。そんな営業に「何が成果に結びつく活動なのか」を明確に示す。成果に結びつく活動以外は、無駄であるという観点からコスト管理も出来るようになります。 第五号「営業スキル研修を選ぶ際のポイント」で確認しましたが、「成果につながる営業教育」では、集合研修で営業の経験を整理し、情報を共有します。これはいわば営業担当者個人の中に埋もれているノウハウを形あるものとし、会社の財産として共有を図ることだと言えます。 つまり「成果につながる営業教育」とは、「研修」というよりも「ナレッジマネジメント」の取り組みであるということです。 以上、「成果につながる営業教育」の成果とは、担当者の売上があがる、マネージャーによる指導の平準化が出来る、そして会社としてナレッジマネジメントが実現する、ということです。 ところで、皆さんの会社では、研修によって何が得られるのかを明確にしていますか? 研修をナレッジマネジメントの取り組みとして見ていますか? 成果につながる営業教育、一緒に取り組んでいきませんか?

投稿者:関根雅泰

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最後まで読んで頂きありがとうございました!

最後まで、読んでいただきありがとうございました。 この記事が、皆さんの研修企画や営業活動というお仕事に少しでも役に立てば幸いです。 営業や教育は、とてもやりがいのある仕事です。 お互い、がんばっていきましょう! 何か分からない点、聞きたい点等ございましたら、遠慮なくご質問ください。 http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P59765718 このたびは本当にありがとうございました。 このご縁を大切に、今後ともよろしくお願いします! 株式会社ラーンウェル 代表取締役   参加型セミナーコンサルタント 関根雅泰

投稿者:関根雅泰

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