「未来予測」本
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『バブル再来』 デント(2006)
・新技術、新しい生き方やビジネスのやり方は、およそ2世代ごと
つまり80年サイクルで出現する。
・株式市場全般と景気の関係は、非常に強い相関を示す。
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・新技術の普及率が、約10%に達すると、一気に主流化が進む。
「S字曲線の法則」
・日本の支出の波は、2008年ないし2009年に上昇に転じ、
2020年まで上昇し続けるだろう。
・2015~2019年 弱気相場における不規則な反騰
2020~2022年 第二の大暴落、大底
2023年~ 次の長期的な強気相場の始まり
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・景気下降局面は、たいてい起業をする大きなチャンス。
大企業は混乱に陥り、小さな新市場を開拓する暇がないため。
・2010~2023年ごろは、世界各国で景気が後退するだろう。
・日本の人口特性を見ると、2003年ないし2004年ごろから2020年には
日経平均が上昇しそうだが、そのトレンドはそれほど力強くない。
1989年の最高値が更新されることはないだろう。
・日本でも2005年頃から2020年には、エコーブーム世代(ベビーブーマー
の子供世代)のお陰で、ようやくまた支出トレンドが上昇する。
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・富を築く最良の方法は、企業オーナーになること。
特に売却できる企業。とにかく事業を始めること。
・若いころに技術や社会の変化を起こした革新的な新世代が、
成熟して消費のピークを越え、権力サイクル(45~65歳、ピークは58歳)
に入り、企業や社会を支配する意思決定プロセスや組織を変える力を
持ち始めたとき、根源的な影響が現れる。
・今世紀のもっとも重大な現実は、世界人口が2065年前後に初めて
ピークを迎え、減少に転じること。
・西洋諸国の支出の波と人口増加は、2009年ごろにピークを迎え、
世界の成長の中心は、消費人口の最も多い中国、東南アジア、
インドへと急速に移行していくであろう。
・日本は人口動態が有利に働くため、2008年頃から2020年に至るまで
好況になるとのこと。消費支出が伸びやすい環境に向かっている。
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『3つの原理』 トーブ(2007)
・人は誰でも生まれたその日から、完全に、あるいはきわめて決定的、
かつ予測可能は3つの座標を持つ。年齢、性、そしてカーストである。
・人類の現在の年齢、性別、カーストの発展段階を知ることができれば
人類に関する多くのことを理解し、予想することができるのだ。
・カーストモデル:求道者(精神、宗教)戦士、商人、労働者
・性モデル:陰、陽、両性的未来
・年齢モデル:現代は「成人期」に入りつつある 19歳前後
・3つのモデルの最終段階は、いずれも同じ時代を指している。
「成人、両性、精神の時代」
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・戦士、商人、労働者の時代は、性モデルの「陽の時代」
ピラミッド型の階層をなし、男性優位の性構造。
・世界の先進工業地域は、現在「労働者の時代」の頂点段階。
・労働者の時代の頂点段階で、トップに立つのは極東諸国であろう。
・儒教圏ブロックは、対等な関係にある諸国が形成する共同体。
・日本は、第二次世界大戦後、アメリカとの「結婚」生活を続けてきた
が、アジアという「実家」に戻りつつある。
・「商人の時代」の覇権国家はアメリカ。
「労働者の時代」では、その国は日本と儒教圏ブロック。
・陽の特徴は、概念に名称をつけ、厳密に定義し、そこから理論を編み出す
・労働者カーストの世界観は、短命に終わると考えられる。
・カースト革命は、世界の覇権を握る主要は中心地の外側で起こる。
・インドの革命は、女性のカリスマ的指導者を中心にして具体化するだろう
・カーストモデルによれば、アメリカは経済的に陰りが見えてくる。
・儒教圏と北極圏ブロックが握っていた世界の覇権は、インド地域、
中東、その他の宗教ベルトへ移行することになるだろう。
・精神、宗教カーストの人は、まさに労働者カーストの人が振り返ろうと
しないもの:懸念、同情、疑問を最優先に考える。
・宗教ベルト諸国は、地方の村々を重視し、地方分権的な発展を目指す
・世界の覇権は、北側の儒教圏、欧州、北極圏から、宗教ベルト
(インドと近隣諸国、イスラエル、イスラム諸国)へと移行
・無政府主義の時代に覇権を握るのは、サハラ以南のブラックアフリカ。
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『21世紀の歴史』 アタリ(2008)
・歴史にはいくつかの法則がある。
・アメリカ帝国による世界支配は、2035年よりも前に終焉するだろう。
・常に三者の権力者が共存してきた。宗教人、軍人、商人。
・人類は、ノマドと定住民との衝突によって、権力と自由を手に入れてきた
・アジアでは自らの欲望から自由になることを望む一方で、
西洋では欲望を実現するための自由を手に入れることを望んだのである。
・クリエイター階級が集まる「中心都市」には、農業を発展させるための
広大な後背地と、製品を輸出するための大きな港が必要。
・音楽は、未来を予告する。
・戦争の勝利者になる国とは、常に参戦しなかった国、自国領土で
戦わなかった国である。
・民主主義は、市場経済無しでは存在できない。
・歴史の進展の方向性はたった一つ。政治的自由の拡大。
・日本は、核兵器を含めた軍備を増強させながら、必ず軍事的な
解決手段に頼るようになる。
2025年、日本の経済力は世界5位ですらないかもしれない。
・将来有望な産業は、保険業と娯楽産業。
不安から守ってほしいという要求と、不安から解放されたいという要求。
・中心都市は、西に向かって移動し続ける。最後は中東に戻るという道筋。
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・東京は、10番目の中心都市の有力な候補地となるであろうが、1980年代に
チャンスをつかみ損ねたように、2030年においても普遍的な価値を創造
する能力に欠如しているであろう。
・超民主主義の実現に向けて最前線で活動するトランスヒューマン。
彼らは、収益が最終目標ではない調和重視企業で活躍している。
・知識経済では、上流部門である研究開発の段階と、下流部門である
販売促進段階にしか、大きな利潤は存在しない。
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『未来学』 根本(2008)
・ドラッカーは「物事の基本はあくまで人間関係である。それを肝に
銘じたデザインをしなければ上手く機能しない」とアドバイス。
・不愉快で厳しい予測も受入れ、将来に備える。
・地球温暖化によるメリットは、実は意外と大きい。まず人は、
寒冷化より、温暖化のほうが死なない。
また、食糧生産可能な地域が拡大するというメリットもある。
・人口減少社会では、労働生産性を上げるための人材産業が登場する。
・日本では、消費者が減少するため、顧客を大切にしなければ、
会社を維持できない。
・今後、経済の動きを予測するには、海洋地域における軍事力を
重要なパラメーターとすべきである。
・情報には、必ず発信者の欲望が含まれる。
なぜ、その情報をその主体が発信したのかを考えることが必要。
・経営者とは、未来創造者である。
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『未来を予見する5つの法則』 田坂(2008)
・未来に向かっての「大きな流れ」は予見できる。
・「弁証法」の哲学は、世界発展の「5つの法則」を教えてくれる
・弁証法とは「正」テーゼ、「反」アンチテーゼ「合」ジンテーゼ
というプロセスで、思考を深めていく技法。
・5つの法則
1)世界はあたかも螺旋階段を登るように発展する
2)現在の「動き」は、将来必ず「反転」する
3)「量」が一定の水準を超えると「質」が劇的に変化する
4)対立し、競っているもの同士は、互いに似てくる
5)「矛盾」とは、世界の発展の原動力である。
・便利になった懐かしいもの。
ネットにより、古く懐かしい「ボランタリー経済」が復活。
・進化の本質は「多様化」
・「矛盾」を深く見つめることが大切。
「割り切り」とは、魂の弱さ。
・自己の中に「多様な価値観」が共存することを認めること。
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『100年予測』 フリードマン(2009・2014)
・今後、数十年間で益々力を蓄え、自己主張を強めると思われる国:
日本、トルコ、ポーランド。
・21世紀における唯一にして最も重要な事実:人口爆発の終焉
・21世紀について一つだけ確かにいえることは、いまやヨーロッパの
時代が終わり、北米の時代が始まっているということ。
・アメリカ経済が強力なのは、軍事力のお陰。
アメリカ海軍が、世界中のすべての海岸を支配している。
・統一ヨーロッパが実現しなかった理由は、英仏海峡。
・アメリカは心理的に自信過剰と不安が奇妙に入り混じった状態。
青年の心理状態を表す特徴。
・世界的に出生率が大幅に落ち込んでいる。
・アメリカ文化は、聖書とコンピュータ、伝統的価値観と過激な革新が
ぎこちなく融合したもの。
・アメリカ文化は実用性にこだわり、形而上学を軽視。
真実や美を扱うのは得意ではない。
・中国は島国。
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・アメリカは、ほぼ50年ごとに経済的、社会的危機に見舞われてきた。
・世の常として、一つの解決策は、次の問題を生み出す。
・アメリカは、1980年のレーガン選出に始まった第5期の真っただ中。
現在のアメリカ社会の構造が、2030年頃まで存続する。
・2020年代に表面化する問題は、利用可能な労働力を増やすには
どうすればよいかという問題。
・ユーラシアは、密猟者の楽園になる。
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・日本は原材料の確保が脅かされれば、必ず行動を起こす。
・日本では、いずれ必ず軍国主義が復活する。
・アメリカの力を抑止することで利害が一致するトルコと日本は、
おのずと同盟を形成するだろう。
・母国に近い移民
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・未来を思い描く最も現実的な方法は、当然と思われていることを
疑ってかかること。
・アメリカの力の源泉は、その地理的特徴にある。
・アメリカの基本戦略は「アメリカに挑戦し得る地域覇権国の台頭を
防ぐ」ことにある。
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『続・100年予測』 フリードマン(2011・2014)
・日本では小さな変化を起こすのは難しいが、とてつもなく大きな
分裂や変容が、一気に起きることがある。
・日本がゆっくりと変化することはない。
日本の変革は、地震から生じる。
・アメリカは、北東アジアの真の強国、日本に焦点を移すだろう。
日本は世界第三位の経済大国であり、地域最大の海上軍備を擁する国。
・大統領は、制度であり個人でもあるという点で他に類を見ない機構。
・ロシアは、長期的には弱い国。
・西太平洋地域の最大にして長年にわたる敵対関係は、中国と日本。
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・日本の工業国としての存立は、アメリカがシーレーンの安全を
確保してくれるかどうかにかかっている。
・中国が弱体化すれば、日本は思うまま力を誇示できるようになる。
アメリカの対日戦略は、中国が分裂しないよう手を打つこと。
・アメリカが日本と戦争になった場合、韓国、オーストラリア、
シンガポールが重要な同盟国となる。
・海洋を制する者が、最後には国際貿易を制する。
・アメリカ大統領の行う決定や突然の政策変更によって影響をうけ、
しばしば被害を受けるのは、むしろアメリカ以外の国の一般市民。
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『富の未来図』 ドンチョル・ユンシク(2011)
・天下は長く統一されていれば必ず再び分断され、
長く分断されていれば必ず再び統一される。
・アメリカに代わる単極体制の最も有力な候補は、中国ではなく
「アジア」である。パックスアジアの到来。
・未来のパラダイム
1)後期情報化社会:感性デザイン能力
2)幻想社会:夢と価値を実現する能力
3)霊性社会:精神的問題を治癒する能力
・未来で必要とされる人材
1)知識の生産能力 2)ネットワークの生産能力
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○皆、言っていることが違う。先はどうなるか分からない。
分かるのは、「今と同じようには進まない」ということかな。
自分にできることを、やろう。
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