新型コロナ下_200523

お薦めの本

○新型コロナの影響で、外出自粛、自宅待機していた時に読んだ本。

『第三の波』A.トフラー(1980)
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・公共教育の裏カリキュラムは、時間励行と従順と機械的な反復作業である。
・核家族プラス工場型学校は、若者を産業主義社会(第二の波)に適合させようとする大計画の一部である。
・第二の波が引き裂いた人間生活の二つの面とは、生産と消費である。
・生産と消費の分離から生まれた六原則。
 1)規格化 2)専門化 3)同時化 4)集中化 5)極大化 6)中央集権
・六原則は、仮借なく官僚主義を育てていく。
・農業主義(第一の波)の時代には、一度も最優先しなかった時間厳守という行動律が、社会の必然になった。
・それまでの人間の生活は「土地」が常に中心にあった。選挙制度においても、選挙区という「土地」の代表として選出される。
・選挙は平等幻想を育てる。選挙は大衆が参加する確認の儀式となる。
・第一の波:時間は、巨大な輪。第二の波:時間は、一本の線
・第二の波の諸体系は、危機にたっている。人にも制度にもひずみが溜まりに溜まっている。
・非マス化したメディア
・第二の波の産業の本質は、何百万という同一の規格品を、長期操業によって製造することであった。第三の波の産業は、一部または完全な注文製品を、短期操業によって製造するのである。
・誰が消費者で、誰が生産者かの区別さえ困難になるだろう。
・やがて、何百万もの人たちが、オフィスや工場へ通勤せず、家庭で過ごす。家庭が職場になる。
・第二の波の時代を支配した集中的大工場の生産をたとえ部分的にでも分散するのは、ますます利益につながるはずである。
・画一的社会でのみ、核家族は主流となりうる。家族形態も非マス化が進んでいる。
・配偶者と一日じゅう家庭で顔つき合わせて働く時代になると、単なる性的、精神的充足や社会的地位以外のものが問題になってくる。つまり「愛プラスα」が求められる。そして、それは「知力」ではないだろうか。
・今日、コンピューター会議に携わるコンピューター使用者が激増している。
・適正な規模が尊重される時代が来た。
・経済には、2つの部門(セクター)がある。自分のため、あるいは家族や地域社会のために行う無給の仕事から成り立つのがAセクター。一方、Bセクターの賞品やサービスの生産は、すべて市場を通じて交換される。
・生産=消費者(プロシューマー)の役割が復権しつつある。
・Bセクター経済からAセクター経済へ。交換セクターから、プロシューマー経済への移行。
・第三の波は、人類史上初の「超市場」文明になる。
・第三の波は、国家よりも大きい「地球意識」を育んだ。
・産業核名の時代、社会、政治、経済の発展には、道路が先決要件だった。今日では、それがエレクトロニクス通信システムである。
・多くの人々が必要としているのは、賃金を得る為のパートタイム雇用と、自分たちの生産=消費(プロサンプション)を、より生産的にするための想像力豊かな新政策の組み合わせだと思われる。
・現実期には「生産=消費用(プロサンプション)の主要道具」を与えることであろう。
・個人がもっと合理的に、生産=消費できるよう手助けすることは、在来のGNPで測られる生産と同じほど大切。
・教育は必ず教室でしなければならないという第二の波の発想に、第三の波は、真っ向から対立する。
・未来の中心として想定するのは「家庭」である。第三の波の文明において、家庭は驚くばかりの新しい重要性を帯びるだろう。
・満たされた情緒生活と健全な心理体系を作り出すためには、人間だれもに3つの基本的な必須条件がある。すなわち、共同体、構造、意味の3つである。
・通信は、多くの人間を通勤から解放する。
・1日のうち長時間、家庭でともに働いた夫婦は、きっと夕方になれば外出したくなる。
・自分がより大きな仕組みの中にどっぽりはまり込んでいるという意識を、たとえ不明瞭にではあっても、持たねばならない。
・第三の波の文明は、若者の性格特性をも一変させ、仲間との競争をさほど気にせず、プロサンプション(生産=消費)志向で、享楽的な自己陶酔にかつてほど陥らないようになるはずである。
・メディアの革命は、人間心理を革命せずにはおかない。
・政治制度と行政機構の形骸化こそが、唯一最高に重大な政治問題である。
・第三の波の政府を支える3つの原理:
 1)少数意見の尊重 2)半直接民主主義 3)決定権の分散
○今、読むと、ますます刺さる。まさに、予言の書。
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『ペスト』カミュ(1947)
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・ペストが、わが市民にもたらした最初のものは、つまり追放の状態であった。
・「ペストがあなた(リウー医師)にとって果たしてどういうものになるのか」「際限なく続く敗北です」
・「ここがずっと居心地が良くなったんです。ペストと一緒に暮らすようになってから」
・「ペストと戦う唯一の方法は、誠実さということです」
・絶望に慣れることは、絶望そのものよりも、さらに悪いのである。
・「ペストが終わったらこうしよう、ペストが終わったらああしようなんて。彼らは自分でわざわざ生活を暗くしているんですよ。黙って平気でいればいいのに。」
・「現に見た通りのものを見てしまった今では、もう確かに僕はこの町の人間です、自分でそれを望もうと望むまいと。この事件は、われわれみんなに関係のあることなんです。」
・「誰でもめいめい自分のうちにペストを持っているんだ。なぜかと言えば誰一人、まったくこの世に誰一人、その病毒を免れているものはないからだ。」
・ペストと生のかけにおいて、およそ人間がかちうることのできたものは、それは知識と記憶であった。
・ペストが、その語の深い意味において、追放と別離であったことを物語っていたのである。
・ペスト菌は決して死ぬことも消滅することもないものであり・・・
○最初、本を開くのが怖かったけど、読み終えてみたら、さわやかな読後感。人間賛歌の本なのかも。
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●講師ビジョンの島村さんから頂戴したメール
関根さん
おはようございます。今回のブログ、私も初めは少し怖いイメージを持ちましたが読んでみると未来を見通せて、また、人のあり方もイメージできとても参考になりました。以下、感想です。
<本文>
・第二の波の時代を支配した集中的大工場の生産をたとえ部分的にでも分散するのは、ますます利益につながるはずである。
・教育は必ず教室でしなければならないという第二の波の発想に、第三の波は、真っ向から対立する。
<感想>
・教育の提供者は、分散化を前提に各地の参加者が学びやすいオンライン教育を整えることで、今までお会いできなかった方の接点が持てそうです。学習で留めずに、オンライン学習で繋がった輪を継続させていけるような仕組みも分散化だからこそより大切になると思います。
・緊急事態宣言が解除された今、一旦、教室でのリアル研修も時期に少しずつ始まるとは思いますが、オンラインのオプション、ハイブリッドのオプションをより充実させ、どのような状況でも対応できる状態を作っておくことが大切だと思いました。
<本文>
・配偶者と一日じゅう家庭で顔つき合わせて働く時代になると、単なる性的、精神的充足や社会的地位以外のものが問題になってくる。
つまり「愛プラスα」が求められる。そして、それは「知力」ではないだろうか。
・未来の中心として想定するのは「家庭」である。第三の波の文明において、家庭は驚くばかりの新しい重要性を帯びるだろう。
・満たされた情緒生活と健全な心理体系を作り出すためには、人間だれもに3つの基本的な必須条件がある。すなわち、共同体、構造、意味の3つである。
<感想>
配偶者との関係において「知力」が出てくるのは意外でしたが、よくよく考えてみると納得です。家庭内でのともに過ごす時間が単純に増えるという捉え方ではなく、知力を加味することで、家庭での時間がより充実した質の高い時間に変えるには?とより積極的に考えていくことが大切なのではと思いました。
単純に時間が増える状態を待つのではなく、知力によってそれをよりポジティブな状態に持っていく積極的に関わりが大切なのだと思います。家庭だけでなく、関わる皆さんとの共同体意識もより大切になってくるなと感じました。
<本文>
「ペストが終わったらこうしよう、ペストが終わったらああしようなんて。彼らは自分でわざわざ生活を暗くしているんですよ。黙って平気でいればいいのに。」
<感想>
黙って平気でいることの難しさと大切さをヒシヒシと感じます。自分の会社を経営する、家族をリードする上では平気でいるマインド、胆力などリーダーとして立つ上で最も必要な力だと感じます。より鍛えていきたいと思った一文でした。
いつもの志向と異なる書籍もいいですね。参考になるブログをありがとうございます。
(島村さん、こちらこそいつもありがとうございます!)

投稿者:関根雅泰

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