「戦略人事マネージャー」

お薦めの本

「戦略人事マネージャー」
  ラルフ・クリステンセン著

○戦略的人材マネジメントを、人事の立場で
 実践する際に、何をすればよいかが分かる本。

(・引用/要約 ○関根の独り言)
●デイブ・ウルリッチによる推薦の言葉
・人材マネジメントが管理的職務にフォーカスし続ける伝統が、
 実は戦略的価値を生むことを妨げ続けているとも言える。
・新しい組織能力を築くことが新たな課題となっている。
・人材部門の専門能力こそラインマネージャーが
 その目標を達成することを支援する。
●ラルフ・クリステンセンによる導入
・「より戦略的な役割に自らを転換するにはどうしたらよいのか」を必死に
 理解しようとしている人に参考になるのが本書。
・「組織の効果性に関心を寄せる場合には、人材マネジメントに含まれる
  あらゆる側面にも同等の関心を示すべきだ」ということに気付き始めた。
 ほとんどのOD専門職は人材マネジメントとは
 関わりを持ちたくないと感じていた。
○これは、今の俺自身かも。
 教育、研修という分野は、好きで関わっているけれど、
 採用、配置、報酬制度等には、関心が薄い。
 そこまで手を広げて関われないという思いもある。
 ただ、逆に外側から組織(法人のお客様)に関わる場合は、
 ある分野に「特化・専門化」していた方がいいのかも。
 お客様から見てわかりやすく、選びやすい。
 でも、やはり周辺知識はあった方がよいだろうな。
・戦略的人材マネジメントの理論的基盤が形成されつつあるのに、それらが実際に
 適用された例が少ない。この分野での問題の一つは「理論が実践より先を走って
 いる点である」と考えている。
・人材マネジメントにとって真の評価は、企業業績にプラスの影響を及ぼすこと。
●戦略人材マネジメントの理論的原則
・人材マネジメントにとっての基本的理論とは何か?
 -心理学? -社会学? -法理論? -従業員重視? -企業優先?
・5つの原則 
1)タレント(有能)人材こそが、すべての価値創造を促すエンジンである。
2)すべてのビジネス上の課題(問題と機会)は、より深いところに内在する
  人材と組織上の課題から外部に現れた兆候である。
3)タレント人材は、将来において稀少資源となる。
4)すべての人材マネジメント職務は、ビジネス戦略と顧客ニーズに直接的に
  結びついていなければならない。
5)企業における人材マネジメントの職責については、
  ラインマネージャーが責任を負う。
○こういう信じる基盤があると、仕事が進めやすくなるだろうな。
○小さな会社の経営に関して言えば、俺は「ランチェスター戦略」を
 理論的基盤にしているのかも。
 これがあるから、あまり迷わなく経営できているのかも。
 ただ、これも万全ではない。
 
 そういえば、金井先生は、モチベーションに関して「持論」の話をしていたな。
・我々がビジネス上の問題と呼ぶ全ての問題は、実は人材マネジメント上の問題に
 帰結するといっても過言ではない。
・タレント人材は、今後20年間で希少資源となる。
 
 タレント人材に対するニーズは、ときと共に変化する。
・人材マネジメントに伴う5つの基本プロセス
1)要員プランと採用・配置
2)学習と人材開発
3)組織開発
4)業績マネジメント
5)従業員関係
・多くの人材担当副社長は、人材マネジメントにおける得意分野の専門的強みを
 活かして、副社長の職位に到達する。たとえば、報酬、労使関係、組織開発と
 いった分野での経歴だ。
●ラインマネジメントとの関わり
・人材に関わる問題は、難しい感情の問題を含む、厄介な問題なのだ。
 したがってラインマネージャーにとっては、自分の専門分野に取り組むほうが、
 人材に関する問題に取り組み、解決を図るよりずっと簡単に感じられる。
・「まず人材マネジメントの今後の方向性を示す提案を生み出し、その結果を
  ラインマネジメントに売り込む」ことを前提に仕事を続けてきた。
 この方法は、根本的に改められるべき。
・委員会(コミッティー)方式などで、ラインマネジメントを参画させることで、
「ラインマネジメントによって作られた人材マネジメント戦略を支援する」
 という役割を、人材部門は担えるようになった。
・HRプランを押し付けないようにする。
・人材部門によるコントロールではなく、専門能力を通じて影響を及ぼす。
○人材担当として、自分が影響力を及ぼせる専門能力は何か?
 仕組み作り?集まった場でのメッセージの伝達(ファシリテーション)?
●戦略
・一部の企業では、ビジネス戦略を見つけ出すことが難しいし、もし見つけ出せた
 としても、あまり戦略的でないことが多い。
・戦略とは、数多くの選択肢の中から、最適の選択肢を選ぶことである。
 「何を実行し、何を実行しないか」についての選択を明確に示したもの。
●OD、学習と人材開発
・OD専門職は、プロセスのデザインに過度に熱心になることを避けなければ
 ならない。
・「人は、人材部門が作り上げた詳しいプロセスなしでも、満足できるレベルに
  行動できる」
○これは確かにそうだよな。過剰に考える必要はない。
・人材開発部門は、人材マネジメントの開発技術の最新のもっとも刺激に富む
 部分を推進することに、きわめて熱心であるように見える。
・この部門の専門職は、技術や理論的な構成概念にことのほか魅了されている。
 彼らは、プログラム、コース、手法という形を通じて、その業務に取り組み、
 「何がスキル開発にとって最高の方法であるか」という点を見過ごしがちなのだ。
 つまり、人材の能力を伸ばすための本物の職務やアサインメントを通じた方法は
 何かを忘れがちなのだ。
・また、多くの人材開発部門のリーダーたちが、自分が興味をもてる開発活動のみ
 を導入しがちであり、企業戦略や明確に見出されたニーズに関連付けられた
 開発活動には取り組んでいない傾向も見られる。
○耳が痛い話だ。一研修講師でしかない俺にとっては、特に当てはまる。
・成功を収めているリーダーに「キャリア上で、もっとも重要であり、開発に
 貢献した経験はどんなものであったか?」という質問に、彼らが受講した
 もっともすぐれた訓練コースを指摘するリーダーは、まず皆無であろう。
○俺の場合は、前職で受けた「営業研修」とそれに基づくOJTがあがる。
 それは、研修会社という研修を商品とする会社であったからこそ。
 しかし、その経験があるから、研修が大事だと思え、好きなのかも。
・ほとんどの開発は、教室における訓練ではなく、職務上で実現する。
○これは、「Informal Learning:Formal Learning=70%:30%」で
 言っていることとも重なる。
 (中原先生のブログ
  http://www.nakahara-lab.net/blog/2007/09/post_1005.html
・従業員に多くの情報を提供すればするほど、生産性の高い人材を生み出すことが
 できる
○Open Book Management
・スペシャリストは、ゼネラリストにサービスを提供する立場。
○LWは、社外スペシャリストの道を歩み、
 社内HRスペシャリスト(担当者)と協働しながら、
 HRゼネラリスト(人事部管理職)ラインマネジメント(現場)
 そして経営陣への貢献を目指す。
・戦略的人材マネジメントの分野に参画することは、優れた選択である。
 この分野にはなお創造し、変革する余地が十分に残されている。

投稿者:関根雅泰

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