ODネットワークジャパン 2014 国際大会

学会

2014年8月30日(土)~31日(日)立教大学@池袋で開催された
「ODネットワークジャパン 2014 国際大会」に参加してきました。
http://www.odnj.org/2014conference/
子供達の夏休み最後の土日なので「宿題終わってないといけないなー」
と思っていたのですが、何とか行けました。
ただ、奥さんと子供達に悪いので、東京には一緒に出てきて、
午前中は奥さんフリータイムで子供達と遊び、戻ってきた奥さんと
バトンタッチして、15時からのセッションに参加しました。
私の理解の範囲で、印象に残った点を記録しておきます。

(・講演要約 -聴講者から出た意見 ○関根の独り言)
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2014年8月30日(土)15時~16時30分
●ヤマトグループに根付いた「全員経営」の理念
  ヤマトホールディングス株式会社 白鳥美紀氏
・日本で初めてトラックを使った。陸運ではもっとも古い会社。
・全員経営を根付かせる原点は、社訓。
・SDは現場で一人。上司の目が離れる。
・1個の荷物につき、30万円までは、SDが判断できる。
・ベースでも1シューターごとにグループを作り、小集団活動。
 他の人の迷惑になるので、ポカ休みが減る。
(他参加者との意見交換と質疑応答)
-ODの文脈で言うと、小集団活動がODなのでは。
-SDの抵抗をどう克服したのか?
-アジアにヤマトの理念をどう浸透させているのか?
 (日本独自のサービスなので、文化が違うと難しいのでは)
-社訓の浸透には、トップダウンも必要では?
・SDを判断せざるを得ない環境に置いたことが大きいと思う
 一回の教育ではなかなか。
・OJTで、小集団の先輩のやることを見乍らSDは学んでいる。
・小倉昌男さんも素晴らしいが、創業者の小倉康臣さんがあってこそ。
 社訓を作ってくれた方がいたからこその全員経営。
-小倉さんを神格化しようとしていない。
 まさに「ヤマトは我なり」の実践。
-小集団活動や提案活動を発表のためにやっていない。
 即実践している。
○メーカーの方が強くうなづいていた。
 そういう状態になっていない。
 発表のための小集団活動になっているのかな。
-トップとボトム(SD)については理解できた。
 ミドルマネジャーの役割は?
・ミドルも「ヤマトは我なり」で考える。
 SDから部長と、だれでもミドルマネジャーを目指せる。
○白鳥さんと名刺交換をさせて頂きました。
 どうもありがとうございました。
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次のセッションが始まるまでの休憩時間中に、本間正人先生と
お話する機会がもてました。
本間先生の「研修講師塾」に参加したり、大学院受験前にご相談に
乗って頂いたりと、本間先生は私が勝手にお慕いしている「メンター」
のお一人です。
お話している中で「地域の活性化」に関する大きなヒントを頂きました。
2~3年のうちに実現させていきたいです。
(本間先生、いつもありがとうございます!)
===
17時~18時30分
●日本における組織開発の変遷と企業内部のOD機能の現状
  南山大学 中村和彦先生
・ODでは関係の質が良くなれば成果につながるという考え方がある。
・ODの「O(組織)」では、様々なレベルがあり、個人レベルは
 HRDが関わるが、本稿ではHRDもODに含めて考える。
・「米国におけるODの系譜」
 これは「国宝レベル」と金井先生からのコメント
・1956年がODの起源。
 第一世代の規範期では、the best way(TグループやGrid OD等)が
 あるという前提でそれらのアプローチが実践された。
・オイルショック以降の1970年代は、状況によるというアプローチに。
・1980年代、第二世代はODの拡散期、「雑多な箱」と言われた。
・1990年代、第二世代の混迷期には「ODは死んだ」と
 不要論も唱えられた
・2000年代以降は、OD見直し期に入っている。
・日本では、1960年前後に「目標による管理」導入と形骸化があり、
 ビジネス界では新しい手法を探していた。
・そこに、1965~1972年の「STブーム」が乗った。
 1963年にUCLA(Sensitivity Training感受性訓練を推奨)の
 Massarik氏が来日。
・「STの悲劇」しごきに近い訓練 例「ペテロの行列」
 当時、OD=STであった。
・1970年代、「ODブーム」
・1980年代以降、OD的な活動は、他のラベル(QCサークル、CI、KI等)
 の元で行われてきた。
・2000年代、コーチング、ファシリテーション
・2014年現在、日本においては「ODブームの再来?」
 書籍、論文、研究者の数が増えた。
・ODの進め方は「わかりにくい」
・現場に合ったカスタマイズが重要。実践者の属人的な力が必要。
 Use of self 
・「対話、ビジョン作り、関係作り、風土作りのファシリテーション」
 という企業内部の諸機能の隙間が抜けているのでは。
・ODの知識や力を備えたリーダーが、自部門の変革を推進する
 「リーダー養成(GE)型」
 内部ODコンサルが、部署や部門のパートナーとなり、変化を支援する
 「パートナー(内部ODコンサル)型」
・異動があると、ODの専門性を持つ人材が育ちにくい。
○ある程度異動を経験し、その会社内でネットワークをもっている人の
 ほうが、内部ODをしやすい?
 内部ODが必要になる組織の規模はどのくらい?
(2~3人で意見交換)
-内部ODコンサルになるにはどのくらいの勉強が必要?
-場数を踏むことが必要では?
-OD提供者(ベンダー)は、手法の提供にとどまっている
-OD実践者のあり方(幹と根っこ)まで踏み込むべき
 Use of selfが変革の道具
-ODの手法は知っているけど、組織を知らない場合は、
 組織内でのヒアリングをするべき
-日本ですでに行われてきたものの中に(例:村での会議)
 ODがあるのでは?
-Native coachともいえる達人(伊丹先生、シャイン先生)に触れる
 ことも大事では。
-『組織現象の理論と測定』以降、組織論のハンドブック的な書籍がない
-価値が矛盾するとき、同時最適解を探究するのがOD
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2014年8月31日(日)9時~10時45分
●Organizational Development: Past, Present and Future
E.Schein & 金井
(金井先生)
・シャイン先生はあってホッとする人。プロセスコンサルを実践。
・質問中心、どこに向かいたいかを確認したうえで。
・日常でもODを実践することが重要では。家族、友人。
・意思決定の質と受容(納得度)を高めるためにも、プロセスコンサル
 は重要。シャイン先生は取締役会にプロセスコンサルとして関わる。
○子育てに関しては「しつけよう」として、質問中心にはなってないかも。
 子供達も大きくなってきたから、少し関わり方を考えてみよう。
140831.JPG
○シャイン先生はスカイプを使っての講演。便利になったなー。
 このやり方、他でも使えるかも。
(シャイン先生)
・組織開発の歴史:
 1)タビストック研究所 
 2)K.レビンのTグループ
 3)Socio-Technical
・日本のトヨタ生産方式が、アメリカに、リーン生産方式として
 逆輸入。
 リーン生産方式は、Socio-Technicalの技術的側面に走り、
 人間的側面を置き去りにした。
・ODは、Socio-Technicalの社会的側面で展開。
○トヨタ生産方式は、Socio-Technicalの両面が網羅されている。
 Socio面が足りなかったアメリカが、そこを補うために、ODを活用
 したならば、そもそも日本に新たにODを入れる必要はないのかも。
 ODは、既に日本企業に埋め込まれている?
・アメリカは個人主義の文化なので、ODの考え方を導入していくのが
 難しかった。
・Experiential theoryでは、学び手側も学びの責任を持たなくては
 ならない。
・組織開発の2つのアプローチ:
 1)Diagnostic 診断的
 2)Dialogic 対話的
・組織はより複雑性と多様性を増す。
 
 複雑性に対しては、Technicalな側面、
 多様性に対しては、Socialな側面が必要。
・今後のODは、より対話的となり、診断的は少なくなるだろう。
(4人での意見交換)
-ODに関してアメリカが日本から学べる点は?
 (手法をアメリカから学ぶだけではなく)
-ODはよくわからない。整理されない。
-答えはクライアントが持っているとは言っても、
 外部コンサルに頼ってくる面もある。何らかのツールがないと、
 対話的だけではきついのでは。時間もかかるし。
 クライアントは成果を求める。
-診断的ツールがないと、ODが難しい面もある。
(全体での質疑応答)
-介入した結果を示さないとお金を出してもらえない。測定については?
・測定は間違い。私なら質問していく。
○「どういう結果なら」という点を合意していくことが大事なのかも。
-日本の製造業は上手くいってない。シャイン先生なら何をする?
・まずは幹部に質問していく。
-Tグループについてどう思う?
・先生が教えるのではなく、学びのセッティングをすることを学んだ。
○組織開発には、基本的に「ワク」が必要なのかも。
 組織という社会的枠。地域なら、地域という空間的枠かな。
(本間先生のFB)
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10202551293855978&set=a.2356487924024.2100829.1605000721&type=1
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●才能と情熱を解き放つ ヤフーが取り組む組織開発
  組織開発・ピープルディベロップメント 吉田毅氏
・会場で、検索にYahooを使う人3割、Googleを使う人7割。
 学生さんでは、Yahooを使う人がゼロだったときもある。
○学生さんだと、スマホからアプリを使うから?
・長野県白馬で、ヤフーアカデミアを作っている。
・組織開発を「組織をより機能させる(改善)プロセス」と定義。
・3つのイニシアチブ:
 1)コミュニケーションの改善
    1on1(上司-部下)を週30分。
    上司にはコーチング、部下にはフォロワーシップ研修。
    100人に社内コーチ。上司に対するアセスメント。
 2)意思決定プロセスの改善
    ダウンサイジング、権限移譲、ES調査。
    バリュー評価と人事考課の連動。
    
 3)ジョブアサインの改善
    3年年期、人財開発カルテ、人財開発会議
・PDCAが重要。人事施策は、PDPDになりやすい。
 事業部のように、きちんとCheckすることが重要。
(意見交換と質疑応答)
-どこからこれだけのエネルギーが。やっぱりトップ?
-役職者にとってはきつそう。それだけの時間がとられることと、
 常に評価されている。
-残業が増えたり、負の側面もあるのでは。
-マンネリ化しないのか。
・上司の聞く力、観察力があれば大丈夫。
-現場からの抵抗は?
・あったが、経営陣自らが範を示している。
 宮坂社長がメディア事業部だったとき、アングラ的に本間さんが、
 人財開発会議をやっていた。その流れもあり、トップが実践。
・事実があると強い。診断結果を示し、それを基に一緒に考える。
(後半:部門の組織開発事例)
・改革疲れ、マンネリ化、しらけムード、伸び悩むES、現場からのSOS
・ODコンサルチーム(4名)の誕生
・組織開発4つのステップ:
 1)契約 2)診断 3)活動 4)検証
・フェードアウトの機能、部門内に変革チームを作る。
・組織課題 9つのフレーム:
 1)方向性 2)構造 3)リソース 4)関係性 5)サービス
 6)風土 7)外部環境 8)内部環境 9)社員
・インタビュー後、2~30項目のサーベイを実施。
 その結果を部門長にフィードバック。
・内部ODコンサルは、信頼関係、背景理解、共通言語という強みがある
・「あれもこれも」と手を出すのではなく、何か一つをやり遂げる。
 それが信頼につながる。
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このセッションまで聞いて退出。
午後は家に帰って、子供達を連れてプールへ。
ODNJ2014 面白かったです。いろいろ考えるきっかけを頂きました。
企画者の皆さん、ありがとうございました。
===
●参考
ODに関する文献
https://www.learn-well.com/blog/2014/08/od.html
ODに関する研究会「シャカシャカ研」
https://www.learn-well.com/blog/2011/07/201167.html

投稿者:関根雅泰

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