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2007年05月15日

営業OJT担当者研修

●営業OJT担当者研修

営業に配属される新入社員の指導をする方々への

「営業OJT担当者研修」を実施させて頂きました。


個人宅への飛び込み営業に携わる方々です。


参加者は、入社4〓10年目の方。

昨年、OJT担当者を経験した方と、
今年はじめてという方が、混在していました。


そこで、今回は新旧OJT担当者の情報共有を中心に行いました。

(差しさわりのない範囲でご紹介します。)

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まずは、未経験者に、

OJT担当者となることへの「期待と不安」をあげてもらいました。


●OJT担当者としての期待と不安

【期待】

・指導することによる成長
・新入社員の営業意欲
・若い世代の考え方や発想に、こちらの経験を加えたら、
 どういった成果が現れるのかが楽しみである
・人に教えることで、自分も教えられることがある
・成長できる
・新人の手垢のついていない状態から育成できること
 1年後の本人がどのようになっているか
・成長させてあげたい

【不安】

・新入社員の理想と現実の違い
・指導に対する不満による営業の減退
・退職
・新人の発想とベテランの経験が反発しあわないかという懸念
・受け入れられるか
・自分の営業をしながら、時間があるのか?
・上手く教えられるか?
・世代のギャップ
・現在の職務との整合性、果たして順調に育てられるか
・自分が人材育成できるかどうか


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次に、昨年の経験者に「苦労と工夫」をあげてもらいました。


●OJT担当者としての「苦労と工夫」

・当初営業活動を行いながらだと、新人に対して時間を作ることができなかった。
 
 ⇒途中からではあるが、月1回は会議を行いフォローを行うようにした。

・新人から質問が出ない。
 新人が何を求めて、何がわからないのかが分からない。
 新人としては、何を質問したらよいのか分からない。
 求めるレベルまで進まず、学んでくれない。

 ⇒「見込み客ノート」を細かく見て、聞き出せていない部分を
   質問しながら教えてあげる。細かい部分をこれでもかというほど教える。


・新人に身近な競争相手がいない為、目標意識、責任感、
 また逆に達成感が希薄になりがち
 
 ⇒同伴外交をできるだけした。

・一人でなく、数人の後輩を指導する場合が難しい

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研修は、

・個人で考える時間

・グループで話し合う時間

・クラス全体で共有する時間

・講師からの情報提供の時間

を、織り交ぜながら進めました。


最後には、「新人役」「OJT担当者役」になってもらい

営業の場面を想定したロールプレイを実施してもらいました。


新人の立場になってみて分かることも多かったようです。


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●研修を通して「学んだこと・気づいたこと」


・新人はまだ何も分からない 初心に戻って指導しなければならない
・新入社員本位で指導を心がける
・それぞれの個性を考える
・指導者は教え上手でなければいけないし、ならなければいけない

・相手本位の実践がいかに大事か、熱意、思考も使い方を間違えれば、
 効果がないことを学んだ
・こちらサイドが胸襟を開き、相手を知ることにより、円滑に指導し
 彼ならではの特性を引き出し伸ばすことに尽力したいと考えます。

・仕事にも通じることですが、人を教えるには、相手の身、相手本位に 
 なって考えることが重要だと改めて感じました。

・情報共有をすることによって、まだまだ自分に足りない部分が多く
 あることに気づかされた。
 自分が経験していない経験を、疑似体験できた。
・相手本位になることが具体的にどういうことなのか、
 最後にロープレをすることで、多少分かった気がする。

・みんなで話すと出てくる「教え下手」「教え上手」は、実際には
 新人から見た自分のことなのだと、改めて教えられました。

 自分がこんな教え方をしてほしくないということを、新人にもしないよう
 又、新人の性格もふまえてやっていこうと思いました。

・新人時代の頃を思い出すことが出来、自分のこれからのためにも
 非常に役に立つ研修でした。
 
 本日学んだことと今までの自分の経験を活かし、新人の教育に
 微力ながら取り組んでいきたいと思います。

 新人と自分が共に成長できる1年になるよう、頑張りたいと思います。

・相手本位、この言葉に尽きると思います。

・研修の中で、自分がインストラクターとして考えてきたこと、経験したこと、
 実行したことを良い点、悪い点と重ね合わせて講義を聞いておりました。

 自分のしてきたことと、講義内容に共通する点は多々あるのですが、
 それを定義化やマニュアルとして自分の中に消化しているところまで
 いっていないという印象を受けました。

・自分自身が新人の頃を思い出して指導しようと考えていたが、 
 8年ぐらいたって、なかなか思い出せないことが、この研修を通して
 記憶が戻ってきました。

 そういえば、よく「立場を考えて欲しい」と思っていました。

 相手本位を中心によく考えていきたいと思います。


●ご意見・ご感想

・非常に分かりやすかったです。

・聞くだけでなく、ロープレ等が多く、飽きずに学ぶことができました。

・忘れていたことを思い出すことができ、今後の自分のためになった。

・過去を振り返り、自分のステップアップにつながると思う。

・インストラクター同士で、情報の共有ができた。

・新入社員たちの考え方の一部が分かった気がする。


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ご参加されたOJT担当者の皆さん、ありがとうございました!

2007年05月11日

「経験からの学習」 5月9日@東大

●「経験からの学習」 5月9日 @ 東大


東京大学 中原淳准教授主催のフォーラム

「プロフェッショナルはどのようにして一人前(熟達者)になるのか?」

に参加してきました。

今回は、北海道の小樽商科大学で

「経験からの学習」を著された松尾睦准教授の講演が中心でした。


事前に本を読んでいたので、

「この先生の話を聞いてみたい!」と思って参加しました。

フォーラムの内容を、私の理解の範囲内でお伝えします。

================================

1.中原先生のイントロダクション


・成人の能力開発の70%は、「経験」を通して行われる

・残り30%が、研修等の「Formal Learning」である。

・一人前になるのが難しい時代。
 「OJTという名の放置プレイ」が行われている。

・何が人を「一人前」にさせるのか? それが本日のテーマ。


================================

2.松尾先生の講演


1)熟達

・熟達者になるには、最低10年は必要(「10年ルール」)

・熟達者になるためには、2つの学習方法がある
 (1)段階的学習 ←「よく考えられた練習」による
 (2)非段階的学習 ←日本の伝統芸能など 

2)経験学習

・経験から学べる人は、次のようなKolbのサイクルが回せる人。

 (1)自信、楽観的、好奇心旺盛 → (2)挑戦、リスクテイキング

  → (3)難易度の高い課題 → (4)フィードバック、批判にオープン

   → (5)教訓(学び) → (1)自信、楽観的、好奇心旺盛

・「経験→内省→(前向きな)教訓→活用」のサイクル

・人は挑戦的な課題から学ぶ

3)様々な業種での熟達プロセス

・「どういう経験で力がついたと思いますか?」という質問

・マネージャーが集団管理スキルの熟達者になるには、段階的学習が有効
 (例:部下の数を少しずつ増やす)

・コンサルタントが分析概念スキルの熟達者になるには、非段階的学習が有効
 (例:修羅場体験をさせる)

・中期(30歳前後)における経験がカギ

・他者(先輩・上司)よりも、自分の職務を通して学んでいる

・目標達成の信念は「短期的な業績」に結びつく。
 顧客志向の信念は「長期的な学習」に結びつく。

・自己と他者への関心のバランスが成長のカギ。

4)実践への応用:経験学習のマネジメント

================================

「経験学習を促すために、どんな工夫をしていますか?」

松尾教授のこの質問をきっかけに、様々なアイデアが

私の中にも浮かんできました。

・本人が、経験から学べるよう支援する


・そのために、先輩、上司は「(成長を促しそうな)経験」をする機会を与える

 例)難易度の高い仕事、挑戦的な課題、ストレッチ目標、一人でやらせる

・そして、相手がその「経験」に逃げずに挑戦するよう手助けすること。


・本人の成長を支援するために、他者ができることは

 成長しそうな「経験」をさせることと、

 その経験から「教訓(学び)」を導き出せるよう「ふり返り」をさせること。

・「ふり返り」の手段として有効なのが、

 本人に何かを書かせること

 質問して考えさせること。


・まずは、教える側が自分の経験を整理し

 「どういう経験を通して、自分の力がついたのか?」をふり返る必要がある。

・その経験が、そのまま相手に通じるとは限らないが、

 相手の成長を促す「経験」としての参考にはなる。

================================

3.中原先生のラップアップ(まとめ)


・個人のキャラ+外的要因(組織)=経験の質

・経験の質+経験学習能力=知識・スキル

・個人のキャラはどうしようもない。
 コントロールできるのは、外的要因と学習能力。

・職種によってどんな経験が必要かは違ってくる。


================================


今回も非常に勉強になりました。


東大でのフォーラムには、今後も定期的に参加しようと思っています。

2007年05月10日

「経験からの学習」 5月9日 @ 東大

●「経験からの学習」 5月9日 @ 東大


東京大学 中原淳准教授主催のフォーラム

「プロフェッショナルはどのようにして一人前(熟達者)になるのか?」

に参加してきました。

今回は、北海道の小樽商科大学で

「経験からの学習」を著された松尾睦准教授の講演が中心でした。


事前に本を読んでいたので、

「この先生の話を聞いてみたい!」と思って参加しました。

フォーラムの内容を、私の理解の範囲内でお伝えします。

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1.中原先生のイントロダクション


・成人の能力開発の70%は、「経験」を通して行われる

・残り30%が、研修等の「Formal Learning」である。

・一人前になるのが難しい時代。
 「OJTという名の放置プレイ」が行われている。

・何が人を「一人前」にさせるのか? それが本日のテーマ。


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2.松尾先生の講演


1)熟達

・熟達者になるには、最低10年は必要(「10年ルール」)

・熟達者になるためには、2つの学習方法がある
 (1)段階的学習 ←「よく考えられた練習」による
 (2)非段階的学習 ←日本の伝統芸能など 

2)経験学習

・経験から学べる人は、次のようなKolbのサイクルが回せる人。

 (1)自信、楽観的、好奇心旺盛 → (2)挑戦、リスクテイキング

  → (3)難易度の高い課題 → (4)フィードバック、批判にオープン

   → (5)教訓(学び) → (1)自信、楽観的、好奇心旺盛

・「経験→内省→(前向きな)教訓→活用」のサイクル

・人は挑戦的な課題から学ぶ

3)様々な業種での熟達プロセス

・「どういう経験で力がついたと思いますか?」という質問

・マネージャーが集団管理スキルの熟達者になるには、段階的学習が有効
 (例:部下の数を少しずつ増やす)

・コンサルタントが分析概念スキルの熟達者になるには、非段階的学習が有効
 (例:修羅場体験をさせる)

・中期(30歳前後)における経験がカギ

・他者(先輩・上司)よりも、自分の職務を通して学んでいる

・目標達成の信念は「短期的な業績」に結びつく。
 顧客志向の信念は「長期的な学習」に結びつく。

・自己と他者への関心のバランスが成長のカギ。

4)実践への応用:経験学習のマネジメント

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「経験学習を促すために、どんな工夫をしていますか?」

松尾教授のこの質問をきっかけに、様々なアイデアが

私の中にも浮かんできました。

・本人が、経験から学べるよう支援する


・そのために、先輩、上司は「(成長を促しそうな)経験」をする機会を与える

 例)難易度の高い仕事、挑戦的な課題、ストレッチ目標、一人でやらせる

・そして、相手がその「経験」に逃げずに挑戦するよう手助けすること。


・本人の成長を支援するために、他者ができることは

 成長しそうな「経験」をさせることと、

 その経験から「教訓(学び)」を導き出せるよう「ふり返り」をさせること。

・「ふり返り」の手段として有効なのが、

 本人に何かを書かせること

 質問して考えさせること。


・まずは、教える側が自分の経験を整理し

 「どういう経験を通して、自分の力がついたのか?」をふり返る必要がある。

・その経験が、そのまま相手に通じるとは限らないが、

 相手の成長を促す「経験」としての参考にはなる。

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3.中原先生のラップアップ(まとめ)


・個人のキャラ+外的要因(組織)=経験の質

・経験の質+経験学習能力=知識・スキル

・個人のキャラはどうしようもない。
 コントロールできるのは、外的要因と学習能力。

・職種によってどんな経験が必要かは違ってくる。


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今回も非常に勉強になりました。


東大でのフォーラムには、今後も定期的に参加しようと思っています。