パワーシップ:フォロワーシップの新しい形

ASTD 2008 参加報告

Powership: A New Approach to Followership through TOP Model
 パワーシップ:フォロワーシップの新しい形
June 1, 2008 15:30-16:45 by Ho Suk, Lee 他 Samsung Everland
(・はセッション内で印象に残った内容 ○は関根の独り言)
○韓国サムスンのグループ会社によるセッションです。

・フォロワーシップは過小評価されている。
 80%以上のパフォーマンスは、フォロワーの働きによるものにも関わらず。
・Powershipを、フォロワーシップの理想的なステイタスとして定義したい。
 (ここでビデオを見る。サムスン社内従業員教育で使われているビデオ?)
・今までのフォロワーシップトレーニングは、
 カンパニーやリーダーの視点で行われていた。
 これからのフォロワーシップトレーニングにおいては、
 フォロワー自身の視点を入れる必要がある。
・現在のフォロワーの特徴としては、次の3つがあげられる。
 Multitalented、Creative、Diversified
・リーダーとフォロワーでは、Expectation(期待)が違う。
 フォロワーにとっては、「Adaptability(適応性)」がカギ。
 Adaptabilityは、次の2つによって形作られる。
 「Capability(能力)=Talent&Originality」と
 「Authority(権威)=Accountability&Faith」
・フォロワーのNeedsとしては、
 Capabilityに関しては「Self Respect」(自身の尊重)
 Authorityに関しては「Scope of Work」(仕事の展望)がある。
・「Vital Leadership」トレーニングプログラムの紹介
○フォロワーシップを発揮させるためのカギは、
 やはり「リーダーへのトレーニング」という形になってしまうのか?
 確かにリーダーがフォロワーシップの重要性を理解することは大事だが、
 それだけなのか?
 フォロワーへの働きかけは?
 確かに、研修の費用配分としては、人数が少ないリーダーに対して行うほうが
 効率的ではあるが。
・Samsungでは、チームメンバーでこのプログラムを受けさせている。
 「ピタゴラ装置」のようなもの(ドミノ?)を皆で作る。
 チームビジョンを絵で描かせる。そしてその絵をオフィスに飾る。
 
・自分たちの「チームカラー」を問う調査もしている。
 フォロワーが思う自チームのカラーと、リーダーが認識しているチームカラーに
 違いが出ることもある。
 例)リーダーは、Collaborative(協調的)と捉えているが、
   フォロワーは、Competitive(競争的)と認識しているケース。
・最後に、アメリカの大学(San Diego State University?)で教えているという
 韓国人の教授 Prof.Jung Dongilが登壇。(英語がうまい)
 以下、彼の談:
 フォロワーシップは確かに注目されていない。
 多くの仕事はフォロワーによって行われているにも関わらず。
 今回のプレゼンで面白かったのは、フォロワーシップをStatusではなく、
 Capabilityでとらえた点。
 えてして、フォロワーシップを、Lower Status(低い位置)と捉える傾向が強い。
 フォロワーのことをよりよく理解するためにどうしたら良いのかが重要。
○セッションの途中での退席者が目立った。
 自分たちが名付けたコンセプトの説明だけだとやはり弱いのかも。
○英語のうまさは、こういうプレゼンではやはり大事。参加者が安心して聴ける。
 英語がうまくなければ、PPTスライドをかなり工夫する必要があるかも。
 (私なら英語力をカバーするために、「高橋メソッド」を使ってみるかも
   http://www.rubycolor.org/takahashi/ )
 
○セッションの参加者(欧米人)は、アジア系の国だからこそ、
 欧米から見てより「フォロワーシップ」が発揮されているという期待があったのでは?
 
 欧米では、リーダーを目指す人が多い?
 アジアでは、リーダーを目指さない人が多い?
 アジアでは、リーダー以外の道として
 (この場合のリーダーは、マネージャーをさすことが多いが)
 スペシャリストはある。フォロワーはどうか?
 フォロワーで企業人生を終える人は多いが、それを納得させているのか?
 あるいは納得させる必要はあるのか?

投稿者:関根雅泰

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