【木曜日26-11】OD評価文献

木曜日

【木曜日26-11】OD評価文献

○「OD評価本」の参考文献リストから(9本)

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Head T. C. & Sorensen P. F. Jr.(2005)

The Evaluation of Organization Development Interventions: An Empirical Study

○人材開発責任者に対する調査。OD評価に関する7つの仮説を検証。

・ODコンサルタントは、「介入が上手くいった!と gut instinct 直感で言う」ことが多い。精緻な評価をしているのは、30%程度であった(Kegan 1982)

・カークパトリック(1960)の「4レベル研修評価モデル」を基に、8つのProposition命題を提示(Head and Sorensen 1990)

・その内、7つを使って仮説を立て、本研究でその検証を行う。

・Fortune500企業の内、94名(18.9%)の人材開発責任者が回答。
・仮説1~7に関する「2つの極端な事例」を読み、それぞれの場合、評価レベルとして「レベル1~4」のどの評価レベルまでを、ODコンサルタントに期待するかを回答。

・仮説検証の結果:
 1)コンサルティングの状況が不確実な時、複数レベルの評価およびレベル4が期待される
 2)頻繁に頼んでいるコンサルタントで信頼がある場合、特に評価を求めない。求めたとしても、レベル1、2ぐらい。
 3)ODにかなりの投資をしている場合、複数レベルの評価およびレベル4が期待される。
 4)1回の単発介入は、評価を期待しないが、その後の展開を踏まえたパイロット介入においては、レベル1~4での評価が期待される。
 5)評価結果を出す時間が短い場合は、レベル1~2程度。長い場合は、レベル3~4を期待する。(適切な評価結果を出すために時間が必要なことを、クライアントは理解している)
 6)頻繁に実施されている介入方法に対しては、レベル1の評価のみで十分と考えている。
 7)介入前に評価計画が立てられるなら、複数レベルのより精緻な評価を期待する。

○読みたい文献

Head,T.and Soresen,P.(1990)Critical contingencies for the evaluation of OD interventions.

Kegan,D.(1982) Organization development as OD network member see it.

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Dann A. O.(1979)

Evaluating and Diffusing an Organizational Change Effort

○AT&Tでの「OA&D:Organization analysis and design」の実践事例

・より少ない人員で、同じ結果を出せるような状態に。
・まず、162名にインタビューを行った。
・130の問題が抽出された。
  仕事設計28、機能19、関係2、権力6、フィードバック1、知識/スキル20、仕事環境82

・介入して1年たった時点で、6名の評価チームを組んだ。(介入期間は、18か月)
・機能の改善は達成され、コミュニケーションや、仕事に関する問題の減少が見られた。

・しかし、介入後しばらくたった時点で、元のやり方に戻ってしまう従業員も見られた。
・Change変化、変革には、4つが必要:モデル、プロセス、パワー、ケア。

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Neuman G. A., Edwards J. E. & Raju N. S.(1989)

Organizational Development Interventions: A Meta-Analysis of Their Effects on Satisfaction and Other Attitudes

○1950年~1986年のODに関する実証研究に対するメタ分析。「満足度」「感情」に関する影響が最も見られたOD手法は、チームビルディングとラボトレーニング(Tグループ)であった。

・OD techniques手法を、3つに整理する
 1)Human processes 2)Technostructural approaches 3)Multifaceted designs

・1)Human process は、6つ
 ①Laboratory Training:Human-relations training、Sensitivity training(T-groups)
 ②意思決定への参加
 ③目標設定
 ④MBO
 ⑤RJPs
 ⑥Team building、GridOD、Survey feedback

○⑥だけ、3つ入っているけど、これらは、ひとまとめってこと?

・2)Technostructural interventions
・Job design 職務設計 Job enlargement 職務拡張
 ・Job enrichment
 ・Flextime

・メタ分析では、OD介入を独立変数に、満足・感情を従属変数として設定している研究を使用。

・「満足度」「感情」に関する影響が最も見られたOD手法は、チームビルディングとラボトレーニング(Tグループ)であった。

・Guzzo et al.(1985)は、Technostructural interventions技術構造的介入のほうが、人間関係手法よりも、生産性の向上につながっていることを示した。

○読みたい文献

Guzzo,RA, Jette RD,and Katzell RA.(1985) The effects of psychologically based intervention programs on worker productivity.

↑読んだ!↓

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Guzzo R. A., Jette R. D. & Katzell R. A.(1985)

The Effects of Psychologically Based Intervention Programs on Worker Productivity: A Meta-Analysis

○1971年~1981年にかけての98の実証研究をメタ分析。OD手法は、生産性向上に効果があった。

・Katzell and Guzzo(1983)では、207の研究から、生産性を高める心理的実験の87%が何らかの効果を出していることを示した。

・本研究では、1971年~1981年にかけて行われた研究の内、効果量が掲載されている実証研究98に対して、メタ分析を行った。

・様々な心理学ベースの介入プログラム(例、研修、目標設定、MBO)は、生産性に対して、平均.44の効果量であった。
・特に、研修(.78)と目標設定(.75)の効果量が大きかった。

・金銭インセンティブは、生産性に対して、統計的有意な効果は見られなかった。

・行動科学手法は、生産性向上に、効果的であった。
・産業組織心理学者にとっては嬉しいニュースである。

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Koivisto J., Vataja K. & Seppänen-Järvelä R.(2008)

Relational Evaluation of Organizational Development Activities

・ODとHRDのプロジェクトは、たいがいAction-oriented活動中心で、Seldom evaluatedまれにしか評価されない。
○これ、ほんとそうだよな~。やってることに、満足してしまっている。

・伝統的な評価アプローチでは、文脈依存ではなく、客観的で、ユニバーサルな介入効果に関する知識があると考える。技術決定論に従い、介入手法そのものに、内的因果説明力があると考える。この考え方では、RCTをベストな介入手法と考える。

・別のアプローチとしては、Social construtivism 社会構成主義 あるいは、Latour曰く「Social turn」がある。質的研究法を、評価でも活用する。

・Realistic evaluation 現実的評価では、上記2つのアプローチの両方を使う。

・Relational Evaluation 関係的評価? では、Relational ontologyを基盤に、Actor network theoryを、活用する。
・この考え方では、人間もそれ以外もすべて、ネットワークの中にあるとし、それ単体が固定的にそこにあるとは考えない。
○仏教思考でいう「非実在論」的、網の目みたいな感じかな。

・社会福祉事業所における事例。フィンランド。2005年から3年間のプロジェクト。12の事業所。
・3つのOD手法:ITE-method,empowerment evaluation, UPQAmodelが使われた。
・どのように、関係的評価が使われたのかを提示したい。
○俺の理解不足だけど、どう使われたのか、よく分からなかった。

・関係的評価では、社会ネットワークが、どのように仕事コミュニティーを変革したのかを見る。
・全く同じ社会ネットワークは無いので、新しい環境での手法のTransferabilityは、難しいだろう。

○なんか、ズコーって感じ。結局何が分かったのか、俺にはよくわからなかった。これまでと違う新しい評価手法だと言いたいのかな。

○読みたい文献

Guba,E.G.,& Lincoln,Y.S.(1989) Fourth generation evaluation  ←アマゾンで書籍をゲット!

Krogstrup,H.K.(2004) Evaluation from a user perspective. ←オープンPDFあり!

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King,W.R.(1983)

Evaluating Strategic Planning Systems

・Strategic Planning Systems(SPS)戦略計画システムは、最も評価が行われていない領域である。

・本稿では、Direct evaluation of planning 計画の直接評価を行いたい。
・これまでの研究は、Indirect 間接評価が殆どであった。

・なぜ、この図が、間接的と命名されているのかは、不明である。
○確かに、これだけ見ると、直接的に見える。

・間接評価は、つながりが、Black boxブラックボックスになってしまう。

・直接評価では、12に分けて、細かく関係性を見ていく。

・計画の効果を見る際には、SPSが、そもそもその目標に合っていたのか?
・計画が、本当に企業の戦略的方向性をガイドしたのか?
・計画策定自体に、どのくらいのリソースが使われたのか?

・客観的データを収集し、主観的判断を行うのが、直接評価である。

○戦略策定と企業業績の関係性を見ていく直接評価。研修と企業業績の間にも様々な変数があるから、それらを考える際の参考にはなりそう。

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Prochaska,J.O. & Velicer,W.F.(1988)

Measuring Processes of Change: Applications to the Cessation of Smoking.

・Transtheoretical model(Prochaska 1979)

・13の変化プロセス

・970名に対する質問紙調査により、禁煙の変化プロセスを抽出した。

・10の変化プロセス

 ①Consciousness Raising 意識向上
 ②Self-Liberation 自己解放
 ③Dramatic Relief 劇的な救済
 ④Environmental Reevaluation 環境の再評価
 ⑤Helping Relationship 援助関係
 ⑥Stimulus Control 刺激制御
 ⑦Counterconditioning 反対条件付け
 ⑧Social Liberation 社会的解放
 ⑨Self-Reevaluation 自己の再評価
 ⑩Reinforcement Management 強化管理

・10個を、2つの要因で、5つずつに分けられた。しかし、これらの区別は、Clear cutではない。

○参考:日本語での「TTM:Transtheoretical model」論文

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King J. A., Stevahn L., Ghere G. & Minnema J.(2001)

Toward a Taxonomy of Essential Evaluator Competencies

・Worthen & Sanders(1991)は、評価のプロ化において、5つの歴史的潮流があったとしている。
○この文献、読んでみよう。

Blaine R. Worthen &James R. Sanders(1991)The changing face of educational evaluation.Theory Into Practice. Volume 30, 1991 – Issue 1: Educational Evaluation: An Evolving Field.Pages 3-12 |

・評価の領域においては、多様な哲学と実践アプローチが混在している。

・筆者らが、1999年に作った「Essential Evaluator Competencies」をドラフトとして利用。
・4領域、16カテゴリー、49アイテムに対して、点数付け(最高点100)を行った。平均値が高く、点数範囲が狭ければ、それは重要であると合意が得られていると考えられる。
・31名の評価者が回答。2.5時間。

・「評価質問を形作る」と「倫理的な実践」は、ほぼ全員が重要であると合意。

・ほぼすべての評価者が「評価と研究は違う」と考えている。彼らは評価をしているのであって、研究をしているのではない。ただ、クライアントは、評価=研究と捉えることが多い。
○これあるかもな~。

・彼らは「Real Working World現実世界」に足を突っ込み、日々の評価活動を行っている。

・M.Scrivenの「評価とは判断すること」に反対している評価者もいた。

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Stevahn L., King J. A., Ghere G. & Minnema J.(2005)

Establishing Essential Competencies for Program Evaluators

・プログラム評価は、「Can-do attitude」で始まる。
・潤沢な予算がついたGreat Societyプログラムにより、評価者は、1960年代~1970年代にかけて、多くの実践が行われた。
・評価の理論家は、多くの概念を提示した。

・1985年に、AEAが設立された。

・2001年に筆者らが行った調査(上記)の第2段階が、本稿である。

・評価コンピテンシーを明確にすることにより、4つのメリットがある。
 1)研修の改善 2)内省の実行 3)評価研究の進展 4)プロ化の継続

・6つの領域
 a)プロ実践 b)システマチックな探究 c)状況分析 d)プロジェクト管理 e)内省実践 f)対人能力

・他団体のリストと比較分析を行った

・2001年のリストより、13個追加した。10個が消えた。

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投稿者:関根雅泰

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