「2009年の経営戦略を読む」セミナーに参加してきました。

活動の報告

08年12月10日(水)13時~17時
日経ビジネススクールで開催されたセミナー
「2009年の経営戦略を読む~景気後退期の成長オプション」
に参加してきました。

講師は、早稲田大学の武藤泰明教授です。
06年12月、07年12月に続く、3年目の参加となります。
(これからも毎年参加しようと思っています)
印象に残った点を、私の理解の範囲でお伝えします。
(・講師の話 ○関根の独り言)
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1.2009年の経営環境
●世界同時不況
・海外マーケットの縮小が、今回の日本不況の原因。
・他国が回復しないと、日本も回復しない。
・輸出型製造業の不況。
・日本は算出余力が高い。これはイケイケで設備を作ってしまったため。
・08年上半期は、製造業は設備投資に「強気」だった。
・今回の景気後退は(米国と違い)製造業から
・これは高度成長期(工業化の初期)と同じパターン
・仕向けるマーケットが海外に広がった。
・マーケットが勝手に広がってくれて、しかも円安だったので、勝手に売れた。
・ある意味、頭を使わずに売れるに任せていたともいえる。
・海外市場の変動(ボラティリティー)に影響される。
・04~07年の好況は、米国以外の新興国に市場を拡大したことが要因。
 結果としてボラティリティー(変動)の高い市場に依存したことになる。
・日本の金融業は、海外展開に失敗していたため、EUの金融業の
 破たんに巻き込まれずに済んだ。
・EUの資金が、世界に回らなくなっている。
 それが海外市場の縮小につながっている。
・アメリカの経済的実力は、相対化されていく。デカップリングは正しい。
・世界同時不況の現状において、日本の過去の経験が参考になる。
・90~97年のバブル崩壊後の日本の経験は貴重な知識である。
・株価の低迷期に起こったことと、同じことが起こる。
・世界不況といっても日本の影響は小さい。
・今後、大企業が地銀に借りに行く状態になる。
・住宅投資減税は、やれば必ず景気はあがる。
・住宅が平常年の水準に戻っていれば、08年はプラス成長ができていた。
・それができなかったのは、官製不況(基準法厳格適用)のなごりである。
・日本は、成熟債権国に向かっている。
・中国の輸出先である日本が、買ってくれているので、中国は助かっている。
・EUの金融政策がかく乱要因である。
・日本の不況は「製造業不況」であり、「作りすぎ」の揺り戻しである。
・大したことはないようである。
・企業は米国以外の新興市場開拓によって成長してきた。
 その分市場リスク(ボラティリティー)は高い。
●トレンド
・長い期間をかけて確実に起こっていくことが「トレンド」である。
 例)アメリカ経済は相対化されていく。日本は成熟債権国になっていく。
・中国(11億)インド(14億)の人口が増えて、所得があがれば、
 あらゆるものが不足する。価格は上がる。
・トレンドは「インフレ」である。
・トレンドの線上にあるのが「イベント」である。
 例)ビッグ3の破たん。プラザ合意で円の切り上げ。
 ○「人材育成」に関するトレンド、イベントは?
  少子化 新卒採用者数の減少 非正規社員の増加(調整弁扱い)
  30代フリーターの戦力化(ジョブカード)
●雇用
・日本の雇用構造は、三重である。
 正規/常用=正社員
 非正規/常用=パート/長期派遣 ←ここが減ると消費が伸びなくなる
 非正規/非常用=フリーター/アルバイト/短期派遣 ←最近の政策はここを議論
・フリーター等は、消費に影響を与えない。影響が大きいのは、パート社員。
・勤労世帯が消費せずに貯蓄するのは、長期トレンドである。
・消費が増えないのは「生活不安」「ペイオフ解禁」「非正規化の許容」が理由である。
・つまり、現在の不況は「90年代の遺産」であると考えられる。
・雇用政策(非正規化)と金融政策(低金利、円安)が、企業業績を支えてきた。
・工場がある特定地域で雇い止めが発生。そこから地域の「途上国化」が始まる。
・正社員が増える経路が「新卒採用」以外にない。
 つまり日本の正社員は長期減少傾向にある(少子化のため)
・新卒就職できなかった20万人/年が、毎年年齢を重ねていく。 
 これは恐ろしいこと。
・2011年に団塊世代の完全定年が始まる。
 熟練労働者が減り、知的資産が減る。日本の国力が下がる。
・元内務省である「厚生」「労働」省は、経済にうとい。
・雇用制度の政策形成過程がオープンにされていない。
・経済政策と無関係に動いている。
2.経営戦略の方向性
・ボラティリティーが高い世界。
 先のことは分からないという前提で経営する。
 ○LWの場合、方向を絞り、動きながら、対応していく。
  そのためにも「軽装備」でいる。
・何も「選択しない」という選択をした会社が、結果として生き残っている。
 「絞り込む」「決め打ちをする」とリスクが高いケースもある。
・唯一の未来予測やシナリオに依存しない。
 選択し全体として「中立」なほうが好ましい。
・多角化は、リスク対応としてよい。
 ○これは大企業の戦略。
  
  性格の違うビジネスを経営(資源配分)するのは難しい。
  零細企業であるLWは多角化はしない。
  では「市場リスク(ボラティリティー)」への対策はどうするか?
  →市場分散、軽装備、
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今年も勉強になりました!
世の中の動きが、すっきり見えてくるような気になります。
(まだまだ勉強が必要ですが)
武藤先生、ありがとうございました!
(昨年のセミナーの様子 https://www.learn-well.com/blog/2007/12/post_64.html )

投稿者:関根雅泰

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