「OJT」に関する英語本

お薦めの本

7月4日(金)の「OJT研究会」に向けて読んだ本。

(・要約 ○関根の独り言)
===
『Structured on-the-job Training』 2nd.Ed.
  Ronald L. Jacobs(2003)

・多くの組織でのOJTは、Unplanned無計画に行われている。
・OJTは、Structured 構造的で計画的なものにできる。
・OJTとは、職場のリーダーや監督者一人が、他者に対して職務知識や
 技術を伝える過程である(Broadwell,1986)
・OJTにおいては、学習と仕事が同時に行われている。
・第一次世界大戦中に、C.Allenが、OJTを行うための4ステップメソッドを開発した。
・その後、TWIサービスを率いたC.R.DooleyとW.Dietzが、第二次世界大戦中に
 OJTを発展させた。彼らは、Allenのステップを参考に、7ステップを開発した。
・TWIが作ったJITプログラムには、次の有名な言葉がある。
 「もし従業員が学んでいないなら、それは指導者が教えていないからだ。」
・Unstructured OJT 無計画なOJTは、いろんな呼び方がされてきた:
 Joeに従え研修、沈むか泳ぐか研修、Nellieの隣に座れ研修、友達研修、
 Learning the ropes(迷路攻略?) DIY研修。
・S-OJTは、職場またはそこに近い場所で、仕事に関する能力発達を
 経験ある先輩従業員が、新人に対して指導する過程
・Unit of work 仕事をする時の一連の行動と結果
・S-OJTでは、指導は1対1で起こるものと考える。
 学習者が、指導者と直接コンタクトをとることが重要。
・The S-OJT System
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・The S-OJT Process
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 1)S-OJTを使うかどうか決める
 2)学習される仕事について分析する
 3)S-OJT指導者を開発する
 4)S-OJTモジュールを準備する
 5)S-OJTを実行する
 6)S-OJTを評価し、トラブル対応する
・ニーズ評価やパフォーマンス分析によって、S-OJTが適切であると判断できた
 場合に導入する。
・S-OJTにおいては、5つのTraining eventsが指導場面において展開される:
 1)受け手を準備させる
 2)研修を実施する
 3)受け手にやらせる
 4)フィードバックを与える
 5)パフォーマンスを評価する
・Units of workが、「固定的」であるか、「変動的」であるか
 Transfer of Trainingが、「近い」か「遠い」か
 (仕事への適応がしやすいか、かなり応用しないとできないか)
・Trainingは、External information 外的情報。
 Learningは、internal process 内的過程。
・S-OJTは、Competency-based training approachであり、専門家頼りである。
○ここは、OJTの弱いところかも。先輩も正解がわからない場合、教えられない。
・9つの仕事行動:
 手続き、トラブル対応、意思決定、検査、修正、計画、計算、ワークフロー?
 理解
・S-OJTの成功は、Trainer指導者にかかっている。
・Trainer-training 指導者研修プログラムを、彼ら自身に作らせる。
○これ面白いねー。
・指導者研修を受けたことで、Certification証明書を与えるよりも、
 長期に指導者のQualification資格を確認していったほうがよい。
・OJTは、テクニカル研修に向いていると言われてきたが、それだけではなく、
 ManagerialマネジメントやAwareness気づき研修にも合う。
・S-OJTの指導パターンとして、Whole-Part-Whole 全体-部分-全体 がある。
・S-OJTの 5 training events 5つの指導事象?は、
 Social learning theory社会的学習理論に則っている。
 注意喚起、記憶保持、記憶再生、記憶強化
・OJTを行う時間は、通常業務の後か、業務時間内なら、開始直後が望ましい。
・S-OJTは、Unstructuredと比べて、4~6倍の時間削減と2~8倍の
 金銭的効果を示した。
・S-OJTが上手くいかないときは、研修システムレベルか、
 組織レベルに問題がある。
○この本、いいな~。2つの文献で引用されていたから読んでみた。
 もう少し早い時期に読んでおくべきだったな。
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『Training On the Job』
  Diane Walter(2002)

・Team-driven structured OJT チーム主導の構造的OJT
・Unstructured OJT 非構造的なOJTは、
 degenerated buddy system 退化した友達システムとも言える。
・S-OJTは、designated trainers 指名指導者によって行われる。
 Team OJTと、S-OJTは、少なくとも8つの分野において違いがある。
・Team OJTにおいては、
 1)Skill←チームでJob task analysis 職務タスク分析 
 2)Knowledge←Job Instruction Training 職務指導研修 
 3)Attitude←Human factors principles 人間原理を尊重
・Team OJTの8ステップモデル 
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 ①ニーズ確定
 ②チーム職務分析
 ③プロジェクト計画開発
 ④研修モジュールとカバーシートの作成
 ⑤研修実践計画の立案
 ⑥試行、評価、修正
 ⑦保持と評価計画の立案
 ⑧OJTの実践
・全ての従業員が、Team OJTプログラムに関与すべき。
・OJTの受け手も、初期段階から参加すべき。
○これも面白い!
・8ステップモデルの説明(ch3~10)
・S-OJTは、Task-level expertise タスクレベルの専門家育成が狙い。
 そこには、predefined job すでに定まった職務があることが前提。
・OJT展開時の15の障害(p42~44)
・Job task analysis 職務タスク分析では「2つの質問」テクニックを使う:
 1)その職務タスクができるようになるために、知るべきことは?
 2)そのタスクを、30分で他の誰かができるようになるか?
・On-the-job Trainerがカギ。良いトレーナーかどうかは、その人が
 Other-centered他人本位か、Self-centered自分本位かによる。
・OJTサイクルの5ステップ
 1)メンタルモデルの共有
 2)指導者による実演
 3)指導者によるコーチ
 4)指導者による観察とフィードバック
 5)相互報告
・他の従業員に邪魔させないようOJT実施中は席をはずしてもらう
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『Improving on-the-job training』
  William J. Rothwell & H.C. Kazanas (2004)

・OJTは、小規模から中規模サイズの企業にとって非常に重要。
・計画的なOJTによって、従業員の不安を解消し、離職を防ぐことができる。
・研修は、職務満足に関係している(Kovach & Cohen, 1992)
・女性従業員は、OffJtよりも、OJTを提供してくれる会社に留まる(Lynch, 1991)
・The DAPPER model
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・OJTは、仕事場で、仕事中に行われる職務指導である。
・計画的なOJTは、アメリカの第一次世界大戦中の必要性によって生まれた。
 C.Allenが、4ステップとして開発
 
 1)Preparation:Show
 2)Presentation:Tell
 3)Application:Do
 4)Inspection:Check
・第二次世界大戦中、Allenの4ステップは、7ステップに拡大された。
 この7ステップは、JITとしてまとめられることになる。
・OJTに関する5つの神話(Levine 1996)
 1)OJTは無料
 2)OJTは生産と一致
 3)OJTは仕事の一部
 4)OJTは永遠に続く
 5)OJTは誰にでもできる
・OJTを阻害する要因として
 1)カギとなる利害関係者の意欲欠如
 2)時間不足
 3)専門家不足 
・OJT全体を統括する責任者が必要
・1989年と2003年の2回、サーベイ調査を行った。
 直属の監督者と、同僚が、ほとんどのOJTを行っていた。
・Train-the-trainer 指導者研修においては、Kolb(1984)の
 Learning style 4つの学習スタイルに関しても指導している。
・OJTの受け手である学習者にも研修が必要である。
 積極的な傾聴、Closed&Openといった質問が重要。
○受け手に対して「教わり方」を教えるのって、やっぱり大事。
・DAPPERモデル 6つのステップに関する説明(Ch5~10)
・Presenting OJT OJTの実施にあたっては、9ステップある。
 キーポイントを説明する際には、7‐H質問を使う。
・L4の評価をする際には、P.Brauchle(1992)の12ステップが参考になる。
・OJT aids 手助けするものはたくさんある。
・OJTプログラムを成功させるためには、カギとなる人々の関与が必要。
・OJTは、現在の職務要求に基づいて行われる。 
 将来の職務記述の準備もしていく必要がある。
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○これら3冊を読む限り、次のような感じかな~。
1.OJTのルーツ
・F.テイラーの「科学的管理法」がやはりルーツ。
・第一次世界大戦中のC.Allenの4ステップ
・これが第二次世界大戦中に、TWIのJITとして7ステップに
2.OJTのプロセス
・これら「4ステップ」や「7ステップ」は、OJTプロセスの「Do」にあたる。
 (例:S-OJTプロセス、8ステップモデル、DAPPERモデル)
・OJTプロセスは、「Plan、Do、See」となっている。
・Plan 準備:キーパーソンの巻き込み、職務分析、教育計画、
        TTT、受け手側への教育
 Do 実行:現場でOJTを行う
 See 評価: 現場OJT遂行がしやすいよう評価修正
3.OJTの課題
・Job description 職務記述できるような仕事のほうが、OJTはしやすそう。
・OJTは、やはり「教える側」の能力頼みになっている。
 (教える側に対して、最初のTTTだけでなく、日常でのフォローが必要。)
・OJTを行う上での資源(お金・人・時間)獲得が重要。
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投稿者:関根雅泰

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