年末年始に読んだ本(2011~2012)

小さな会社の経営本

2011年12月末~2012年1月初めに読んだ本で、
印象に残ったキーワードを、記録しておきます。

(・キーワード ○関根の独り言)
===
「プランB 破壊的イノベーションの戦略」J.マリンズ&R.コミサー
・顧客が購入してくれるものを見つけ出すことはプロセス化
 (類似例/反例/未踏の信念の試行/ダッシュボード)できる。
 それがこの本の核心。
・ある時点になると他の企業から学べるものはもはやなくなる。
 そこから先は未踏の信念。
・大きなビジネスチャンスは、悩み深き難題を解決することから生まれる。
・最も役に立つ類似例は、業界の外からくることもある。
・大事なのはキャッシュフローを理解すること-お金がどこから来て、どこへ
 行くかわかること-であって決算報告ではない。
・最終的に全ての支出を払った後にお金が残るようにすることが大事。
・コストに利益を上乗せして価格を決めるのではなく、
 顧客が購入によって得る価値を基準に価格を決める(稲森さんと一緒)
・利益というのは会計士が作り上げたフィクション。大事なのはキャッシュ。
 いつ収益が入り、いつ費用を払わなければならないのか。
・利潤を稼げなくても、現金があれば事業はつぶれない。
 でも現金が尽きたら、利益をあげていても、一瞬でつぶれる。
・素早い顧客の現金、業者への遅い支払。これが魅力的な運転資金モデル。
○起業、経営の現実を踏まえた良著。
 手元現金の重要性。この点を明示する経営本は少ない。
 弊社にとって、他業界から学べる類似例は何か。
===
「メディア化する企業はなぜ強いのか?」小林 弘人
・企業自らがメディア化(雑誌的)し、
 自社の伝えたいことをコンテンツ化して発信、
 それをソーシャルメディアを通じてユーザーに届ける
・メディア化戦略は、信頼関係構築の手段
・フリーの仕分け:潤沢と希少 
・ユーザーに作ってもらうメディア
・キラーコンテン=ユーザーメリットに富む情報
○「モノ」」を扱う企業のメディア化はこれからのことかもしれないが、
 「コト」を扱う企業(研修会社もそう)は、メディア化は当然のことなのかも。
===
「クリエイティブ資本論」R.フロリダ
・クリエイティビティは究極の経営資源
・クリエイティブ時代を支えるのは、開かれた競争
・地域の選択は主にライフスタイルの観点からなされる
・経済発展は、寛容性が高く、多様性に富む
 (クリエイティブ資本が高い)地域で起きている
・クリエイティブな人は、
 クリエイティブな人が集まるところに住みたがる(類は友を呼ぶ)
・1人の人間が多様な顔を持つ。
 作家であり、研究者であり、自転車乗りであり・・・
・「スーパークリエイティブコア」
 新しい形式やデザインを生み出す。問題解決/問題発見を行う
・殆どのクリエイティブな労働者は、フリーエージェントではない。
 フリーエージェントの世界は、大企業なしには考えられないものだろう。
・「上司は部下の仕事について理解していない」
 (The New World of Work バーレイ 1996)
・ドレスコード:多様性と寛容性のコード
・人は自分の近くにいる人と最も相互作用しあい、
 23m以上離れている人とはめったに相互作用しない(Allen, 1997)
・クリエイティブクラスは、長時間働く
・クリエイティビティは、仕事と遊びがまじりあったもの
・絶えず刺激や経験を求めずにはいられないというのも、中毒のような状態
・企業が集まるのは、才能ある人々が集中することで生まれる力を利用するため
・人的資本理論によれば、経済成長は高等教育を受けた人々がいる場所で起こる。
 クリエイティブ資本理論では、クリエイティブ資本を保有する人々が 
 好む地域に経済成長が起こる。
 社会関係資本理論では、社会的結束と信頼そしてコミュニティーの連帯の
 産物として経済成長があると考える
・クリエイティブな人々は少ない強い絆と多くの弱い絆を好む
・ジェイコブスの古典「アメリカ大都市の死と生」1969
・地域経済の原動力としての大学:技術、才能、寛容性を相互連関させる
・子供にやさしい都市はクリエイティブ
○今すんでいる「ときがわ町」に適用できる点は何か。
 -子育て世代が住みたい町の一つになっている(保育園の充実、医療費無料)
  →子供にやさしい町
 -農業をやりたい若者が集まり始めている(小川町の有機農業の影響?)
  →クリエイティブを発揮する若者
 実際はどうなのか、何故こういう人たちが集まり始めているのか
 調べてみると面白いかも。その結果を発信していく。
===
「グレイトフルデッドにマーケティングを学ぶ」 D.M.スコット & B.ハリガン
・自分の真の姿を隠そうとするな
・最新の技術を積極的に取り入れよう(その為に人の力を借りる)
・業界のライバルだけでなく
 「取って代わるもの(オルタナティブ)」に注目
・多くの企業は、新しいお客さんを獲得しようとする一方で、
 昔からの忠実なお客さんを最優先するのではなく無視している
・情熱的なファンは、何年も繰り返して自社の商品を買ってくれる
・顧客にリーチするには、面白いブログ、ビデオ、記事などの
 無料コンテンツをたくさん作成するのがよい
・地域の大学でゲスト講師として講演をする。
 学生にアイデアを提供するのは、コミュニティに恩返しすること。
・自社のイメージと一致するような社会に恩返しする方法を選ぶ
○ありがたいことに、弊社にも少ないながらファンがいて下さる。
 こういう方々を大事に、自分にできることをしていきたい。
===
「成功と失敗の法則」稲森和夫
・天は成功という「試練」を人に与えることによって、その人を試している
・なぜ成功が長続きしないのか
 -自分でも気づかないうちに傲慢になっていくことで
  周囲の協力を得られなくなるから
 -「足るを知る」ということや謙虚さを忘れてしまうことから
・己を愛するは善からぬことの第一也。
 ~皆自ら愛するがためなれば、決して己を愛せぬものなり。
・思わず「ばかもんが!」「神様、ごめん」という自分を責め立て反省する
 言葉がでてくる
○最後の一節を読んで安心した。稲森さんのような方ですら。
 (でも、こういう自己開示ができること自体が稲森さんの素晴らしさ)
 俺もよくある。特に夜、歯磨きをする時。
 自分よりすごい人と出会ったり、自分自身をふり返って嫌になるとき
 「俺ってほんと、まだまだだよなー!」と思わず声にでる。
 
===
「緊急提言 2011~2015 大地震が再び日本を襲う!」進村耕喜 
・地震が起こる前は、あらゆる形の前兆現象が伴う。
 地震は、ずっと“おしゃべり”なのだ。
・「熱線」が出たらほぼ確実に地震が発生する。
 熱線は同じ場所に、長時間にわたり出続ける。
・岩盤がはがれる際に圧電効果によって放出される物質が
 気象に影響していると考えられる。
・「ひょっとしたら地震が来るかも」と漠然と記憶しているだけで、
 いざその時が来た場合の対応が違うはず。
・地震から身を守るには「いま」「この場所」で地震が来たらどうするかを
 常にシミュレーションしておくこと。
・一概に「地震が来るかも」と不安がるよりも、
 「地震の発生をあててやろう」という鷹揚な感覚を持ってみては。
・地震は突然揺れるから怖いのであって、来る前に分かっていれば身構えられる。
○「大きな地震は来る」という前提で、家と仕事先での防災対策を考える。
 少しの準備期間があることを幸運なことと考え準備する。
 著者の「青松倶楽部」の会員になる。
 この情報はできれば多くの方に知ってほしい。
 http://aomatsu.jp/higashinihondaishinsai.pdf
===

投稿者:関根雅泰

コメントフォーム

ページトップに戻る