郷学研修所・安岡正篤記念館 ビジネス会員向け「古典講座(5)」に参加しました。

古典に学ぶ

ラーンウェル・ときがわカンパニー代表の関根です。

隣の嵐山町にある「郷学研修所・安岡正篤記念館」企画のビジネス会員向け「古典講座」に参加しています。2か月に1回、1年間かけて学んでいく講座です。

安岡正篤先生の書籍『先哲が説く 指導者の条件 ~「水雲問答」「熊沢蕃山語録」に学ぶ~』(1998、2005)が課題本で、講師は、安岡定子先生と、縄文アソシエイツの古田さんです。

2023年1月17日(火)18時~20時@Zoomで、第5回講座に参加しました。私の理解の範囲で、印象に残った言葉を記録しておきます。

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事前課題『先哲が説く 指導者の条件 ~「水雲問答」「熊沢蕃山語録」に学ぶ~』(1998、2005)

●第二部 経世済民の真髄 第一章 道と法

・蕃山先生は、良い習慣をつけるために努めた人。

・辞し方もまた悠々たる。

・熊沢蕃山先生の学問、見識は、本当に解脱しておる。何らこだわりというものがない。

・いつもゆったりと自然に進んで往く
・中国の大人は、ゆったりとしている。

・日本人は「デモクラシー(Democracy)ではなく、デモ狂(Democrazy)にしてしまった」

・選挙においては、人間的にも善であり、能力的にも優秀である人間が選ばれなければならん。

・判断を下すのが見識。この見識に実行性、いかなる矛盾、衝突も排して、断固としてやる勇気が加わると、これを「胆識」という。

・心の余裕を与えるだけの閑。

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18時~

当日講座

●縄文アソシエイツ 古田さん

・17世紀初頭、南米と日本が、銀を輸出していた。

●安岡定子先生

・同じレベルで書簡をやりとりできる羨ましさ。

・陽明学と朱子学 
・安岡正篤は、陽明学者と言われる。間違いではないが、そこに特化している訳ではない。

・朱子学と陽明学は、両方とも儒学。
・孔子の言葉をどう解するかで違いがある。

・朱子学は、社会の秩序に重点を置いた。
・科挙は、朱子学の解釈に基づいている。
・上の者に対して、下は従順に従う。

・王陽明は「朱子学の解釈の仕方が違うのではないか」と述べた。
・組織よりも、よき知識人をどう育てるか。行動に落とし込む。

・理論派の朱子学に対して、行動派の陽明学。

・革命的な行動をする人と誤解されているが、そうではない。
・己を修めて、国を治める。

●参考:「王陽明」に関する本(この記事の一番下に転載)

・人材育成と成果。両方を達成するのが難しい。

・幹、根。
・上を茂らせようと思ったら、倍ぐらい根をはる。
・根っこになるのが、徳。

・よき習慣を身に着けることが大事。
・「性相近し、習い相遠し」論語
・生まれつきは同じ。大人になると違うのは、良い習慣を身に着けたかどうか。

・学問よりも先に、良い習慣を身に着けること。

・ゆかしい人。その人の所にはいかざるを得ない。それだけひきつける人。

・融通無碍。意見が自由でのびのびしている。
・状況に応じて処理できる人。それが実践できたのが、熊沢蕃山。

・蕩(とう)中国大陸の様子をイメージしながら

・道と法

・最後の思考が違うことで、全く違う経営者になっていく。

・「道は三綱五常これなり」
・陰陽五行説
・こいのぼりの吹き流しが、五行の色。
・五行 木火土金水

・奇数が陽。偶数が陰。
・奇数が重なる日が節句。3月3日、5月5日、7月7日。
・日本の古典にも、5色が出てくる。

・エリートには、徳と才がそろってないといけない。

・起業3年目の若者から、「なぜ古典を学ぶのか分からない」という質問があった。
・「社長とは、この人がいないと困る。精神的な支えとして」と言った社長がいた。
・その人は、古典を手に取った時に、自分が何をすべきかの端緒が見えたとのこと。

・「これをやったら、こうなる」というのが無いのが古典の良い点。もどかしいが。

・実学、人間学、自分の時間をどう使うか。

・逍遥 心を遊ばせる。そういう読み方ができるようになれたら。

・学んだことをどう活かしていくかが大事。
・「知識、見識、胆識」肝に銘じる。覚悟ができて、揺るがず判断できるか。

・「財を遺すは下 事業を遺すは中 人を遺すは上なり されど財無くんば事業保ち難く、事業無くんば人育ち難し」 後藤新平が三島通陽に遺した言葉。

・三楽
・よき後輩に恵まれて、その人を育てる喜び。

・道徳とは?
・徳は、体得して実践している状態。
・正しいことができる力が、徳。

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●次回、3月のリアル開催に向けて

・読んだことで「自分の中で活かせたこと、今後活かしていきたいこと」を共有。

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18時55分~19時25分

●BOR 

・論語塾を社内で展開

・不動産ではなく、街づくり企業

・安岡先生、月1回 親子論語塾を、ハイブリッドで開催。
・座れなかった子供たちが座って聞けるようになった。

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・社内で道や道理といった時、理屈でないものを共有する難しさ。

・介護は、家庭で行われていたこと。
・介護の事業化。法を守れば運営はできる。
・道徳教育をしないと、介護は良くなっていかない。危機感をもっている。

・人の距離。おせっかいな人がいなくなった。

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19時20分~

●クラス共有

○グループ1

・何のために学ぶのか。
・学ぶことで、社内やお客様との会話で役立つ。
・仕事の後で、生き様や実学的な学びがあった。
・結果として学びがあった。
・現在は、コスパ、タイパと言われ、悠々自適な学びが難しい。
・親が育てられずに、児童養護施設に来る子供達もいる。

●定子先生
・自分がどうだったら、精神的に落ち着くのか。それが何故学ぶのかのヒントになるのでは。

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○グループ2

・道と法が良く分からなかった。
・禅をやっている。道と法は切り離せない。
・道を歩んでいく仲間と素敵な関係になれる。

●定子先生
・年齢を経たり、立場が変わると、感じ方が変わる。それが古典の良さ。
・道は人が踏むもの。法は、踏み外さないようにサポートする。
・法は変わっていいが、道は変わらない。

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○グループ3

・義、正しさとは。
・新約聖書の話が印象に残った。
・丹識とは何かを考え中。

●定子先生
・義は、損得と相対するもの。
・正しいものを選んできた。それが義。
・上に立つものは、情に流されてはいけない。
・どうすることが、一番良いのか。それが義での判断。
・人情で判断していいのは、下の人。
・義の重さは、立場によって違う。

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○グループ4

・今の世の中は、グレーゾーンが減ってきている。
・白黒つける以上に、バランス。着地点をチョイスしていく。
・何をもって判断するのかが、徳。ずれない本質。
・多くの人が通ってきた道が、古典では。
・聞く側が、本気で誠意をもっていれば、人は育つのでは。
・心を整えていくために、学ぶのでは。

●定子先生
・古くて優れているものが古典。
・優れてないものは、残っていない。
・自分が体験できないことを体験できる、それが読書の良さ。
・自分の幅の狭さを、広げ深めてくれるのが、古典。

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○グループ5

・人材が大事。
・基本動作 150~200項目 段位。良い習慣。
・道という言葉に惹かれる。考える楽しさ。
・法 介護は、家庭で行われていたことが、事業化された。

●定子先生
・道徳は、一生付き合っていく考えていくテーマ。
・徳は、人間に備わっているもの。それを磨くことが必要。孔子の性善説。
・徳をもって行っていくのが、道徳。
・人を育てる。元々持っている良いものを掘り起こしていく。内在しているものを磨いていく。それが儒学の考え方。
・まず自分を修める。

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19時55分~

●総括 安岡定子先生

・一人では難しいことを、皆で一緒に考える。
・一緒に読んで、共有し、学ぶ。
・皆で一緒に学んでいくことは重要。

・AIと人間との差別化。
・人間は命に限りがある、だから道がある。せつない気持ちがある。
・限りがある命の中で生きていくのが、人間の良さ。
・そこを掘り下げていく。
・限りがあるから、皆どうしようと考えている。
・限りがあるから、よりよくしたい、何かをしたいという気持ちになる。

●事務連絡

・3月21日(火)@嵐山 対面とZoom。
・講義は、昼食後、13時30分~ NWECの会議室 
・終了後、記念館へ。

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皆さん、ありがとうございました!次回も楽しみです。

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●参考:王陽明に関する本

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『王陽明~知識偏重を拒絶した人生と学問』安岡正篤

・縁尋(えんじん)、縁が尋ねるというもので、自分が真剣にやっておれば、必ず求めるものは見つかるものである。

・子供のときから、わかってもわからんでもいい、聞かしておくということは、大変意義がある。
・子供のときに、真理を聞かせておく、道を聞かせておく。

・肝腎要(かんじんかなめ)肝臓と腎臓と腰。
・足を地につけ、腰をしっかりと据えること。

・「平常心是れ道」である。
・尋常、常を尋ねる工夫、これに徹する。尋常の覚悟、これが一番の本質、本義なのである。

・陽明先生は「古の学者は己を修む」という論語の真実に徹してきたものということができる。
・本当の自分を作るということの反映が、環境、社会の建設にならなければならぬ。

・「人処藹然(じんしょあいぜん)」人に対して、いかにもその人が活き活きといい気持ちを感ぜしめられるような雰囲気。その人に接すると、いい気持ちにさせられる人と、粛然として、ひきしまるような感じをさせられる人とか、色々ある。

・「得意澹然(とくいたんぜん)」得意の時には、あっさりしていること。

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『陽明学のすすめ ~経営講話「抜本塞源論」』 深澤賢治(2005)

○郷学研修所で、以前購入した本。安岡正篤先生に直接会ったことはなく、書籍から学んだ方だそう。

・会社を本気で経営するには学問の裏づけがなければできぬ。また学問の裏付けがなければ、事業を行ってはならぬ。
・本物の経営者を目指す者にとって、学問は必要不可欠である。

・王陽明の人生を辿っていくと、山田方谷の人生と多くの共通点を見出すことができる。
・王陽明の学問は、中国ではあまり評価されず、日本に来て花開いた学問。

・「山中の賊を破るは易し。心中の賊を破るは難し」

・学びたい、覚えたい、調べたいという気持ちが沸き起こった時には、すべてを投げうち、そのことに執着して学ぶことに費やさなければならない。

・日本における陽明学は、中江藤樹が開祖であるといわれている。

・実業の世界を一所懸命生き抜いてくるほど、心が乾くもの。
・実業界の人間は、学問の素養がなければいけない。

・王陽明の「抜本塞源論(ばっぽんそくげんろん)」は、実行した後で書いたもの。

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『陽明学のすすめ ~人間学講話「安岡正篤・六中観」』 深澤賢治(2008)

・四書五経を暗記すれば、学者として通用するようになっていく。

・日本人の心の拠り所は、天皇制という仕組みである。

・便所では、心の汚れたものを排出すべきである。便所は、その意味でも沈思黙考の場であり、そのための良書を読む場。

・1日の中、たとえ20分でも、30分でも、専門を離れた純粋な教養の書物、哲人の書や名言、語録、或いは名作といった心を養うような書物を読むことにしておる。

・To be good まず己を磨けというところが腑に落ちた。

・知行合一。知っているということは、行動の裏付けがあって始めて、本当に知っていると言える。

・六中観をそれこそ腹に入れておれば、何事につけても余裕綽々たるを得る。

・壺 別天地は何か。別天地とは、身が引き締まる所、尚且つ、心が癒される所、エネルギーが身体の奥深くから湧き上がってくる所。

・本とは、困った時に、解決策を教えてくれる打出の小槌。
・困った時や疲れた時は、わずかの時間でも、身体の中におさまっている「腹中の書」を取り出して考える癖がついた。

・孟子は、孔子に私淑した又弟子であった。
・安岡正篤先生に師事して薫陶を受けた面授の直弟子ではない深澤氏によって、安岡教学がかくも見事に活学されている。

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投稿者:関根雅泰

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