【木曜日25-40】「古代中国」本

木曜日

【木曜日25-40】「古代中国」本

○古代中国に関係する本(4冊)

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『李陵・山月記』 中島敦(1969)

○日経「私の履歴書」で、美術家の森村泰昌さんが紹介していたので、読んだ。
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD252YX0V20C25A8000000/

「山月記」
・臆病な自尊心と尊大な羞恥心。
・人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当たるのが、各人の性情。己の場合は、尊大な羞恥心が猛獣。

「名人伝」
・弓矢の要るうちは、まだ「射之射」じゃ。「不射之射」には、弓も矢も要らぬ。
・古今無双の射の名人たる夫子が、弓を忘れ果てられたとや。ああ、弓という名もその使い道も!

「弟子」
・子路は、孔子の大きさに圧倒された。
・孔子は、最も常識的な完成に過ぎない。一つ一つの能力の優秀さが全然目立たない程、過不足なく均衡の取れた豊かさ。あらゆる人間への鋭い心理的洞察がある。
・子路から見ると「この人は、何処へ持って行っても大丈夫な人」 孔子という人間が存在するというだけで充分なのだ。

・邪が栄えて、正が虐げられる。何故そうなのだ?
・善をなすことの報いは、では結局、善をなしたという満足の外には無いのか?

・孔子は、あくまで現実主義者、日常生活中心主義者。

●参考
『孔子伝』
https://www.learn-well.com/blog/2022/06/oriental-classics.html
『論語物語』
https://www.learn-well.com/blog/2022/05/yasuoka-masahiro-sensei4.html

「李陵」
・時代が、史の出現を要求している時であった。
・司馬遷は、生きることの歓びを失いつくした後も、尚表現することの歓びだけでは生残り得るものだということを発見した。

・人に知られざることを憂えぬ蘇武を前にして、李陵はひそかに冷や汗の出る思いであった。
・蘇武の存在は、李陵にとって、崇高な訓戒でもあり、いらだたしい悪夢でもあった。

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『古代中国の24時間』 柿沼陽平(2021)

○22年6月15日に、愛甲石田駅そばの小さな本屋で買った本。途中まで読んで積読になってた。

・世界史関連年表

・紅葉する落葉樹(ナラ)と常緑の照葉樹(カシ、クス等)

●参考:AI(Perplexity)まとめ

違いのまとめ

特徴ナラ(落葉樹)カシ・クス(照葉樹)
葉の状態秋に紅葉し落葉する1年中葉が緑で光沢がある
葉の厚さ薄くてギザギザ分厚くてつやが強い
生育地全国の里山・低山西日本・温暖湿潤地帯
木材用途薪・炭・家具材・どんぐり建材や家具材など
冬の姿葉が全て落ちる葉がついたまま

・古代中国の人々にとって重要な行動指針の一つが、儒学。春秋時代に、孔子がつくり、その弟子が継承、発展させた学問。

・すべての人は、その人のもつ遺伝子におうじて、朝型か夜型かに分けられる。
○お~!そうなんだ~。注12にあった文献を、AIに調べてもらった。
タイトル: Genome-wide association analyses of chronotype in 697,828 individuals provides insights into circadian rhythms 著者: Samuel E. Jonesほか 掲載誌: Nature Communications 年: 2019年
主題: 697,828名のデータを用いたクロノタイプ(朝型・夜型)のゲノムワイド関連解析(GWAS)で351の遺伝子座(loci)を同定し、さらに既存の24 lociに加えて327個の新規関連遺伝子座を発見しています。

・秦漢帝国は、働く意思のある者にその機会を提供する場でもあったのであり、それは結果的に有効需要を増やすケインズ政策的な役割をもっていた。

・人々の平凡な日常風景は、ゆっくりと受け継がれる。
・「歴史を主体的に作り上げていく民」

・柳田民俗学には、性や裏社会に対する分析が欠けている。

・古代中国の人々のほぼ変化なき日々の姿。
・「動く歴史」と「動かぬ歴史」

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『上に立つ者にとって最も大事な教訓』 岡野正明(2023)

○埼玉新聞の書評に載ってた。もしかすると、ときがわ近隣の方?可能であればお会いしてみたい。

・春秋戦国時代に書かれた中国古典の「論語」「孟子」「中庸」「老子」などの中には、経営者をはじめ、上に立つ者の心得が豊富にある。

・収益を確保し、絶対に潰れない堅固な企業を作り上げることは、経営者に課せられた責務。

・仕事も遊びも、得意分野で失敗する。
・時間とお金に余裕ができると、趣味とか投資、遊びに向くもの。

・黙々と職責を全うする姿を見せるだけでいい。
・勝ち戦では、後ろにつき、負け戦では、前面に立つ。

・気短く、言葉あらく、申すまじく候。
・筋論で言い争わず。負けたふりして商いを成立することが基本。

・商売の原点は、現場にあり。

・「金を残して死ぬ者は下。仕事を残して死ぬ者は中。人を残して死ぬ者は上。」後藤新平

・礼儀は、営業の入口であり、出口である。
・仕事の楽しさは、誰と一緒にするかで決まるもの。

・「人を用いて、始めて、長所の現るるものなり。短所を知るを要せず。」荻生徂徠
・天の時は、地の利に如かず、地の利は、人の和に如かず(孟子)

・『大学』は、漢の武帝が、指導者への教育理念を示したもの。
・『論語』に、『孟子』『中庸』『大学』を加えて、南宋の朱子が、「四書」として体系化し、儒学の中心的重要な書物となっている。

・夫婦円満、家庭円満の上に、経営が成り立ち、治まる。

●参考:安岡正篤先生の本

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『沈黙の王』 宮城谷昌光(1995)

・人について学ぶというより、足で学ぶ。実は偉大な学問の師とは、この広大な天地である。
・武丁は、中国ではじめて文字を創造した。

・中国で最初に弓矢をつくったのは、后羿である。

・人民が喜ぶ政治のできる君主の性格というのは、じつは温良でも寛宏でもなく、本性は激烈なはずである。その激烈さを秘せずに露呈してしまう君主は、暗君や暴君になる。

・人と財を奪われても、徳があれば。

・一生のうちには、ぬきさしならず、人としての真影を見せねばならぬときが、一度はある。

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投稿者:関根雅泰

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