「地域哲学」本

小さな会社の経営本

「地域哲学」本

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『農村の幸せ・都会の幸せ』 徳野(2007)
・学校で習う歴史は、政治闘争史、権力史が中心。
・青年海外協力隊。一番役に立つのは、スモールテクノロジー:
 有機たい肥の作り方、井戸掘りの技術、牛の種付け等の生活技術。
・ムラは、法人的性格を持つ、地域機能共同体。
・現代日本の社会問題である少子化、高齢者問題、治安の悪化などの
 根本原因は、家族世帯の極小化にある。
・グリーンツーリズム(都市農村交流)が出てくるまで、
 一村一品運動に代わる活性化政策は出てこなかった。
・農村活性化=グリーンツーリズムという政策的なシングルフォーカス
 (画一化)が一番恐ろしい。
・これからの日本社会は「人口増加型パラダイム」から、どれだけ
 抜け出せるか、人口減少を前提とした将来像をどう描いていくかが課題
・家族をベースに地域を再考する「T型集落点検」
 夫婦同伴で参加。同居している家族、他所に住んでいる子供等を記載。
 Uターンしそうな子をチェック。
・実家の母親は、近くにいれば、300万円分の価値がある。
 人間関係資源。
・花嫁対策室を、年寄りが中心の仲人側から、嫁に来た人達を中心に構成。
・嫁に行った娘 50代に、故郷に通ってもらう。
・子供たちに「都会に出て行ってもいいが、帰ってきてもいいよ。
 体制を作っておくよ」と言われれば、子供も「帰ってもいいのか」と思う
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『スロー・イズ・ビューティフル』 辻(2004)
・世界危機を救う方法は、スローイングダウン、減速すること
・生態系は、奇蹟ともいうべき自然界の「デザイン」。
 そこから謙虚に学びつつ、模倣するという態度こそが良い技術の基本。
・「360度何やってもいい」という自由は、発明の原動力である集中力を
 損ねる。
・現代文明、科学、技術、経済とビジネスの各分野に共通して欠如して
 いるのが、
 1)循環の思想 
 2)人の痛みがわかる感性 
 3)人間は完璧でないという認識
・ビジネスとは、ビジーネス、つまり忙しさのこと。
 ビジネスとは、時間との競争。
・エネルギーを使って、時間を速めて金を得る。エネルギーから時間へ、
 時間から金へと変換を行うのがビジネス。
・人生とは、雑事の集積。「動くこと」だけでなく「留まること」も大事
・勤勉思想、一生懸命に働くことが道徳的であると感じさせることで、
 搾取の構造をおおいかくす。
・功利主義と効率主義の文明の本質。それが何かのためになるのでなければ
 それは意味がないとする社会。
・「目的と手段」の関係から外れるものは「無駄」「非効率」と見なされる
 休むことや遊ぶことは、それ自体では時間の無駄。
・怠惰の思想こそが、昔から民衆のうちで育まれ伝えられてきたもの。
 
・社会とは、そもそも同質の人々が同じ目標に向かって、競争的に生きる
 場所ではない。
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『スモール イズ ビューティフル』 シューマッハー(1986)
・仏教経済学が適正規模の消費で人間としての満足を極大化しようとし、
 現代経済学は適正規模の生産努力で消費を極大化しようとする。
・教育の役割として、まず何はさておき価値観、つまり、人生いかに
 生きるべきかについての観念を伝えなければならない。
・19世紀に生まれた思想が、教養ある人々の精神を支配している
 1)進化思想 2)競争、自然淘汰、適者生存の思想
 3)唯物思想 4)フロイトの思想 5)相対主義思想
 6)実証主義思想
・推理小説にせよ、パズルにせよ、収斂する問題だからリラックスできる。
 人生の実質的な内容は、拡散する問題だけ。
・「高貴な身分には、義務が伴う」
・経済学という宗教に毒されて、政府も国民も原子力の「採算性」にしか
 目を向けていない。
・自分ではどうしていいか分からない放射性物質の問題の解決を、
 子孫に押し付けているのである。
・ガンジーが語ったように、世界中の貧しい人たちを救うのは、
 大量生産ではなく、大衆による生産である。
・貧苦の主たる原因は、非物質的なもの、教育、組織、規律の欠陥。
・最良の援助は、知識の援助。役に立つ知識を贈ること。
 
・社会科学が、自然科学の方法をとり入れて、これを模倣しようという
 誤った試みの結果、人間の尊厳は深く傷つけられた。
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『発展する地域・衰退する地域』 ジェイコブス(1986・2012)
・現在のマクロ経済学は、我々にとって役立つ指針とは言いきれない。
・都市における「輸入置換 import replacement」は、5つの経済的
 拡大力を生み出す
 1)市場 2)仕事 3)技術 4)移植工場 5)資本
・見捨てられた地域の不均衡な力は、遠方の都市の仕事による牽引力。

(元鳥取県知事 片山善博氏の解説)
・鳥取県が、一生懸命公共事業に取り組んでみても、地域の経済や雇用
 に及ぼす効果があまりにも小さかった。
・公共事業に巨費を投じてみても、現時点ではその投資効果は極めて
 限定的でしかない。
・鳥取県での不均衡を是正するために取り組んだことの一つが、著者の
 いう輸入置換ないし輸入代替である。これを県の政策としては
 「県経済の自立」とか「地産地消」などと表現していた。
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○これらの本を「地域哲学」本として、ひとまとめにしていいか分からない
 けど、今後地域で活動していく際の考え方の拠り所になりそう。

投稿者:関根雅泰

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