学ぶことで何を得るのか?

2.「学ぶ力」とは?

●学ぶことで何を得るのか?
私達が「学ぶことで何を得るのか」について考えていきます。
学ぶとは知識を得ることだけではありません。
学校では主に「先人の知恵」を学び、それを暗記し
試験で再生することが求められてきました。
しかし、これだけが学びではないのです。
逆に、学校時代の学び「暗記と再生」が嫌で、
学ぶこと自体が嫌いになってしまったという人もいるでしょう。
私は、学ぶことで4つのことが得られると考えています。
「世界が広がる」「自分が高まる」
「自分が深まる」「地に足がつく」の4つです。
【世界が広がる】
学ぶことで、新しい知識が得られます。
知らないことが分かるようになり、私達の世界が広がります。
いわば、新しい土地を旅するような楽しさ、発見の旅が
学ぶ楽しさにはあります。
私達は学ぶことで、自分の世界を広げているのです。
【自分が高まる】
学ぶことで、一段ずつ階段を上がっていくようなイメージです。
学ぶ前には見えなかったことが見えるようになる。
例えば、新人のときには分からなかったことが、
経験を重ねていくうちに見えるようになることはよくあります。
地上にいたときは見えなかったことが、屋根の上からは見える。
そんな状態です。学ぶことで、自分が高まり視野が変わってくるのです。
【自分が深まる】
学ぶことは自分に向き合うことであるとも言えます。
何故なのか?どうすればよいのか?など、
学ぶとは自分に対する問いかけ、時に哲学的なもの、
を繰り返すことでもあります。
問いかけを繰り返すことにより、深く考えるようになります。
「人間は考える葦である」というのはパスカルの有名な言葉ですが、
私達は「考える」からこそ人間であるとも言えるのです。
学ぶとは、私たち自身を考えさせ深めてくれる力を持っています。
【地に足がつく】
学ぶことで、世界を知ることと自分を知ることで、
自分の「位置」が見えてきます。
自分は世界の中でどこにいるのか。地理的なことというよりも、
哲学的な観点から自分の「位置」が見えてきます。
別の言葉でいうと、学ぶことで「自分の存在理由」が見えてきます。
自分は何のために存在するのか。
それが見えてくれば、学ぶことで知識だけを追い求めない。
他人よりちょっとだけモノを知っていることを鼻にかけたりしない。
学ぶことで、地に足がつき確固たる
自分というものをもてるのではないでしょうか。
この4つを得ることで、私達はどうなるのか?
私は「自分になる」のだと思っています。
新しい自分になる。既にある自分になる。新しい自分を発見し、
既にある自分を再発見していくような楽しさが、学ぶことにはあります。
東京大学の佐伯ゆたか教授は「学ぶということの意味」の中で、
学びは「自分探しの旅」であると表現しています。
人は何故学ぶのか?
この問いに対する答えは、まだ分かりません。
ただ、自分自身の経験から言うと、
単純に「学ぶことは楽しい、だから学ぶ」そう思っています。
学ぶことで、どんどん自分のことや世界のことが分かってくる。
学び上手の上級ランクは「己を知り人を知る」人なのかもしれません。
道は長いですね

投稿者:関根雅泰

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