「HRD Japan 2009 第28回能力開発総合大会」に参加してきました。

企業内教育担当者向け

09年2月4日(水)、横浜パシフィコで開催された
「「HRD Japan 2009 第28回能力開発総合大会」に参加してきました。
「新入社員の採用と育成」という私にとって興味あるテーマの
セッションがあったからです。

私の理解の範囲で印象に残った点をお伝えします。
(・講演 ○関根の独り言)
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I.新人育成 9時30分~12時
1.「新人育成~キャリアにおける決定的な5年」
    NTTデータ 家田武文氏
●最近の若者
・コンサマトリー(即時性価値観)
  その場が楽しければ良い。快不快で判断。
 VS インストゥルメンタル(手段性価値観)
  目的を設定して手段を判断。
・H18年入社から変わってきた感じ。
 当事者意識に欠ける。自分以外が叱られている。
・逸脱しない。村八分を恐れる。失敗を恐れる。
●新人教育における留意点
・新入社員に日よらない。腫れものに触るように扱わない。
 こちらが確固たるポリシーをもって接する。
(中原先生)教師は「おもねる」とダメ。
 子供達に一度おもちゃにされると教師に戻れない。
・新人をお客様扱いはしない。自分たちで掲示板等を見て、
 次の研修室への移動等をさせる。500名/毎年の新人。
・現場に出てリアリティーショックを受けないよう
 4~5月にRealistic Job Preview(会社の現実)を伝える。
○「職場でのリアルな様子を伝える」これは新入社員に対して
 「仕事の学び方研修」で伝えていることとも重なる。
 先輩は手とり足とり教えてくれないよ。
 忙しそうで質問しづらいよ。
 自分で学ぶ力が必要になるよ。
●OJT
・計画的でないOJTは、OJTではない。
・OJT=どんな職務経験をさせるか
・上司と若手社員が話し合い、新人に計画的に「一通りの職務経験」を
 積むことができるよう支援。
・コーチ、メンターがいると、仕事の達成感を感じる割合が高くなる。
●導入教育
・クラス指導者(現場のエース人材)が、30名のクラスに対して
 5日間接する。
・「いきなり上級コンサルタントにはなれないよ。最初は下積み」と
 クラス指導者が自分の経験をもとに語るのが効果的。
・クラス指導者に選ばれることは名誉なことという認識が出ている。
●現場の巻き込み
・キーマンとコンセプト部分で握ることが大事。
・時間はかかる。
・現場からの信頼を得られるよう行動。
○OJTを「計画的に一連の職務経験を積ませる」ことと考えている点が興味深い。
 小池先生の「OJT=キャリア(長期間に経験する関連の深い仕事群)」と通じるのかも。
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2.「ニチレイグループにおける入社1~3年目の
   ファーストキャリアの取り組み」
    ニチレイフーズ 日比野栄司氏
    ニチレイプロサーブ 扇慎哉氏
●1~3年目研修
・「自責の念」で仕事をとらえさせる。
 他責で「教えてもらえない」「忙しそうで」では仕事はできない。
・問題解決技法を徹底的に仕込む。
●メンター制度
・年次の近い社員を中心に、メンターになってもらっている。
・メンター自身の「目線が上がる」など、人的マネジメントへの気づきにも
 つながっている。
・離職率の低下にも影響が出ている。
●新人育成
・3年間は育成期間とおき、成果を期待しない。
 社長も明言してくれている。
・最初の1年は、生産工場でパートと同じ仕事をさせる。
・今の若手は「あせりやすい」
 自分は他人と比べて劣っているのではないか、もっと成長しないと
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II.人材採用戦略 14時~16時30分
1.「ローソンの外国人留学生の採用に至る経緯と考え方」
    ローソン HR改革マネージャー 井上孝氏
●多様性
・消費者の多様化に対して、ローソンの人材が多様化していない。
 
・外国人雇用を通じたマネジメントの変革を期待。
・モノカルチャー化し、硬直化した組織をゆさぶる存在。
 いるだけで組織に影響を与える。
○採用された外国人留学生が、日本社会、会社世界に
「染まる」部分と、染まらずに自分たちの個性を出せる。
 そのバランスが難しそう。
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2.「学生の心を動かす新卒採用」
    リクルートエージェント 守山高広氏
●最近の学生
・インターンシップに参加する学生は「追い込まれる」
 「厳しいことを言われる」のが好き。
 先輩社員をグループにメンターとして貼りつかせ、アドバイスや
 叱咤激励をさせている。
・「インターンで成長したい!」と願っている学生は多い。
 意識の高い学生との切磋琢磨もできる。
●新人育成
・08年は、60名の新卒を一括配属させ、1年間市場開拓の
 業務につかせた。
・現場のOJT負担は減った。
・1週間ごと、マネージャー業務を新人にさせる。
 そうすると、マネージャーの気持ちがわかり、その後の活動にも良い影響。
●人材要件
・5年後にどのような人材が必要かを考え、今採用する。
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III.これからの若者と企業の対応 16時50分~18時30分
1.「人が育つ仕組みづくり」
    三井住友銀行 人事部 田中智之氏
  
●OJT
・少ない中堅層、急増する若手層
 組織の細分化、業務の専門家 →従来のOJTが機能しない状況
 5年前は、200名採用。07年、500名。08年、700名。
・今までは支店に放り込めば、一連の業務を体験できた。
 今は、それが難しい。
・「新人に一連の仕事を経験させてくれ」といっても与える仕事がない。
・現場に余裕がないから、本社でまとめて教育してくれ。
 その後に現場に送り出してくれというのがきっかけだったが、今は
 予想以上の効果が出ている。
●新人育成
・1年半で、担当者として「自己完結」できるレベルを目指す。
 半年で、担当者として「手が動く」レベルを目指す。
・その為に「ライジング・ルーキー・プログラム」を構築。
 半年間、研修とOJTを交互に行う。
・研修スタッフが、研修内容を現場に説明。それに合った仕事を、
 現場で実施。あった仕事がなければ、その後の研修を修正。
・OJTと研修の連携を、研修スタッフと現場OJTトレーナーで実施。
・講師が研修終了後も継続してフォローする。
 部店に定期的に訪問し、本人やマネージャーと面談。
・講師に選ばれることが名誉という認識。
・採用時の情報や、最近に新人の傾向について、
 現場に対して説明会を実施。
○研修とOJTを交互に実施できるのは魅力的。
 新人だから、現場を頻繁に抜けても実害が小さいのか?
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2.「ソニーの新入社員育成」
    ソニー 人材開発部 岸本治氏
●最近の若手社員(ゆとり世代)
・真面目で基本能力が高い。夢、やりたいことを明確にもつ。
 ITリテラシーが高い。
・対人コミュニケーションが苦手。やんちゃな人が減った。
 間違いのないキャリアを求めて焦りをもつ。失敗を恐れる。
●OJT
・新人、チューター、課長の三者で話し合い、
「3ヶ月間短期プロジェクト」を現場で実施。
 そのプロジェクトは必ず成功させ、成功体験を味あわせる。
・テーマの選定から、チューター、課長の本気度が見える。
・チューターに対しては、「チューター研修」
「チューターふり返り研修」を実施。
○現場での短期プロジェクト、しかも絶対に成功させるというのは
 興味深い。
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3.「社会人基礎力について
     ~学校と企業の人材育成を結ぶキーワード」
    経済産業省 産業人材政策室 下村貴裕氏
●若年層
・仕事の質が高度化。単純な仕事からの下積みが難しい。
 IT化により単純な作業は急速に機械化。
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3セッションのコーディネーターをされた東京大学の中原先生と
09年7月に開催される慶應MCCさんでのセッション
「ネットワーク型OJT」に関するお打ち合わせをしました。
事例紹介の仕方に関して貴重なアドバイスを頂きました。
より参加者の役に立つ情報提供ができるよう準備に尽力します。
(中原先生、お忙しい中ありがとうございました!)

投稿者:関根雅泰

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