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OJT担当者向け「育成計画」の立て方


OJT担当者向け「仕事の教え方研修」の参加者と

研修後に会う機会がありました。

「研修で“仕事マップ”と“経験レビュー”を書くのが

 すごく楽しかったんですよ。

 ああやって、自分の仕事を振り返る機会ってなかなか作れないですから。」

「前に受けた別のOJT研修は、OJT担当としてやらなくちゃいけないこととか、

 育成計画の立て方は学んだけど“そんなもんかな”ぐらいで終わっちゃって。」

「関根さんの研修は、書いたり話し合っていくうちに、

 “現場での教え方”のイメージが固まってくるのが、よかったですね。」

(Nさん、嬉しいコメントありがとうございます!)


新入社員が配属される前の「OJT研修」において大事なことは、

OJT担当者の頭の中を整理することだと、私は考えています。

整理されていない状態で、新入社員が入ってくると、

OJT担当者は、あたふたします。

自分の業務で忙しい。

そこに新人の面倒まで加わる。

バタバタして、新人も放置しがち。

コミュニケーションも上手く取れない。

結果として、新人も育たない。

新入社員を受け入れる前に、いったん落ちついて、

新人をどう育てていくかを考えることができれば、OJT担当も楽になります。

「教え上手になる!OJT担当者向け仕事の教え方研修」では、

「育成プラン」の立案に時間をかけます。

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【研修前】


会社によっては、まず事前課題で

OJT担当者の職場の上司と話し合う機会を作ります。

「インタビューシート」を基に、上司の話をOJT担当が聞くのです。

・自分をOJT担当に任命した理由は? 何を期待して?

・1年後の新人にどうなっていてほしいのか? 育成のゴールは?


このすり合わせをしておくと、OJT担当の意欲も高まりやすく、

育成プランも立てやすくなります。

職場によっては、上司がしっかり説明していないケースもあります。


「新人はいってくるから、○○君、OJT担当やって。年も近いからいいだろ。」

 (2〜3年目の若手社員への頼み方 一例)


「他に教えられる人間いないから、頼むよ。●●さん。」

 (新人とかなり年が離れたベテランへの頼み方 一例)

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【研修中】


事前課題で、上司との話し合いをした上で、研修中に「育成プラン」を立てます。


とはいっても、いきなりでは難しいので、段階を踏みながら考えていきます。

1)仕事マップ


まず、「現在」の自分の仕事を一望できるようマップ化します。

仕事の「見える化」です。


OJT担当は、多くの場合、自分がやっている仕事の一部を、

新入社員に教えるところから始めます。


仕事マップで、仕事の全体像を示せれば教えやすくなるのです。

2)経験レビュー


次に、「過去」を振り返って、自分がどんな経験や仕事を通して、

今の状態に至ったのか、ふりかえってもらいます。


仕事マップに書いたような仕事をするようになるまでに、どんな出来事があったのか。


いきなり今のような仕事ができる状態にはなれません。

新人時代の気持ちを思い出してもらうためにも、「経験レビュー」を書いてもらいます。


自分が育ってきた経験すべてが、新人育成に当てはまるとは限りませんが、

それでも育成プラン立案のヒントにはなります。


人はやはり自分が育ってきたやり方(自分にとっての成功パターン)で

人に教えようとするからです。

3)育成プラン


最後に「未来」に向けて、新人の育成プランを立てます。


右端に、上司とすり合わせをしてきた

「育成ゴール」(新人の1年後の状態:何ができるようになってほしいのか)

を書き、そこに至るまでに何をどうやって教えていくかを考えていきます。

「育成プラン」に決まった形はありません。


多くの会社では、人事・教育部門が作った「育成計画」のフォーマットがあります。


ただ、実際に書いてみると書きづらく、本社に提出するために作り、

現場で使われることは少ないというケースも散見されます。

そこで、この研修で作る「育成プラン」は、自分の「頭の整理」のために作ることを

第一義とし、ひな形にはめ込むような書き方をさせません。


A3の紙に、時系列で書くというだけのシンプルな形にしています。


参加者にとっては書きやすいようで、皆さん真剣にカリカリと

自分の好きなように育成プランを書いています。

ここまでの作業「仕事マップ」「経験レビュー」「育成プラン」を行うと、

だいぶ頭がすっきりしてくるようです。

「なんとなく新人を教える道筋が見えた」

「自分でもできそうな気になってきた」


という声があがります。

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【研修後】


研修中にたてた「育成プラン」を、上司に報告し、再度のすり合わせを行います。


その上で、会社によっては、新入社員にも「育成プラン」を示し、

これからのOJTの進め方を説明します。


これをやってもらえると、新入社員はかなり安心します。


「こうやって育てようとしてくれているんだ」

「自分のことをこんなに考えてくれているんだ」


感動する新入社員も出てきます。

OJT担当に対する信頼感も高まります。


そのあとのOJTもスムーズに進みやすくなるのです。

もちろん「計画・プラン」ですから、その通りに行かないことも多いでしょう。


・新人が思ったように成長してくれない

・自分の仕事も忙しくなる

・突発事項が発生する


それでも、「育成プラン」を立てることは大事です。


OJT担当にとっては「頭の整理」につながり

新人にとっては「安心感・信頼感」の醸成につながり

マネージャーにとっては「進捗状況確認」のしやすさにつながるからです。

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以上、OJT担当者向け「育成計画」の立て方について、

弊社研修の事例としてご紹介しました。

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