教え上手は、学ばせ上手!

6.フォローアップ研修に関して

新入社員が現場で困っていること

●新入社員が現場で困っていること 【上手くいっていない点】 ・論理的に話すことができない ・相手に自分の意図を伝えたいが伝わらない ・人にやってもらいたいことを、  どうやって伝えたらよいのか分からない ・上司から指導をうけない   できていないことが何かがわからない ・周囲が静かな環境で自分の元気を保つ秘訣 ・自分で新しい仕事を見つける方法 ・達成感、成長感が感じられない ・ミスをしないクセづけ ・自己嫌悪からの脱却 ・指摘をうけない、先がみえない ・仕事の優先順位付け ・資料を見やすくわかりやすく (特に、ビジネスマナーに関して) ・電話対応に慣れない ・名刺がない ・呼称 ・エレベーター ・お茶の出し方 ・敬語 ・名刺交換 【困っていること3つ】 (グループで、困っていることを3つに絞ってもらいました) ・ビジネスマナー(メール) ・仕事の知識不足 ・ロジカルスピーキング ・会社が期待する自分の方向性と、自分のやりたいこと、  目標、方向性とのギャップの中で、どうモチベーションを維持するか ・知識不足、理解不足によって業務効率が上げられない ・ミスがなくならない ・ホウレンソウのクオリティ ・スケジュール管理(長期スパン) ・モチベーションの維持と向上 ・自由な時間が少ない ・先輩の助言で「慣れろ」と言われるが、どうやれば慣れることができるのか ・仕事に対する己の技量面 ・コミュニケーション ・仕事のスピード ・知識不足(一人でできることが限られている) ・人間関係 ・工場と営業との考え方のギャップ ・商品に対しての知識不足 ・自分の時間がない ・仕事が難しい ・自分のことで精一杯 ・先輩との信頼関係が築けていない ・自分の考えに自信がもてない(考えがあっているかわからない) ・機械が古く、一つ一つにクセがあり、不良がでてしまう。  故障なども多く、修理など他の仕事も発生してしまう。 新入社員が、半年間仕事をして「困っていること」は、 次の3つに集約されるかもしれません。 1)コミュニケーション 上司、先輩、他部門等との意思疎通に難しさを感じているようです。 「ポイントを絞って話をしろ」と言われることが多いためか、 論理的に話す力が自分には足りないと感じている新入社員が多かったです。 2)仕事の進め方 仕事を効率的、効果的に進める方法を模索している新人が多かったです。 ミスが多かったり、要領が悪かったりと、 彼ら自身「このままではまずい」と感じているようです。 どうやったら先輩や上司に迷惑をかけずに、 自分ひとりで仕事を回せるようになるのか。 それが彼らの課題のようです。 3)モチベーション 自分自身のモチベーション(やる気、意欲)を どうやって維持していけばよいのか、 下がってしまったときは、どうやって高めればよいのか、 その方法を知りたいという新人が多かったです。 暗に 「自分達はモチベーションが下がるときがある。  ちゃんと気がついてくださいね。」 というサインを、 企画者側に出しているというようにも感じられました。 彼らのモチベーションが下がる要因としては、 下記があるようです。 ・先輩、上司の対応 「ほめてくれない」 「見てくれているのか分からない」 「指摘してくれないので、これで良いのか分からない」 「忙しそうで話すのに遠慮してしまう」 ・仕事そのもの 「この仕事をずっと続けるのか」 「自分の将来につながるのか」 「他部署の人がうらやましい」 ・自分の時間がとれない 「仕事が忙しい」 「プライベートの時間がない」 「他社にいった友人の話を聞くと、迷いが出る」 やはりフォローアップ研修は大事ですね。 こういう新人の声は、 現場ではなかなか吸い上げられないですからね。 こういう話し合いをすることで、 「皆、同じように思っているんだなー。  自分だけじゃなかったんだ。」 と、安心感を抱いた新人が多かったです。 半年間仕事をしてきたので、自分自身の課題が何なのかが 明確になってきたようです。 そのため、2日目の「半年後の目標と行動計画」も より具体的で、現実感のあるものを作成していました。

投稿者:関根雅泰

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6.フォローアップ研修に関して

新入社員が先輩社員に聞きたいこと

●新入社員が先輩社員に聞きたいこと 【先輩への質問3つ】 (各グループで、先輩社員への質問を3つあげてもらいました) ・上司から板ばさみの回避の仕方は? ・集団の中で働くということは?(位置づけとか) ・今でもメモはとっているのか? ・上司、先輩との上手な付き合い方 ・睡魔への対応(工場作業中) ・どのくらいでなれたか?その後のモチベーション維持の方法は? ・納期が合わない場合は?(営業と工場のやりとり) ・仕事をする上で、日ごろ心がけていることは? ・コミュニケーションのとり方 ・各先輩、上司によって指示が違い、行った作業について  注意されたときの対処法 ・集中力の保ち方 ・自分の発言に自信がもてず固まってしまい発言できない ・上司や先輩と上手く信頼関係を築く方法 ・仕事に対する自信を持つ方法 ・仕事が増えてしまったとき、効率よく速く進めていくには ・仕事を続けてきてよかったと思うことは? ・仕事に関する勉強を1日どのくらいしているのか ・自分はこれだけが絶対に負けないということは? ・スケジュール管理のコツ ・ミスをしないための工夫は? ・自主的な仕事の見つけかた ・見やすくて分かりやすい資料作り ・第三者への仕事の説明の仕方 ・筋道だてた話し方 ・モチベーションの維持向上 ・新入社員のうちにやっておいた方がよいこと、  やってよかったことは ・達成感のもちかた(上司が指摘してくれない) 今回の研修のメインは、この先輩社員との座談会でした。 これを楽しみにしているという新入社員も多かったです。 質問や話し合いも盛り上がり 「この場で疑問を出来るだけ解消したい」 という新人側の熱意と 「少しでも参考になれば」 という先輩社員の思いやりが感じられました。 呼んだのは、20代の先輩社員 3〓4名です。 数年前は、同じように新入社員だった彼らが 理路整然と話をする様子を見て、 教育担当者の方が 「成長したな〓」 としみじみ語っていたのが印象的でした。 来年のフォローアップ研修では、今回の新人が同じように 先輩の側に座って話ができるようにしたいですね。

投稿者:関根雅泰

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6.フォローアップ研修に関して

内定者によるオブザーブ

●内定者によるオブザーブ ある会社さんでは「新入社員フォローアップ研修」に 来年度入社予定の内定者を参加させるという 取り組みをされていました。 1日目の午後、「プレゼンテーションスキルの習得」の パートをオブザーブさせました。 企画者側としては、オブザーブさせることで、 逆に「内定辞退」を誘発してしまうのではないか という恐れも抱かれていました。 しかし、杞憂に終ったようです。 「内定者による質問タイム」という時間も設けたところ、 次のような質問が内定者から、新入社員に対してあがりました。 【内定者からの質問】 「仕事の初期の段階では、教わることが多く、  情報量が多いと思いますが、それらを取り込むための工夫は?」 「大きな失敗をしたときのフォローの仕方はどうされていますか?」 「社会人になって、自分が一番変化したと思うことは何ですか?」 「最初にもらった給料で買ったものは何ですか?」 「業界を知らない人に、会社の魅力をわかってもらうには  どうしたらよいでしょうか?」 (業界内では有名でも、一般の人には無名の会社なので) 「工場はどんな様子ですか?」 「社会人になって生活上で最も変化した点は?」 「休日の過ごし方はどうされていますか?」 「学生のうちにやっておいた方がいいことは何ですか?」 これらの質問に対して、新入社員が答えたい質問を自ら選び 学んだプレゼンテーションスキルを使って答える という練習をしました。 新人が真摯に内定者の疑問に答えようとしている姿が印象的でした。 「何かネガティブな話を内定者に吹き込むのでは・・・」 という不安も杞憂に終りました。 半年間、仕事をしてきたという自信と、 「来年春には、ここにいる内定者が自分たちの後輩として 入社してくる」という事実が、 彼らに先輩社員としての自覚を促したようです。 私見ですが、この「新入社員フォローアップ研修」に 内定者を参加させるという取り組みは、非常に効果的だと感じました。 ◎新入社員には、先輩社員としての自覚を促す (研修運営者の講師としての実感ですが、    内定者が部屋に入ってきた瞬間から、新入社員の空気が変わりました。、  「自分たちも先輩になるんだ・・・」という自覚ゆえでしょうね。) ◎内定者には、すぐ上の社員の話を聞くことで、  入社後の自分の姿をイメージさせることができる(内定辞退を防ぐ) 考えられるリスクやデメリットよりも、 効果やメリットの方が大きいと感じました。 「社員の生の声」をオープンにしようとする会社の姿勢と 新入社員の教育に力を入れているという姿を、 目の前で示すことができるからです。 来年秋には、他の会社でも同じような取り組みが なされることを期待します。

投稿者:関根雅泰

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6.フォローアップ研修に関して

新入社員フォローアップ研修の講師所感

●新入社員フォローアップ研修の講師所感 導入研修と比較して、今回のフォローアップ研修では、 新入社員の参加姿勢に大きな変化が見られました。 集中力と理解度が高く「大人の参加者」を 相手に研修を行った印象を持ちました。 (4月の研修時は、まだ「子供」を  相手にしているような感じでした。) 4月の研修時には、個人で考える作業をすぐ終らせて 「皆、まだ書いているのか」といった雰囲気で待っていた参加者が、 集中してカリカリと文章を書いている様子に成長を感じました。 また、グループ討議も以前はテーマでの話し合いが一通り終ると、 ぺちゃくちゃと私語を喋っていた参加者が、 今回は「時間が足りない」といった感じで、 テーマに関して話し込んでいる様子が印象的でした。 4月と比べて、格段に成長しているという印象を受けました。 4月の導入研修、現場配属、半年間の仕事、 そして今回のフォローアップ研修が、 彼らの成長を促しているのではないかと考えます。 今回の研修を通して参加者も「自分達は以前に比べて成長した」 ということが実感できたようです。 現場にいるだけの状態だと「自分は成長しているのか?」と 不安に感じてしまっていた参加者も多くいました。 それが、研修に参加し、同期と出会い、内定者と接し、 先輩の話を聞き、4月から見守ってくれている担当者の方と 会うことによって、自身の成長を実感したようです。 これは、今後仕事を続けていく上での 大きな自信になっていくと思います。 以上、10月に実施した数社での 「新入社員フォローアップ研修」に関して 差しさわりのない範囲で、情報提供させて頂きました。 皆さんのご参考になれば幸いです。 最後まで読んで下さりありがとうございました。 *「新入社員フォローアップ研修」に関するお問い合わせはこちらから ↓ お問い合わせフォーム

投稿者:関根雅泰

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4.内定者教育

「学び上手」な社員にするための内定者教育

産労総合研究所発行の人材開発専門誌「企業と人材」2006年10月20日号に掲載されました! ●「学び上手」な社員にするための内定者教育 「あの会社で本当に大丈夫なの?」A社への内定が決まったB君の母親が言う。 「あの業界って色々ニュースにも出るでしょう。大丈夫なの?」B君が答える。 「確かにそうだけど、A社なら大丈夫だよ。」B君がA社について一生懸命説明する。 こういうやりとりは、実は8月のお盆休みにもあった。B君は思い出す。 あのときは親戚にも説明させられた。夏休みで久しぶりに会う友人達との話にも出る。 正直、友人達の話を聞くと迷いも出てくる。「この会社で本当に良かったのか・・・。」 B君のようなケースは特殊なものではない。「学生が内定後に感じた不安」の上位3つは、 次のようなものである。(出所:株式会社ディスコ 日経ナビ・就活モニター調査 2006年2月) (1)この会社で本当によかったのか?(59.5%) (2)入社後、人間関係がスムーズにいくか?(57.3%) (3)社会人としてやっていけるのか?(51.7%)  これら「3つの不安」を解消し、内定辞退や入社後の早期戦力化を図るために必要になるのが 「内定者教育」である。内定者教育には大きく「3つの目的」がある。 ●辞退防止〓内定者の入社までのモチベーションを維持しきちんと入社させる為に ●ミスマッチ防止〓入社した後「こんなはずではなかった」と早期離職をさせない為に ●早期戦力化〓入社した後、少しでも早くから戦力として活躍させる為に  それでは、これら「3つの目的」を実現し、先ほどの「3つの不安」を解消するために 私達人事教育担当者は何をすべきなのか? 「内定者教育」でやるべきことは、大きく3つあると考えられる。 「会社理解の促進」「人間関係の構築」「内定者の能力向上支援」である。  まず「会社理解の促進」とは、会社の全体像、事業内容、今後の方向性などの 理解を促すことである。学生にとっては、就職活動期間よりも内定期間の方が長いという状況に なっている。つまりその会社のことがよく分かっていない状況で内定をもらっている可能性が高い。 だからこそ「この会社で本当によかったのか?」という不安が生じるのである。 彼らの不安を解消し入社までのモチベーション(意欲)を維持するためにも、会社について もっと理解させる必要がある。 「君が選んだこの会社で正解だよ」というメッセージを私達担当者は内定者に伝える必要が あるのである。  次に「人間関係の構築」について、これには「内定者と担当者」「内定者同士」 「内定者と会社の人々」などが含まれる。そしてそれぞれの性質は違う。 「担当者と内定者」の関係は「良い兄貴・姉貴」といったものになるであろう。 入社してから困ったことがあったら相談してくるような関係。そういう関係は、 内定期間中の私達担当者からの働きかけによって実現する。 ある担当者は、社内の出来事や日々の職場の様子をメールマガジンとして 内定者に送っている。「会社の様子や仕事をイメージしてもらえるかなと思っていまして。」 これだけが要因ではないであろうが、この会社では過去3年間の内定辞退はゼロである。 「内定者同士」の関係は、いわゆる同期意識の醸成にあたる。この同期意識が 「このメンバーで一緒にがんばっていこう!」「こういう仲間が選んだ会社なら大丈夫」と 入社までのモチベーションを高める要因の一つになる。学生は一旦知り合えば、 自分達でメールアドレスを交換してやりとりを続けてくれる場合が多い。 「内定者と会社の人々」これこそが内定者が最も不安に感じている点である。 「人間関係がスムーズにいくのか?」彼らは自分が配属される職場にどんな人がいて、 自分はそこでやっていけるのかという点が不安なのである。 彼らにとって人間関係で一番の不安は、職場の「年長者」と上手くやっていけるのかという点だ。 だからこそ実際に職場で働いている人々と触れ合う機会を作ることは有効なのである。 例えば、職場でのアルバイトやオフィス見学なども含まれるであろう。 最後に「内定者の能力向上支援」について、内定者の不安の一つは 「社会人としてやっていけるのか?」であった。そんな彼らの不安を解消し入社までの モチベーションを維持するためには、社会人として求められている能力は何で、どうやって その能力を身につけていったらよいのかを明示する必要がある。 彼らが自身の能力を向上し少しでも自信をもって入社に挑めるよう支援するのである。 この「内定者の能力向上支援」は、会社としての「人材育成」の一環に入る。 入社してからの導入教育や現場OJTの前に、内定期間中から少しでも内定者の成長を 支援し入社後の育成をスムーズなものにする。 「内定者教育」において、この「人材育成」という観点が弱いのではないかというのが 「新入社員が劇的に成長する3ヶ月プログラム」(こう書房)の著者である 中尾ゆうすけ氏の主張である。 「担当者は内定者教育を内定辞退防止中心に見ている。しかし内定者教育はあくまで 人材育成を主眼に置くべきものである」というのが彼の主張だ。 それではこの「人材育成」という観点から「内定者教育」を更に深く見ていくことにしよう。 ここでは人材育成の一つの方向性として「学び上手な社員の育成」という観点を取り上げる。 筆者自身は、内定者の人材育成の目標として「即戦力化」というのは実際には難しいのでは ないかと考えている。内定期間中の勉強や導入教育での指導で、本当に現場で即活躍できる 即戦力になるのか。それは難しいであろう。 大分大学経済学部の薄上二郎教授は「人的資源戦略としての入社前研修」(中央経済社)の 中で、「即戦力」とは「豊富な知識や能力および様々な職務経験を備えることを意味する」と 定義し「新卒採用者は入社と同時に即戦力というわけにはいかない」と述べている。 では、内定者に対して「即戦力」を期待するのではなく、何を期待するのか? それは「学び上手な社員」になることを期待するのである。 「いきなり戦力になってくれなくてもいい。まずは周囲から上手に学んで仕事を覚えること、 これが第一。」そんなメッセージを含んでいるのが、この「学び上手」という言葉である。 「学び上手な社員」とはどんな人間なのか。それについて考える前に 「学生と社会人の学び方の違い」という観点についてみていきたい。 結論から言うと、学生と社会人では「学び方」に違いがある。 この学生と社会人の「学び方」の違いを、私達が「何から」学ぶのか、「学びのリソース」という 考え方で見ていこう。 私達は3つの「学びのリソース」から物事を学ぶと考えられる。 「先人の知恵」「周囲の人々」「自分の経験」の3つである。 「先人の知恵」とは「文字情報」つまり本である。私達は、本から多くのことを学ぶ。 同時代を生きている先輩達の声、過去の偉人達の足跡など。本だけでなく、新聞や雑誌、 最近ではインターネットを通して文字情報を収集することも多い。 仕事においては、会社の社史、業務マニュアル、商品説明カタログなども、 先輩達の知恵の結晶という観点から先人の知恵と言える。 「学び上手」は、それら「先人の知恵」から上手に学んでいる。 「学び下手」で、周囲から「あいつは商品知識がない」「業界を理解していない」 「勉強が足りない」などと言われている人間は、この「先人の知恵」から学んでいないケースが ほとんどである。 次に「周囲の人々」である。私達は身近にいる人々から多くを学んでいる。 親、配偶者、子供、友人、恋人、職場の先輩、同僚、後輩、趣味の仲間など。 普段接する人の言葉を聞いたり、立ち居振る舞いを見たり、何かをともに成し遂げたりする 活動を通して、周囲の人々から学んでいるのである。 「学び下手」は、えてしてコミュニケーション能力が低いために、この「周囲の人々」から 上手に学ぶことが出来ていない。聞く態度が悪く、相手が教える気をなくしたり、 あるいは営業などで同行訪問をさせても、先輩の行動から何も盗み取れていなかったりと。 3つ目のリソースは「自分の経験」だ。私達は自分の経験から学んでいる。 今までやってきたこと、上手くいったこと、失敗したこと。自分の経験を振り返って、 そこから何らかの教訓を得て、日々の仕事に活かしている。 「学び下手」は、この「自分の経験」から学ぶことができていない。 自分の経験という「学びのリソース」を有効活用できていないのである。 そのため、何度も同じ失敗を繰り返し、同じことを何度も言わせるために、 周囲から信頼されず、一人前として見られないのである。 これら3つの「学びのリソース」で、学生が主に活用するのが「先人の知恵」である。 教科書を読んだり、先生の講義を聞いたりといわば「過去」の情報を彼らは学んでいる。 それに対して私達社会人は「周囲の人々」「自分の経験」から多くを学ぶことを求められる。 会社勤めをして組織に属する場合、職場の人たちから仕事を覚えていくことがほとんどだ。 もちろん「先人の知恵」から学ぶことも多くあるが、それはあくまで自己啓発の一環として 捉えられる。 社会人の場合、「過去」から学ぶことも大事なのだが、「未来」に向かって「現在」の仕事を 進めていくという側面が強くなる。「過去」のことだけ学んでいても、「現在」の仕事に 活かせなければ、実務に使えなければ意味がないのである。 ここが、学生との違いの一つである。  そして、この「学生と社会人の“学び方”の違い」を認識している人は意外に少ないのが現状だ。 学生時代の「学び方」については、勉強法や受験ノウハウなど様々なやり方を学んできた人間も 多いであろう。これらはいわば「先人の知恵」(文字情報)からの学び方である。 ただ、社会人になってからの「学び方」特に「周囲の人々」や「自分の経験」から 「いかに学ぶのか」について学んだことは、ほとんど無い。 私達は、学生と社会人では人との「接し方」は違うということは理解している。 だからこそ、社会人としての人との接し方を学ぶ「ビジネスマナー」等については 多くの書籍も出ているし、研修などでも取り上げられる。 しかし、社会人としての「学び方」に違いがあり、その「学び方について学ぶ」機会は ほとんど無いというのが現状なのだ。  そこで私達担当者がすべきことは、「学生と社会人の学び方の違い」を内定者に認識させ、 彼らに「社会人としての学び方」を教えることである。 では、具体的な「社会人としての学び方」について考えていくことにしよう。 「学び上手」な社員は、いくつかの側面を持っている。 「学びマインド・学びスキル・学びエナジー」 「学び上手の7つのワザ」 「学び上手のIPO:インプット・プロセッシング・アウトプット」 「学び上手のPDCA」など。 ここでは紙面の関係で「学び上手のPDCA」のみを「社会人としての学び方」の一つとして 取り上げたい。 「学び上手」な社員は、「PDCA」を上手に回している。計画を立て周囲と協力しながら実行し、 進捗・達成状況を振り返り、次の行動につなげる。 いわゆる自ら考え行動する「自立・自律型社員」は、このPDCAを上手に回している社員である。 「PDCA」という言葉は理解している人間は多くても、それを実践している人間は少ない。 「学び上手」な社員は、この「PDCA」を愚直に実践している。 内定者を「学び上手」な社員にするためには、彼らに「PDCA」を回すことを理解させ 実践させることが効果的である。 それではここで「学び上手な社員にするための内定者教育」のポイントを整理しておこう。 ポイントは、大きく3つである。 1.学生と社会人の「学び方」の違いを認識させる。 2.3つの「学びのリソース」から学ぶ機会を提供する。 3.社会人としての学び方の一つとして「PDCA」の回し方を教える。 これら3つを実際に行っている企業の具体例を以下に述べる。  1.学生と社会人の「学び方」の違いを認識させる。  あるメーカーでは、内定式で外部講師を呼んで「学び方を学ぶ」必要性について 講演をさせている。内定式後に始まるEラーニングによる内定者教育と続く導入研修を 効果的に行うために、まず「学び方を学ぶ」機会を作っているとのことだ。 また、前掲した中尾ゆうすけ氏は内定者に対して「学び方」を指導している。 通信教育を現場の実践に結びつけるためにどうすればよいのか、 どのように日常生活から学んでいけばよいのかを、内定者に対して伝えているとのことである。 2.3つの「学びのリソース」から学ぶ機会を提供する。  「先人の知恵」文字情報から学ぶ訓練として、本を読ませて感想文を書かせる会社は多くある。 また、社会人として求められる経済知識や社会動向について学ぶために、日本経済新聞を 読ませているという会社も多い。 ある精密機器メーカーでは、理系が多い関係で経済に慣れ親しんでいない内定者が多い。 そこで、内定期間中に日経新聞を毎日読ませ、自社の株価の推移を見させる教育を 「日経PBP」というツールと 共に実施している。 担当者は、自社の株価や経済の動きを学ばせることで、内定者の能力向上を支援すると 同時に「この会社で本当に良かったのか?」という内定者の不安解消も狙っている。  また、「周囲の人々」から学ぶ方法として、内定者同士の懇親会を開いたり、 彼らがやりとりできるコミュニティーサイトをウェブ上で作ったりといった方法をとっている会社がある。 金融情報ベンダーの(株)QUICKでは、内定者から出た「会社の方向性が知りたい」という要望に 応えるために、月1回のペースで部長クラスによる講演を開催している。教育・研修部長の 伊藤朋子氏は、その狙いを次のように説明する。 「理系の学生が多いので、卒論等は確かに大変そうです。ただ、講演会は月1回の開催で 事前に日程をはっきりさせているので、内定者にとってはそれほどの負担感はないようです。 当社は“知る人ぞ知る”という会社なので、こういう会を通して内定者に 会社について深く学んでほしいと思っています。」 内定者にしてみると、その会社の部長クラスから直接会社の方向性について学べる機会は 貴重なようである。  ある機械メーカーでは、新入社員のフォローアップ研修に内定者を出席させ、 研修の様子をオブザーブさせるというユニークな取り組みをしている。内定者にとっては、 自分達にとって一番身近な一年先輩がどんな仕事をしているのか、実際の職場は どうなっているのかを知る機会として好評である。  「自分の経験」から学ぶ方法として、内定者に対してあるプロジェクトを担当させ、 その反省会をさせるという取り組みをしている企業もある。 ある会社では内定式そのものを内定者に組立させているという。担当者は、場所と時間だけを 確保し、あとは内定者に任せているとのことである。 また後述するサービス関連の会社では、「100人に自社の説明をする」というプロジェクトを 通して、自分の経験から学ぶ機会を提供している。 3.社会人としての学び方の一つとして「PDCA」の回し方を教える。  あるサービス関連の会社では「100人に自社を紹介し署名をもらう」というプロジェクトを 内定者に対して課している。達成期間は10月の内定式から3月末の入社直前までの6ヶ月間。 プロジェクトの説明が教育担当からなされた後、内定者は複数のグループにわかれ6ヶ月間の プロジェクトを遂行する。グループ内で目標達成の方法を検討し実行に移る。毎月1回ある定例の 交流会で、進捗状況を確認し、次の一ヶ月間の行動計画を立てさせるという。 まさに「PDCA」を回させ、自分達の経験から学ばせる手法であるといえる。 教育担当のH氏は言う 「100人に対して自社を説明するというのは口で言うほど簡単ではないですよ。 どうやったら100名もの人に説明する機会を作るのか。内定者は知恵を絞ります。」 会社の説明を何回となく繰り返しているうちに、その会社のことを更に深く理解できることと、 プレゼンテーション力(表現力)の向上にもつながるという効果が期待できるという。 入社4年目の教育担当S氏は 「胸をはって会社のことを説明できるような情報提供と体験機会を与えたい」と、 この取り組みへの思いを話してくれた。 ある目標に向けて計画を立て実行し、進捗状況を振り返りながら進めていく。 PDCAは、彼らが入社後、実際に仕事を進めるにあたって必須の手法であり、 PDCAを回すことで「自分の経験」から学ぶというのは、 社会人にとっては重要な「学び方」の一つなのである。  以上「学び上手な社員にするための内定者教育」について、社会人としての「学び方」を理解し、 「学びのリソース」からいかに学ぶか、そして「PDCA」を回す経験という観点から各社での 「内定者教育」の取り組みの一部を紹介した。 貴社の内定者教育の取り組みの参考になれば幸いである。               株式会社ラーンウェル 代表取締役 関根雅泰(せきねまさひろ)

投稿者:関根雅泰

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日記

10月12日

書籍「教え上手になる!」は、 研修副教材としてのご利用も多いです。 どうもありがとうございます。

投稿者:関根雅泰

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5.学校教員向け「教え上手になる!」研修

東海大学教育研究所さんからのご依頼

東海大学教育研究所さんからのご依頼で 「教え上手になる!」研修を、教授、助教授、講師の方々を 対象に実施してきました。(2006年9月22日) 毎年1回行われている授業研究発表会の一環として、 外部講師である私の講演時間をとってくださいました。 最初は、 「教授や講師に対する講演」 ということで、ちょこっとプレッシャーがかかりました。 ご参加された若い講師の方や、ご年配の教授の方々の 今回の講演に対する期待は、次のようなものでした。 ●今回の講演から「学びたいこと・得たいこと」 ・教え上手、学ばせ上手とは? ・教え上手になるための秘訣 ・教え上手、学ばせ上手になるための教え方、技法など ・学生が学び上手になるような授業のアイデアを得ること ・自ら進んで学生たちが積極的に学びの姿勢をみにつけるにはどうしたらよいか ・教え方について悪いところを改善できるような方向性を示してほしい  授業内で学生に対しての態度や考え方など ・「学ぶ」をどうとらえるかによって良いとされる「教える」方策は  全く変わるので、「教え上手」の根幹となる「学び」について知りたい ・有効な学びとは何か ・どのような集団に、どのような学びの機会を与えるのが有効か ・教える経験が不足しているので、教え方の知識を得たい ・等しく言える環境をどのように作るか ・どのような方法で皆の話をまとめるか 講演時間は、90分。しかもお昼を食べた直後ですから、 なかなか大変です。 大きな大学ということもあり、他の学部とは交流が少ないということから、 簡単な自己紹介をしたあと、グループ討議中心のセミナーにしました。 最初は、ちょっととまどいがちだった先生方も、徐々にのってきて ディスカッションが盛り上がっていました。 あまりこういう話し合い(教え方の上手下手)をされる機会はないみたいですね。 アンケート結果は、下記の通りでした。(許可を得た方のみ掲載) ●今回の講演で「学んだこと・気づいたこと」 ・資料1ページ目に記名欄   →記名することにより傍観者から参加者となる。 ・関根さんによる講演方法、関根さんの資料からの講演内容   →二重講演 説得力があり有用性が伝わった ・相手本位 ・何気なく思っていることが再確認できた ・ある程度「教えること」を経験し、失敗することが必要であること ・教え上手になるコツは身近にあることに気づいた ・日ごろやっていることが整理された ・いくつかの理論を引き合いに出されたので調べてみたい ・学生たちに情報を伝えるのではなく、学生たちに情報が伝わるように  教えることが大切であるということ ・自分だけでは知らなかったことや新しい見方を1つの同じ問題の中から  発見できたのはプラスになりました。 ・同じ分野の人だけでなく、他の立場の人や環境の人の話を聞く機会は  これからも持ちたいです。 ・教え上手と教え下手は、裏表と思っていたので、片方を考えることで  十分と考えたが、整理するうえでは役立つプロセスとなった。 ・ひとつのテーマについて考えて、ディスカッションしたりするケースで、  作業を細分化すると、スムーズに進むことに気づいた。 ・教え上手の具体的な技法を学べたこと ・学び手側からのアプローチ(相対化)の重要性 ・問題は目標と現実のギャップであるということ  したがって目標のないところに問題はない。  目標、理想がいかに大切かを再認識した。 ●ご意見、ご感想 ・細かい心遣いが見えて非常に分かりやすかったです。 ・この話で、1日やって頂いてもよいかと思います。 ・講義部分について企業の例を踏まえて詳しく知りたい。 ・理論についてのリストが欲しい ・授業で活かせる ・新しい方向性が見えた ・学生に対する見方を意識的に変えられそうです。 ・関根さんのお人柄によるところが大きいと思います。  声の大きさ、トーン、話し方で「この人の話を聞きたい!」  「セミナーが役に立ちそうだ!」という印象が変わってくると思いました。 ・自分の至らなさの焦点を絞ることができた。  ・他の先生方と学びを共有できた。 ・疲労感のない気づきを得られることができた。 ・講演、レクチャーの手順がよく分かった ・大変、構成が良く、テンポの良いレクチャーで非常に気持ちよく参加できた。 ご参加頂いた皆さん、本当にありがとうございました。 また企画してくださったY教授、Wさん、どうもありがとうございました。

投稿者:関根雅泰

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「教え上手になる!」本について

平積みにされていました!

9月9日〓10日に開催された 「セミナー開催ノウハウ講座:実践編」 の参加者の方が教えてくれました。 「関根さんの本、  吉祥寺の文教堂さんで、平積みになっていましたよ。  しかも目立つところに。」 文教堂さん、ありがとうございます!

投稿者:関根雅泰

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3.新入社員に関する講演・セミナー

「これからの新入社員教育」情報共有セミナー

日経ビジネススクールさん主催で、第2回情報共有セミナー 「これからの新入社員教育〓見過ごされてきた3つのポイント」 を実施してきました。 参加者は、30名弱。 今回も、ディスカッション中心で盛り上がりました。 まず、参加者の方がどんな「期待」をもって、今回のセミナーに 参加したのかというと・・・ 【セミナーへの期待】 ・「これからの新入社員教育」というタイトルに魅かれた ・他社の事例を知りたい ・社内講師の問題点について知りたい ・フォローアップ研修を実施しようとしているので、そのヒントが得たい ・新しく人事になったので、勉強したい ・内定者教育から新入社員教育へのつなげ方 ・「教え上手になる!」著者の関根さんに会いたかった ・・・ (ありがとうございます!) 参加者の皆さんは、主に新入社員教育を担当されている方々です。 そんな参加者の方が抱えている「課題」について共有しました。 【新入社員教育の課題】 ・入ってもすぐ辞めてしまう ・社会人としての意識が低い ・講義以外のロールプレイ、ディスカッションが上手くいかない、  盛り上がらない。(社内講師でやっていて) ・現場と人事のギャップ ・教育しても現場で効果が消されてしまう ・モチベーションの維持 ・導入教育後、新入社員の成長を確認する機会がない (フォローアップをしていないので) ・どのくらい研修に時間をかけたらよいのか分からない ・新入社員の個人差 ・ビジネスマナー以外にどんな研修をやったらよいのか ・基本的なことがおろそかになっているのでは ・採用をしばらく控えていたので、今回久しぶりの新卒。  ただ、研修は以前のものを踏襲している。それでよいのか ・フォロー研修で何をやるべきなのか ・今求められている教育は? ・打たれ弱い新入社員の心のケア 皆さん、色々な課題を抱えているようですね。 「これからの新入社員教育〓見過ごされてきた3つのポイント」 セミナーの本論では、(株)ラーンウェルからの情報提供として 「新入社員教育で見過ごされてきた3つのポイント」について ご紹介しました。 【見過ごされてきた3つのポイント】 1.新入社員の「学習力」を軽視 2.「自立・自律型」社員育成のための教育が   「受動的」学習中心 3.導入教育以上の効果が期待できる   「フォローアップ」研修 詳細は割愛しますが、 「学習力」に関しては、現在執筆中の書籍 「仕事の学び方」で詳しく解説していくつもりです。 (日本能率協会さんで、06年11月出版予定) 上記「3つのポイント」を踏まえたうえで、 各社の取り組みについて情報共有をしました。

投稿者:関根雅泰

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3.新入社員に関する講演・セミナー

「これからの新入社員教育」各社の取り組み

新入社員教育 各社の取り組み 【導入研修の工夫】 ・自社製品に関して、新入社員自身が調べて  プレゼンをさせている。    そのときには、2〓3年目の社員がサポートをしている。  そのプレゼン内容は、ホームページで公開している。 ・ビジネスマナー研修のあと、実践として、  社内の人間に電話アポをとらせ、インタビューをさせている。 ・コミュニケーション能力を磨かせるために、  研修期間中は、4人部屋に寝泊りさせている。 ・現場のマネージャーが研修に参加し、    ロールプレイを新人にさせる。 ・営業に配属される人間は、製造現場の体験  開発に配属される人間は、営業現場の体験  違う立場を体験させている。 皆さん、色々工夫されていますね。 とはいっても、4月の導入教育でできることは限られていますし、 配属された後は、当然現場の影響力が強くなります。 私たち人事教育担当が見ている「OffJT」と 現場マネージャーが指導する「OJT」 この2つを連動するためにどうしたらよいのか。 私どもラーンウェルからの情報提供のあと、 参加者同士で情報共有をしてもらいました。 【OffJTとOJTの連動】 ・人事が現場に飛んで、マネージャーや新人と話をする ・指導者である先輩やマネージャーに研修を行っている ・OffJTで教えている講師が、現場に入って、OJTの支援をしている。 ・上司に、OffJT(研修)内容を伝えている。  新入社員には、研修内容と現場活動をレポートに書かせている。 ・人事主催のOffJTと、現場OJTに、ズレがないよう  現場マネージャーにインタビューをしたり、新入社員に話を聞いている。 ・半年後にフォローアップ研修を実施している。  そのときは、2年目社員も参加し、新入社員を支援させている。 集合研修(OffJT)と現場指導(OJT) この連動が、各社さん、課題のようですね。 OffJTとOJTとの連動の一環として、 ある程度、現場OJTを受けてきた新入社員を 再度「フォローアップ研修」で集めて、 OffJTをしているという話がありました。 そこで、参加者の皆さんと 「フォローアップ研修の意義」について話し合いました。 【フォローアップ研修の意義】 ・同期との差を実感する機会 それがモチベーションアップにつながる ・実際の現場を体験したあとだから、吸収力がある ・具体的な目標設定がしやすい ・現場でどんな問題があるのか、人事側で情報収集できる ・言いたい事を言わせる「ガス抜き」の場  自分で話しているうちに、気づくこともある 最後に、参加者の皆さんからのアンケート結果をご紹介します。

投稿者:関根雅泰

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